「ふぇみん」3120号(2016/05/05)を発行しました。 目次 2、3…特集 憲法をこの手に 4…新作『飯舘村の母ちゃんたち』の古居みずえ監督寄稿 5…連載 沖縄・すりかえられた「復帰」 沖縄・軍作業員の苦悩 6…DVD 『The Lady アウンサンスーチー』 1面 飯舘村から福島市へ移転の「椏久里珈琲」 市澤美由紀さんIchizawa Miyuki [珈琲を淹れながら、居場所を作る] 聞き手…清水さつき 撮影…石田貴美恵 いちざわ みゆき 1958年、福島県国見町生まれ。「椏久里珈琲」は飯舘村で2011年4月まで19年間続け、福島市内での営業は今夏で5年となる。『山の珈琲屋飯舘 椏久里の記録』(言叢社)は夫と共著。店の情報とコーヒー豆の通販はウェブサイトから。 --- 【特集】憲法をこの手に 2面 憲法学者・若尾典子さんに聞く 沖縄から本土に差し向ける 憲法と女の人権 ●ねこのひげ 3面 毎日新聞記者・日野行介さんに聞く 原発事故が民主主義を破壊 1人1人が怒りの発信を ●FLASH ・原発ゼロの地球温暖化対策 国会エネルギー調査会準備会 ・やんばるの森を守ろう 基地固定化策にNO! 4月16日 ・10人の「民主主義って何だ」 市民連合応援団講演会 4月17日 ・安保法制違憲訴訟決起集会 司法を通じて声をあげよう 4月20日 4面 福島県飯舘村出身の女性たちを撮った新作映画が完成 古居みずえ監督寄稿 パレスチナと重なった 飯舘村の母ちゃんたち 文●古居みずえ 5面 沖縄・軍作業員の苦悩 悔やむ仕事を誰にもさせない 文●磯野直(沖縄タイムス記者) 6面 【DVD】『The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛』 監督 リュック・ベッソン 文●中村富美子(ジャーナリスト) *フランス・イギリス 2011年 3800円+税発売・販売 KADOKAWA TEL0120(669)012(角川書店ビデオサポートセンター) アウンサンスーチーさんの半生を描いた本作は、あまり語られることのない私生活にスポットをあてた異色の伝記映画だ。世界に知られる民主化運動リーダーの、あまりに悲しいラブストーリーは、シェークスピアの悲劇をも思わせる。愛するがゆえに妻を変えようとせず、ありのままの妻の夢と闘いを支え続けた夫、マイケル・アリスさんの存在も光る。パートナーと一緒に見たい愛のドラマだ。 【書評】5/5号の書評ページへ 『われらが胸の底』 澤地久枝 落合恵子 著/かもがわ出版1700円 『それでも飯舘村はそこにある 村出身記者が見つめた故郷の5年』 大渡美咲 著/発行=産経新聞出版 発売=日本工業新聞社1300円 『観察する男 映画を一本撮るときに、監督が考えること』 想田和弘 著 ミシマ社 編/ミシマ社1800円 ●ふぇみん句会 ●Gallery シリーズ『日本のたしなみ帖』 7面 【連載】ゆりばら!(235)竹内佐千子 ●voices ぴーちくぱーちく「愛媛での野党統一候補擁立に動いています!」 ●FORUM「「今」という現実を生きること」 ●ふぇみんのお店から 王隠堂農園の梅干 (500g)1512円(300g)1026円 8面 ●event information ●diary ふぇみん日誌 -------------------------------------------------------------------------- ●ねこのひげ ●熊本地震の余震が続く中、九州電力は「問題はない」と川内原発の稼働を継続している●大震災時、福島原発は自動停止したが、鉄塔の倒壊や津波で全電源を喪失しメルトダウン、地震により配管の一部が壊れた可能性もある●川内原発は620ガルの基準地震動(原発や周辺で想定される最大の地震の揺れ)で耐震対策をとっているが、14日の「前震」では益城市で1580ガルを記録●熊本地震では震源域が伊方原発のある北東に延び、川内原発のある南西への広がりも示唆され、基準地震動を上回る揺れが川内原発を襲わないと誰も保障できない●川内原発には免震重要棟もなく、十分な避難計画も作られていない。あったとしても地割れなどで道路が寸断されれば、計画通りの避難は不可能だ●全国から届いている川内原発を停めよという声に規制委員会と九電は答えるべきだ●それにしても、鹿児島の震度が報道されないのは意図的?(い) -------------------------------------------------------------------------- 3面【フラッシュ】 ・原発ゼロの地球温暖化対策 国会エネルギー調査会準備会 原発ゼロの会と有識者が継続審議している調査会(57回)が4月14日に開かれ、東北大学東北アジア研究センターの明日香壽川さんが問題提起。COP21以降の温暖化対策では、日本は石炭火力への比重が高まっていることへの懸念や再生可能エネルギーが原発とのトレードオフになっていることへの懸念など、日本のエネルギーミックスが世界の中でガラパゴス化していると指摘した。環境省にもっとリーダーシップをとの声がとんだ。 ● ・やんばるの森を守ろう 基地固定化策にNO! 4月16日 米海兵隊は50年以上前から、沖縄北部のやんばるの森の7800haを戦闘訓練に使用。さらに国は東村・高江にオスプレイ基地を建設中だ。いま環境省は米軍基地を残したまま森の一部を国定公園に指定、後に世界自然遺産登録の話を進めている。「辺野古・高江を守ろう!NGOネットワーク」主催の集会で、ヤンバルの森が広がる東、大宜味、国頭3村の住民から「北部訓練場の返還とヘリパッドの建設中止が先決だ」と環境省へ申し入れたことが報告された。 ● ・10人の「民主主義って何だ」 市民連合応援団講演会 4月17日 安保法廃止と立憲主義の回復を求め結成された「市民連合」が早稲田大学で講演会を開催、風雨のなか900人が参加した。SEALDsの奥田愛基さんは「『どうしたら一緒に生きていけるだろう?私のままで』と考えつつ運動に関わってきた」と語り、経済学者の浜矩子さんは「かすかな声を聴ける耳、人のために涙する目、差し伸べる手を持とう!」と呼びかけた。澤田邦夫元最高裁判事は「戦後70年続いた安心・安全な平和国家へ一緒に帰りましょう」と結んだ。 ● ・安保法制違憲訴訟決起集会 司法を通じて声をあげよう 4月20日 違憲訴訟提起に向け、弁護団の解説に続き、原告7人が決意表明をした。「教育現場で平和教育ができなくなる」と憲法学者の志田陽子さんが訴え、宗教家、障がいを持つ人、ママの会、基地周辺住民などが具体的な権利侵害について発言した。すでに2000人が申し込み、第1次訴訟は原告550人、弁護団は620人余で4月26日に東京地裁に提訴。福島・いわき市でも提訴され、今後全国で訴訟が続く予定。第2次の原告も募集中。