Subject: [fem-events 546] 20日「映像と暴力」報告会ご案内。
From: "IKEHASHI" <ikehashi@bcomp.metro-u.ac.jp>
Date: Mon, 14 May 2001 22:17:37 +0900
Seq: 546

複数受信される方、ご容赦ください。5月20日に行われる研究会のお知らせです。
先月もお知らせを流しましたが、今週末に迫ってきましたので、再度流させていただ
きます。

◆日本女性学会の研究会(幹事会企画)のご案内
  「映像と暴力−アダルト・ビデオと人権をめぐって」

〈研究会の趣旨〉
  アダルト・ビデオ(AV)の中には、出演者に対して暴力や虐待を行なうビデオが存
在し、市販されている。それらのAVにおいて、出演者に対する虐待はいかなる形
で行使され、正当化されているのか。そのからくりを明らかにし、暴力AVを批判
的に問題化するための社会的・法的枠組みを提示する。さらに、そのようなビデオ
を批判的に問題化することには、いかなる意義や困難があるかについて考える。
 現在の日本において、この問題についての批判は殆ど展開されていない状況です。
しかし、この問題には、撮影現場での虐待の可能性や、差別表現の問題など、人権
に関わる深刻かつ幅広い問題を含んでいると、私たちは考えています。ひとりでも
多くの方に、この問題を知っていただきたいと願っています。
皆さんのご参加をお待ちしています。
  報告予定者−−−浅野千恵・中里見博ほか「ポルノ・買春問題研究会」メンバー。
  当日は実際に映像の一部を見てもらう予定です(チラシの裏面に、視聴にあたっ
ての注意が記されていますので、ぜひお読みください)。

〈日時と場所〉 2001年5月20日(日) 午後1時半〜午後4時半
  東京ウィメンズ・プラザ 視聴覚室(東京都渋谷区神宮前5-53-67
  TEL 03-5467-1711(代) http://www.tokyo-womens-plaza.or.jp)
  詳しいタイムスケジュールはチラシの裏面にあります。暴力的な映像を見ていた
だくため、時間進行にはかなり注意を払っています。途中での入退室は自由ですが、
ビデオを視聴なさりたい場合は、できるだけ最初から参加してください。いきなり
映像をご覧になると、心理的ショックが大きくなる危険性があります。

〈その他〉 当研究会は、ポルノ・買春問題研究会(APP)&日本女性学会幹事会の共
同企画です。参加への事前申し込みは必要ありません。日本女性学会の会員以外の
かたも参加できます。
 なお、ポルノ・買春問題研究会として、財団法人東京女性財団の2000年度研究助
成金を受けた調査研究の報告会を兼ねています(事業名「暴力的アダルトビデオに
おける女性の人権侵害の調査・研究」)。当日、会場で、調査報告書の販売を行い
ます。報告書には日本におけるAVの調査報告以外に、アンドレア・ドウォーキン、
キャサリン・マッキノン著『ポルノグラフィと公民権−男女平等の新たな夜明け』
(1988年)の翻訳が収録されています。以下はその宣伝です。
「ポルノは男女の市民としての不平等を生みだし持続させる、中心的な役割を果た
す。ポルノは性的搾取の組織的な実践である・・」この大胆な主張とともに、ポル
ノに対するまったく新しい法理論−−ポルノグラフィは性差別であるという公民権
アプローチが提唱された。80年代アメリカで展開された反ポルノ理論と実践を今に
伝える歴史的名著!

〈問い合わせ先〉浅野千恵(hqc02447@nifty.ne.jp) または、
        細谷実(hosoya@mdd.sst.ne.jp/留守電&F 045-786-7747)。
           
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(チラシ裏)
                       〈タイム・スケジュール〉



        13:30〜14:10 前おき&調査報告(1)
        14:10〜14:30  ウォーミングアップ(※)
        14:30〜14:40  ビデオ視聴するにあたっての注意
        14:40〜15:20  ビデオ視聴
        15:20〜15:30  休憩
        15:30〜15:50  グループ・ディスカッション
        15:50〜16:20  調査報告(2)
        16:20〜16:30  質疑&応答、アンケート

(※)暴力AVを見る準備として、参加者に簡単な質問を行い、体と頭をほぐします。


         〈ビデオ視聴に関するご注意〉

 当日は暴力AVの映像の一部を視聴する予定です。視聴予定のAVは以下の4本です。
「女犯2」(1990)、「女犯5」(1991)(以上、監督バクシーシ山下、V&Rプランニ
ング)、「水戸拷悶−大江戸引き回し−」(1992)、「水戸拷悶−不完全版」(1997)
(以上、監督平野勝之、V&Rプランニング)。いずれもビデオ倫理審査会を通過した
「作品」であり、「女犯」は現在廃盤になっています。
 これらのAVにはかなりひどい残虐シーンがたくさん含まれています。視聴にあたっ
ては、映像によるショックをできるだけ緩和するための配慮を行います。しかし、
ビデオを視聴することによって、心理的な悪影響が及ぼされる危険性があります。
当日、体調が悪い方やビデオを見たくない方は、ビデオ視聴の時間のみ退室するこ
とも可能です。視聴途中での退室も自由です。なにか不安な点や疑問点などがあり
ましたら、事前または当日に、主催者までお問い合わせください。

                  〈ポルノ・買春問題研究会(APP)〉

 「性的リベラリズムの議論を批判しつつ、女性の人権・性的自由・性的平等を擁
護するフェミニズムの見地から、ポルノ・買春問題をはじめとして、セクシュアリ
ティをめぐるさまざまな問題を研究する」ことを目的として、性差別・性暴力に批
判的な人々が集まり、1999年12月に発足した研究会。会員はメーリングリストで日
常的に議論や情報交換を行っており、研究会を毎月開催している。
 また、ポルノグラフィ・買売春問題に関する会員の論文や重要な関連文献・資料・
新聞記事などを集めた「論文・資料集」を発行している。2000年2月に第1号発行。
  連絡先:福島大学行政社会学部 中里見博研究室 tel&fax: 024-548-8324







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