「ふぇみん」3066号(2014/9/15)を発行しました。 2…検察審査会が東電元幹部を「起訴相当」と判断 3…病院の中に「退院」!? 精神科病棟の居住施設への転換を容認 4…連載 東京五輪は誰のため? ③「柔の道の女性差別と暴力・パワハラ」 5…連載 毎朝生まれ変わるための道② 6…film 『アルゲリッチ 私こそ、音楽!』 1面 関東大震災で虐殺された朝鮮人を記憶する 矢野恭子さんYano Kyoko [虐殺の河川敷で風の音を聞いて] 聞き手…栗原順子 撮影…落合由利子 やの きょうこ 1960年、東京都生まれ。「関東大震災時に虐殺された朝鮮人の遺骨を発掘し追悼する会」代表、「ほうせんか」理事、「関東大震災朝鮮人虐殺の国家責任を問う会」事務局。共著に『風よ 鳳仙花の歌をはこべ』(教育史料出版会)。請願署名の連絡先は、TEL080(4333)1923 2面 検察は市民の良識に応えた再捜査を 検察審査会が東電元幹部を「起訴相当」と ●海渡雄一 3面 入院中の精神障害者 病院の中に「退院」なんて! 障害者権利条約はどこへ? 病棟の居住施設への転換を容認 4面 【連載】東京五輪は誰のため?③ 柔の道の女性差別と暴力・パワハラ 勝利のための理不尽な上下関係と女性蔑視が生む暴力 ●溝口紀子 5面-1 【連載】毎朝生まれかわるための道② 自分の足で歩くということ ●片岡恭子 5面-2 誰でも気軽に立ち寄れる「暮らしの保健室」 6面 【film】『アルゲリッチ 私こそ、音楽!』 監督 ステファニー・アルゲリッチ 文●向後友惠(放送作家) *9月27日より、東京・Bunkamuraル・シネマほか全国公開 配給 ショウゲートTEL03(6441)9694 【書評】9/15号の書評ページへ 『子どもの悲しみによりそう 喪失体験の適切なサポート法』ジョン・ジェームスほか 著 水澤都加佐ほか 訳/大月書店2400円 『管野スガ再考 婦人矯風会から大逆事件へ』 関口すみ子 著/発行=白澤社 発売=現代書館2500円 『ルポ 刑期なき収容 医療観察法という社会防衛体制』浅野詠子 著/現代書館1800円 ●books ・Q&Aで読む日本軍事入門 ・中学生の質問箱 戦争するってどんなこと? ・戦争の現場で考えた空爆、占領、難民 カンボジア、ベトナムからイラクまで ・死刑のための殺人 土浦連続通り魔事件・死刑囚の記録 ●Gallery 冊子 『はかる、知る、くらす。』 7面 【連載】ゆりばら!(181)竹内佐千子 ●voices ぴーちくぱーちく「軍隊が国民を守るとは思えない」 ●FORUM「きっとわかっているよね」 ●ふぇみんのお店から 乾燥糸こんにゃく「ぷるんぷあん」(25g×10個) 507円 8面 ●event information ●diary ふぇみん日誌 ------------------------------------------------------------------------ 2面【ねこのひげ】 ●8月29日、2人に死刑が執行された。谷垣禎一法相は計11人の執行に署名したことになる●小林光弘死刑囚は2001年、弘前の武富士放火事件の犯人。07年に最高裁が上告を棄却して死刑が確定。08年から3回にわたり再審を請求、第4次を準備中。高見澤勤死刑囚は、暴力団3人の殺害事件で12年に死刑が確定したばかり。再審準備中だった●安田好弘弁護士は、法務省は再審を繰り返すことは法秩序への「妨害行為」と考えているという●再審の合間と9月3日の内閣改造を前にして、法相の政治責任を問えない時期に執行された死刑だった。松島みどり新法相は執行に「前向き」だと聞く●谷垣法相による度々の執行にまともな報道も行われない状況で、今後、オウム事件の死刑確定者への執行が懸念される●世界では死刑廃止が大きな流れだ。日本の「死刑存置」世論も決して「岩盤のような民意」ではない。情報の公開と十分な議論が必要だ。(い) -------------------------------------------------------------------------- 3面【フラッシュ】 ・オスプレイ、本土配備とは? 問われる危険性 8月25日 オスプレイの本土飛来が既成事実化している。「沖縄配備に反対する首都圏ネットワーク」が主催し、米軍基地監視を行うリムピースの頼和太郎編集長が、訓練や配備計画などを解説。複数の配備地が候補に挙がる中、整備に適する厚木基地に常駐の可能性があること、日米地位協定や航空法など現行法制を利用し飛行を制限させようと語った。また、熊本県防災課がオスプレイ飛来情報を常に発信し、県を挙げて監視していることで現実に飛行制限していると紹介した。 ● ・「女性の活躍推進法」審議か? 雇用均等分科会開催 8月26日 秋の臨時国会に向けて厚労省の労働政策審議会雇用均等分科会で「女性の活躍推進に向けた新たな法的枠組みの構築」と題し、急ピッチで議論を進めている。使用者側代表から男女雇用機会均等法があるのに新たに法制化する理由を問われると、厚労省は6月の安倍内閣の閣議決定によって法的構築が決定されていると説明した。労働者側は非正規雇用問題、間接性差別の解消を訴えた。現状を無視して女性の活躍推進といわれても違和感は拭えない。 ● ・海保の過剰警備は中止を 緊急行政交渉を行う 8月29日 辺野古ボーリング調査抗議に対する海上保安庁の暴力が問題になっている。福島瑞穂参議院議員は議員会館で海上保安庁、防衛省の担当者に過剰警備の法的根拠を問いただすと共に中止を求めた。国は従来の50mの立ち入り制限区域を40倍に拡大したが、抗議カヌーは区域外で拘束された。海保はあくまで「拘束」ではなく、「安全のための指導」と主張。参加者からは「予防拘束だ」と非難の声が上がった。省庁の回答には納得できず、今後も交渉は継続する。 ● ・巨大噴火は起きない?! 原子力規制委員会傍聴 9月2日 前回火山専門家から出された「巨大噴火の予知は困難」などの意見を取り入れず、「原子力施設に係わる巨大噴火を対象とした火山活動のモニタリングに関する基本的考え方」の取りまとめを行った。専門家からは「異常検知の場合には巨大噴火の可能性を考慮した処置を講ずるとしているが、判断はどこがするのか、基準はどこが決めるのか」などの意見が出たが、規制庁は巨大噴火は起きないとの前提で、議論を行っていくとした。