「ふぇみん」3204号(2018/11/15)を発行しました。 目次 2…「私は忘れない、私は許さない、私は和解しない」 3…エネルギー基本計画とプルトニウム政策 4…2019年カレンダーはいかが? 5…新連載 原発事故被害者の権利はどこへ 6…film 『メアリーの総て』 1面 両親の老老介護を撮影・監督、映画化した 信友直子さん Nobutomo Naoko [「ぼけますから、お願いします」] 聞き手…栗原順子 撮影…落合由利子 のぶとも なおこ 1961年広島県生まれ。86年テレビ映像制作会社に入社。ドキュメンタリー制作に携わる。「NONFIX 青山世多加」で放送文化基金奨励賞ほか、ニューヨークフェスティバル銀賞、ギャラクシー賞奨励賞など受賞多数。現在フリー。映画は東京・ポレポレ東中野ほかで公開中。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2面 アルゼンチン 性暴力を人道に対する犯罪として裁く 「私は忘れない、私は許さない、私は和解しない」 文●渡辺美奈 ●ねこのひげ 3面 エネルギー基本計画とプルトニウム政策に見る 空想と現実 文●松久保肇 ●FLASH ・「辺野古NO!」を黙殺するな 「工事再開」を許さない 10月25日 ・ナチス・ドイツ下の強制断種 強制不妊手術学習会 10月26日 ・メンタルヘルスに先手を 福島・郡山市でシンポ 10月28日 ・ウェブサイト「Level 7」開設 キックオフイベント 10月31日 4面-1 2019年 カレンダー 4面-2 「わたしを生ききりたい?」ふぇみんの連座講座を来年から始めます! 5面-1 イルダ 「堕胎罪をなくせ」声を上げる韓国の女性たち 5面-2 【新連載】原発被害者の権利はどこへ①原発に殺された!事故を忘れないで 文●森園かずえさん 6面 film 『メアリーの総て』監督 ハイファ・アル=マンスール 文●向後友惠(放送作家) 12月15日より、東京・シネスイッチ銀座ほか全国順次公開 配給 GAGA 【書評】11/15号の書評ページへ 『原発事故後の子ども保養支援「避難」と「復興」とともに』疋田香澄 著/人文書院2000円 『別れの谷 消えゆくこの地のすべての簡易駅へ』イム・チョル 著 朴垠貞、小長井涼 訳/三一書房2000円 『文系と理系はなぜ分かれたのか』隠岐さや香 著/発行 星海社 発売 講談社 980円 ●Books ブラックボランティア/沖縄発 新しい提案/紛争地の看護師/9条「加憲」案への対抗軸を探る ●Gallery ドキュメンタリー映画『共犯者たち』 7面 【連載】ゆりばら!(319)竹内佐千子 ●voices「ハンセン病回復者のお話を聞いて」 ●FORUM『皆様、ご心配ありがとう』 ●ふぇみんのお店から 鹿北製油のごま産地偽装について 8面 ●event information ●diary ふぇみん日誌 ****************************************************************************** 2面 ねこのひげ ●憲法公布から72年目の日、「止めよう改憲発議!国会前行動」に1万8千人が参加(安倍9条改憲NO!全国市民アクションほか主催)●オール沖縄会議の高里鈴代さんは「辺野古新基地建設をなんとしてでも認めないという県民の決意があったから、知事選に勝利できた」「沖縄では4年前に野党共闘し、保守層もつながって翁長知事を誕生させ、玉城知事も誕生した」「憲法違反の状況が続く沖縄は、日本の政治が変わることを期待している」と訴えた●24条変えさせないキャンペーンの濱田すみれさんは、「自民党改憲案は家族を強調するが、歴史的には家族を利用して日本は侵略戦争につき進んだ」と改憲を批判●年明けの通常国会での憲法発議が予想される。「なんとしてでも改憲を止める」ため、野党共闘や市民と野党の連携を進め、3000万人署名の達成、憲法カフェなど地域・草の根の機会を重ね、できることを積み上げていきたい。(さ) ****************************************************************************** 3面【フラッシュ】 ・「辺野古NO!」を黙殺するな 「工事再開」を許さない 10月25日 沖縄県知事選初の39万6千余の得票で誕生した玉城デニー知事。辺野古実など主催の東京の集会で、ヘリ基地反対協の安次富浩さんは「安倍政権との闘いの勝利」と総括、大きな拍手が起きた。工事再開を急ぐ国は10月17日、県の「埋め立て承認撤回」に対し「行政不服審査制度」を乱用、政権内の国土交通相に審査請求と執行停止を申し立てた。行政法学者の白藤博行さんは「弱い立場の私人救済制度を国が使うことは法治主義にもとる行為だ」と批判した。 ● ・ナチス・ドイツ下の強制断種 強制不妊手術学習会 10月26日 大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター主催の強制不妊手術の学習会で、日本学術振興会特別研究員の紀愛子さんが報告。1933年成立の「遺伝病の子孫予防法」に基づき、推定約30万人が強制断種手術をされた。被害者らが沈黙を破り告発し、87年被害者団体が設立され、補償要求活動などを行った。ただ、「障害者への人権侵害」でなく「ナチズムの被迫害者」としての地位を求めることが主な活動で、日本の強制不妊手術の状況とは異なることがわかった。 ● ・メンタルヘルスに先手を 福島・郡山市でシンポ 10月28日 「福島メンタルヘルス大学(仮称)設立記念 シンポジウム」が開かれた。ソーシャルワーカーの鴻巣麻里香さんが基調講演、保養支援リフレッシュサポートの疋田香澄さん、精神科医の蟻塚亮二さん・高木俊介さんが報告。鴻巣さんは「不安ゆえに互いをジャッジしてしまう現状に対し、安心して『揺らげる』居場所が必要」と述べ、蟻塚さんは、子どもたちのトラウマが今後顕在化する可能性があり、先手を取った対策が必要とした。 ● ・ウェブサイト「Level 7」開設 キックオフイベント 10月31日 明石昇二郎・藍原寛子・倉澤治雄・木野龍逸・白石草・添田孝史・吉田千亜ら、福島原発事故報道に取り組むジャーナリスト7人が、原発事故を検証するウェブサイト「Level 7」をオープン、これに合わせてのキックオフイベントが東京・神保町で開催された。原発事故から7年がたち、真実が隠されていく状況に対して、サイトでは取材記事に加えて行政データや統計データ、文献などの関連の記録や資料が散逸しないよう、蓄積して充実させていきたいとの話があった。