「ふぇみん」3075号(2014/12/15)を発行しました。 2…書店にあふれるヘイト本 出版社の責任とは? 3…鹿児島・川内原発 人々の声を聞く 5…連載 毎朝生まれ変わるための道⑤ 6…film 『おみおくりの作法』 12月25日号は休刊です 1面 日本で獄死した詩人・尹東柱の研究者 楊原泰子さんYanagihara Yasuko [権力に迎合せず、瑞々しさを失わず] 聞き手…栗原順子 撮影…落合由利子 やなぎはら やすこ 1946年、静岡県生まれ。詩人尹東柱を記念する立教の会、尹東柱の故郷をたずねる会会員。我孫子・白樺教育館学芸員、NPOこどもすぺーす柏会員。尹東柱没後70年記念の遺品・遺稿巡回展示会と追悼事業の詳細は、pyol-1917@ezweb.ne.jpまで。 2面 書店にあふれるヘイト本 出版社の責任と差別禁止法/書店を回ってみました ●ねこのひげ 3面 鹿児島県・川内原発 人々の声 避難計画も再稼働同意手続きも不十分 ●FLASH ・改憲暴走を許さない 九条の会集会&デモ 11月24日 ・辺野古NO=県民の意思 国はまたも踏みにじるのか? ・化学物質による水環境汚染 神奈川・横浜で講演 11月29日 ・「イスラム国」と中東の今 酒井啓子さん講演 11月29日 4面 日本が「子どもの権利条約」を批准して 20年の年に、 関西フォーラム開催! 5面-1 【連載】毎朝生まれかわるための道⑤ 聖と俗の間 ●片岡恭子 4面-2 【連載】戦跡をめぐる旅⑨静岡県伊豆市・土肥金山、仁科鉱山 西伊豆で強制労働があった 文●室田元美 6面 【film】『おみおくりの作法』 監督 ウベルト・パゾリーニ 文●斉藤綾子(大学教員) Exponential (Still Life) Limited 2012 *2015年1月、東京・シネスイッチ銀座ほか、全国順次公開 【書評】12/5号の書評ページへ 『福島原発事故 被災者支援政策の欺瞞』日野行介 著/岩波新書780円 『はるかにてらせ』栗林佐知 著/未知谷2000円 『「ゆとり」批判はどうつくられたのか 世代論を解きほぐす』佐藤博志、岡本智周 著/太郎次郎社エディタス1700円 ●books ・ルポ 医療犯罪 ・大間・新原発を止めろ 核燃サイクルのための専用炉 ・パンパンとは誰なのか キャッチという占領期の性暴力とGIとの親密性 ・日本占領とジェンダー 米軍・売買春と日本女性たち ●Gallery コミックエッセイ 『妊娠17ヵ月! 40代で母になる!』 7面 【連載】ゆりばら!(190)竹内佐千子 ●voices ぴーちくぱーちく「スウェーデン 男女平等と移民問題に揺れる今」 ●FORUM「「チーム学校」にだまされないよ」 ●ふぇみんのお店から ナチュラルヘナ(白髪染)(100g)1296円 8面 ●event information ●diary ふぇみん日誌 -------------------------------------------------------------------------- ●ねこのひげ ●衆議院議員選挙公示日翌日の12月3日、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」経営者で作家の北原みのりさんと、アーティストのろくでなし子さんが逮捕された。容疑はわいせつ物公然陳列、わいせつ物頒布等。ろくでなし子さんが自身の性器をかたどった石膏の作品を、ラブピースクラブで展示したと●北原さんは2006年3月のふぇみん婦人民主クラブ創立60周年記念の集いで講演も。社会の右傾化や安倍政権の政策を厳しく批判。ろくでなし子さんも女性が自らの性を取り戻す活動の一環で女性器を用いた表現活動を行ってきた。今年7月にも不当逮捕され(処分保留)、その様子をメディアで発表し批判●12月9日現在、北原さんのみ処分保留で釈放●女性差別的・暴力的ポルノ表現が野放しで、なぜ「わいせつ」? 見せしめか? ふぇみんは抗議声明を発表(ふぇみんブログに掲載)。女の性への弾圧を許してはならない。(登) -------------------------------------------------------------------------- 3面【フラッシュ】 ・改憲暴走を許さない 九条の会集会&デモ 11月24日 呼びかけ人で憲法学者の奥平康弘さんは、「我々を生き生きとさせ、社会に不可欠な要件としての平和主義を勝ち取っていくためには、見ているだけでなく“する”“していく”という能動的姿勢が核となる」と語り、作家の澤地久枝さんからは、「今回の衆院選では、『自衛隊は武力を行使しない』という1点に賛成する候補者であれば自民党でもいいのではないか」との刺激的発言があった。2500人の参加者が、発足以来初めてのデモで、東京・日比谷から銀座へ向かった。 ● ・辺野古NO=県民の意思 国はまたも踏みにじるのか? 11月16日の沖縄県知事選で約10万票の大差を付け、新基地反対知事が誕生した。直後に国は「事実上の埋め立て」といわれる仮設桟橋着工作業に入り、機動隊・警察が反対派を排除し現場は怪我人も出て緊迫。11月25日、辺野古への新基地建設を許さない実行委は「県民の声を聴け」と内閣府へ要請、「暴力行為」にも抗議した。同日夜の防衛省前行動では、現知事が任期終了直前に防衛省の新申請を承認する「県政の食い逃げ」を許さないと、現地からの声も届いた。 ● ・化学物質による水環境汚染 神奈川・横浜で講演 11月29日 主催は合成洗剤追放神奈川県連絡会。高田秀重さん(東京農工大教員)が「化学物質による水環境汚染のいま」を講演。自然界では分解しにくいこれらの化学物質がどれだけ海を汚染し、生物が被害を受けているかを話し、「地球という惑星を将来の人類から借りて生きている、返す時にはできるだけ汚さずに返すのが当たり前ではないでしょうか」「暮らしのなかでそれが本当に必要なのか?考えてほしい」と結んだ。 ● ・「イスラム国」と中東の今 酒井啓子さん講演 11月29日 「パレスチナ人民連帯国際デー」に合わせ、「パレスチナ子どものキャンペーン」が開催のイベントで、酒井啓子さんが講演。「『イスラム国』と呼ぶが、国家体系はない。Nationでなく、宗教で国をつくっていこうとするのが『イスラム国』で、前例はイスラエル」と指摘。行き場のない若者や本国で居場所を失った活動家が集まり、シンプルな分かりやすさと、イスラム教徒として正しいことをやっている実感に支えられている。イスラム国が美しく見えてしまう社会が問題だとした。