小さくてもユニークな企業に光を

地球環境問題に取り組む企業が増えてきた。アウトドアメーカー「パタゴニア」の商品は1996年以来、すべてのコットンをオーガニックに切り替えた。「社員をサーフィンに行かせよう」(同名の本は今年日本でも刊行)という創業者、イヴォン・シュイナードはアルピニストでもある。他社に先駆けてペットボトルの再生繊維を使ったフリースを販売するなど、社会貢献活動は抜きん出ている。
愛媛県の池内タオルは「風で織るタオル」で知られる。オーガニックコットンの比率を徐々に高めると同時に、年間電力使用量に相当する40万`h時分を秋田県の能代風力発電所の電力でまかなう。
こうした企業の取り組みを含め、海外情報から国内情報までを発信するユニークな雑誌「オルタナ」の副編集長が木村麻紀さんだ。創刊は2007年。
木村さんは1995年に時事通信社の経済部から仕事をスタートさせたジャーナリスト。株価や企業の動きを追う仕事だった。長野支局勤務時には就農支援講座で、アトピーの子どもと長野に移住して農業を始めたいという人に出会った。エコファンドが登場して、社会的責任投資(SRI)を取材した。
「企業が社会に貢献することがひいては自分の企業にも利益をもたらす、という仕組みに新しいものを感じた」
ノーベル平和賞(2006年)を受賞したグラミン銀行のムハマド・ユヌスさんに02年に単独インタビューをし、少額融資が底辺の女性たちの暮らしを変えることを知った。
同じ年、「ロハス」(注)をテーマにしたシンポジウムを取材した。そこで、ビジネスの分野、エネルギー分野、農業・労働の分野などを、人間を尊重するような価値観でヨコ串にさす考え方がロハスだと腑に落ちた。
「これがライフワークになるな」と直感した。
家族の転勤を機に思い切って通信社を辞め、フリーとなりドイツへ。そこで環境先進国ドイツでの、自治体の環境への取り組みを知った。
そんな時に、海外在住の日本人ジャーナリストネットワークを主宰する、現在の「オルタナ」編集長と知り合う。日経新聞記者だった彼が、週刊東洋経済に書いたロハス検証記事を通じてだった。意気投合するうちにオルタナティブメディアを創刊する話が持ち上がり、帰国早々の会社設立につながった。
続きは本紙で・・・