Subject: Re: アジア太平洋地域NGO会議からのレポート (8.31)
From: Hiroko Hara <hara@cc.ocha.ac.jp>
Date: Wed, 01 Sep 1999 19:26:29 +0900
Seq: 22


松本様

9月1日付けのlalamaziwa@バンコック を東京で楽しく拝読しました。
松本さんはタイ料理はいかがですか?
足裏マッサージはためされましたか?

8月24日の渋谷アイリスでの「NGOレポートをつくる会」の席上、カセサート大学のイ
ベントにしゅっせきしている方々がlalamaziwa宛に送信なさるレポートを資料として
 原ひろ子東京特派員がJJネットに記事として投稿する(出典は明記)ことの了承を
得ました。

松本さんからのニュースも同様に引用させていただいてよろしいでしょうか?
たとえばLinda Burney さんのキーノートスピーチの紹介など是非引用したいと思い
ます。

なお、ユースフォーラムには仲本さんのほかに藤村奈央子さんもユースとして参加し
ていたようで、日本2名となるのでしょうか?
ご確認ください。

つぎのlalamaziwa@バンコック を楽しみにしています。

以上


原ひろ子





At 02:51 99/09/01 +0700, you wrote:
> lalamaziwa@バンコック です。
> 
> 今日は午前9:30から特別セッションとして「ユース・フォーラム」が開かれまし
> た。日本からはユースの運営委員としてナカモトさんが参加しています。このほ
> か以前のユース、昔のユース、気分はユースという人たちも参加して、簡単な自
> 己紹介の後、行動綱領見なおしの意義の確認、1週間の間に検討したいテーマの
> 確認し、ユースからの宣言を起草するメンバーを確定。
> 
> ユース参加者は男女混合。カセサート大学1年生、付属高校、付属中学の生徒など
> タイから約30名、オーストラリア2名、ネパール1名、マレーシア1名、日本1名。
> 年配のユース「関係者」はニュージーランド、オーストラリア、日本、タイ、ベ
> トナムとそれなりに多様な顔ぶれになっていた。
> 
> ユースフォーラムの開催については、事前の準備段階で、メインストリーミング
> で行くのか、ユースだけを特別扱い(子供扱い)した形で行くのか方向が定まらな
> いままにきたため、マレーシアのメンバーは参加を取りやめたのだそうです。
> 「これまで、ユースとして、環境や人権には取り組んできたけれども、女性とい
> うのは初めてなのでどうして良いか分からなかった」というのがタイのコーディ
> ネートを担当していたユースの弁...。そもそも「何をしたら良いかわからない」
> というくらい女性差別撤廃条約の中身が知られてないのが問題なんだけど...。
> 
> 日本からの参加者が(いつもながら)目立つのをタイのユースからも茶化されてい
> ましたが、高度に高齢化が進んでいる日本で、今後、主体性を持つ「ユース」の
> 運動を支援していくための取り組みが発展していくことを願う次第です。
> 
>    *
> 
> 開会式は、14:00に始まり、主催者ほか一連のスピーチの後にリンダ・バーニー
> さん(Linda Burney)が30分のキーノートスピーチを行ないました。
> 
> 白人の母、アボリジニの父の間に生まれ、黒い子供は恥(消す、どこかにやって
> しまう)という1957年当時の世論の中、母親は離婚して生まれた土地を離れ、彼
> 女自身は差別の中で暮らしてきた。また、アボリジニ社会の暮らす者には白い子
> 供に対する親権を認めず、警察権力でもって強制的に子供を連れ去る。子供がど
> んな暮らしをしているのか親には一切知らされない。家政婦として働くアボリジ
> ニ女性に対する暴力・性暴力には熾烈なものがあるなか、家族が経験する悲しみ
> には計り知れないものがある。
> 
> 母語のアボリジニの 言葉を話すことは認めないという差別の中でたった2世代で
> ア ボリジニの文化は壊滅状態に陥っていった。彼女自身、「原始時代の生活に最
> も近い生き物。大人になってもろくなものにならない。」という言葉を投げつけ
> られながらいきてきた。
> ようやく探し当てた父親は彼女に「僕に会ったことで君が失望しなければ良いの
> だが..」と声をかけたという。そのときアボリジニとしての自我が目覚め、これ
> まで、一連の運動にかかわるようになった。
> 
> 全豪人口のわずか2.5%しかないコミュニティが、少年院服役者の40%、成人服役囚
> の30%を占め、離散家庭ではその割合は10%に上る。また、統計的に見ても、他の
> オーストラリア人と比べて平均余命が20歳も短い。この統計「麻痺」の中で静かに
> 死んでいっているのがアボリジニなのだ。
> 
> オーストラリアの中でこの「奪われた世代」がいま社会問題として浮上している。
> 1970年代後半から徐々にアボリジニの土地に対する権利を認める傾向も出てきて
> いるが、現実には一般白人の土地しか対象にならず、大規模放牧、鉱山開発にか
> かわる土地が返還される兆しは見えない。
> 
> 豪州の女性運動、認識は出てきたが、道のりは長い。国際的にもこの状況は変わ
> らないだろう。
> 
>       *
> 
> 
> この後行動綱領実施状況に関する「小地域レポート」の報告があり、南アジア、
> 東南アジア、東アジア、中央アジア、太平洋地域の5地域が12分づつの報告を行
> ないまた。以下、メディア チーム発行のプレスリリースから。
> 
> 新しい課題として浮上しているのは、「アジア太平洋地域の金融危機」「グロー
> バリゼーション」「障害を持つ女性」「高齢女性」「平和への新たな脅威」など。
> 
> 詳細は次号にて。
> 
> 
> 明日1日は、12の主要分野についての討議を行ない、明後日には地域レポート作成
> 作業に入ります。
> 
> 
> ■周辺事情
>  会議初日に入り、すでにかなりの人数が暑さ(外気)と寒さ(クーラー)でヘロヘ
> ロです。特に12人用の大部屋のメンバー、25キロ離れたホテルに投宿のメンバー
> は朝早くからの会合に参加するのはつらそう。
>  食事はタイ料理の連続で、デザートにはランブータン、ローズアップルなど南
> 方の果物が登場するという、人によっては嬉しい毎日です。
>  コンピュータ室の隣にある「足裏マッサージ(台湾人、タイ人医師が治療)」、
> 美容院にも、たくさん人が入っています。
> 
> 

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