「ふぇみん」3114号(2016/2/25)を発行しました。 目次 2…憲法改正? 「緊急事態条項」って何? 3…連載 東京五輪は誰のため?⑤ 新国立競技場 4…「福島原発刑事訴訟支援団」発足 5…連載 鼠のような猫の話〈最終回〉 6…music PIKA☆ 1面 土偶をつくる在日3世アーティスト 金明和さんKim myong fa [すべてを内包する「現代の土偶」を] 聞き手…社納葉子 撮影…江里口暁子 --- キム ミョンファ 1972年、兵庫県神戸市に生まれ、大阪府高槻市に育つ。現在は大阪市に在住。北大阪朝鮮初中級学校・大阪福島朝鮮初級学校の美術講師。学校で教えるかたわら、イラストや土偶の展覧会を開いている。http://memehosohoso.jimdo.com/ --- 2面 憲法改正の目的は?「緊急事態条項」って何? 文●小口幸人 ●ねこのひげ 3面 【連載】東京五輪は誰のため ザハ案白紙撤回から新デザインへ 新国立競技場 それでも残る疑問とは ●FLASH ・日本軍「慰安婦」問題 被害者不在の日韓「合意」にNO ! ・STOP ! 「死の商人国家」 市民のネットワーク発足 2月7日 ・再処理工場稼働凍結など要請 外務省とNGOの意見交換 2月9日 ・今中哲二さんの最後のゼミ 京都大学原子炉実験所 2月10日 4面-1 【連載】あの日からの選択~原発事故とわたし~⑯主体的に生きる 文●渡部美和さん 4面-2 いよいよ東電幹部の刑事訴訟へ「福島原発刑事訴訟支援団」発足 文●佐久間淳子 5面-1 【連載】鼠のような猫の話〈最終回〉かっこよく生きる鼠猫 文/イラスト●是恒香琳 5面-2 安倍首相の靖国参拝違憲訴訟・関西で大阪地裁が不当判決 文●菱木政晴 6面 music 「おかーさーん!」と叫ぶ 『龍の棲家』 PIKA☆ 文●岩崎眞美子(ライター)テレグラフレコード/いぬん堂TGC037 2500円(+税) 【書評】2/25号の書評ページへ 『韓国・独裁のための時代 朴正熙「維新」が今よみがえる』韓洪九 著 李泳釆 監訳・解説 佐相洋子 訳/彩流社2800円 『日本とフィリピンを生きる子どもたち ジャパニーズ・フィリピノ・チルドレン』野口和恵 著/あけび書房1400円 『中東の現場を歩く 激動20年の取材のディテール』川上泰徳 著 /合同出版2200円 ●books にじ色の本棚 LGBTブックガイド/「意地悪」化する日本/僕が家庭科教師になったわけ つまるところの「生きる力」 ●Gallery ドキュメンタリー映画『バナナの逆襲』 7面 【連載】ゆりばら!(229)竹内佐千子 ●voices ぴーちくぱーちく 「パートで月収25万?」 ●FORUM「マイナンバーはいらない」 ●ふぇみんのお店から まるめろ だし昆布(90g)702円 若生昆布(100g)464円 8面 ●event information ●diary ふぇみん日誌 -------------------------------------------------------------------------- ●ねこのひげ ●高市早苗総務大臣が2月8日の衆院予算委員会で、「放送事業者は政治的に公平であること」という放送法4条を楯に、放送局の電波停止の可能性を示す発言をした●放送局が9条改正の反対意見を相当時間放送した場合の可能性として、「行政指導しても全く改善されない場合、それに対して何の対応もしないと約束するわけにいかない」と●これは決して個人的発言でも失言でもない。担当大臣の確信発言であり、侮ってはいけない●だが「放送法」を曲解していないか。放送法はその目的を、「放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによつて、放送による表現の自由を確保すること」(1条2)と定めている。むしろ政権党に偏った放送は放送法に反する。放送局の「公平」とは、政治的判断をしないことではない●情けないのはテレビ局。一家言を封じ、お飾りのようなキャスターで番組を濁すようでは、自滅の道を歩みかねない。(さ) -------------------------------------------------------------------------- 3面【フラッシュ】 ・日本軍「慰安婦」問題 被害者不在の日韓「合意」にNO ! 昨年12月28日の日韓両政府による突然の「合意」発表に対し、2月5日、「これが真の解決になるのか」と日本軍「慰安婦」問題解決全国行動が議員会館で緊急シンポジウムを開催し、抗議声明を発表した。280人が参加。韓国の大学教員・金昌禄さんは「1995年に国民基金を拒否し、日本の法的な責任を求めてきた被害者たちの20年を否定するもの」と厳しく指摘。同じく李娜榮さんは、日本の報道で伝えられない「韓国の反対報道の広がり」について話した。 ● ・STOP ! 「死の商人国家」 市民のネットワーク発足 2月7日 防衛装備庁を中心に進行する日本の武器輸出案件。この動きを止めようと、「武器輸出反対ネットワーク(NAJAT)」が発足集会「Made in Japanの武器はいらない」を開催した。「『防衛装備移転3原則』が示す禁輸対象国には、シリアなどへの攻撃国は除外されている」「武器輸出案件を調べ上げ、名指しし、追及しよう」と、代表の杉原浩司さん。東京新聞で防衛産業の実態を連載中の望月衣塑子さんが、初めて日本の軍需産業展が開かれたことなどをコメントした。 ● ・再処理工場稼働凍結など要請 外務省とNGOの意見交換 2月9日 今年2月から8月にかけ、核兵器の非人道性と法的禁止に関する国連公開作業部会がジュネーブで開催される。核廃絶日本NGO連絡会(ふぇみんも参加)は外務省との意見交換をし、市民社会の声に十分耳を傾けること、作業部会での被爆者の発言の機会を設けることを要請。またNPTや包括的核実験禁止条約に加盟しないインドとの原子力協定は許されないことや、プルトニウムをこれ以上増やさないために六ヶ所村の再処理工場の稼働凍結を要請した。 ● ・今中哲二さんの最後のゼミ 京都大学原子炉実験所 2月10日 京大「熊取6人衆」の最後の一人、今中さんが今年退官のため、最後の原子力安全ゼミとなった。ウクライナ科学アカデミーのウラジミール・ティーヒーさんが「チェルノブイリ事故後30年、その意味と現状」、今中さんが「福島事故から5年」と題して講演。今中さんは「日本も放射能汚染と付き合う時代になってしまった。日本にこんなに原発を作ったのが間違い。子どもの健康調査は継続的にやるべき」と述べた。約150人が参加。