Subject: [fem-events 1372] Cultural Studies Forum ( CSF ) 12 月例会案内
From: "MURAI Hiroshi" <murai.hiroshi@nifty.ne.jp>
Date: Sat, 21 Dec 2002 05:41:31 +0900
Seq: 1372

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 クロスポストにて失礼します。
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Cultural Studies Forum (CSF) 12月例会案内

◎日時: 12月26日(木) 13:00〜
       (時間を若干早めに設定していますが、なるべく時間厳守でお願いし
        ます)
◎会場: 清泉女子大学 本館2F 129教室
  http://www.seisen-u.ac.jp/general/map.html
  JR山手線、都営地下鉄浅草線、東急池上線「五反田」駅下車 徒歩約10分
  JR品川、京浜急行「品川」駅下車 徒歩約20分
  都営地下鉄浅草線「高輪台」駅下車 徒歩約10分清泉女子大学
  休み期間中ですので、門番のところで呼び止められたら、「CSFに来た」と言っ
てください。
 
◎報告タイトル: 「カミングアウト」概念の再検討
◎報告者: 金田智之さん
 (東京都立大学大学院 社会科学研究科社会学専攻 博士課程、
  専門分野:社会学,セクシュアリティ論)
 
 ディスカッサント: 石田仁さん
  (中央大学大学院、ジェンダー/セクシュアリティ研究)

◎報告概要:
 レズビアン/ゲイ・スタディーズにおいては、長らくカミングアウト
とクローゼットを対立する概念として扱い、クローゼットからカミングアウトへ
の移行へ焦点が当てられ、そこでたとえば「権力」の問題等が扱われてきた。し
かし、そのような形での問いの立て方は、どの程度説得力を持つものであるだろ
うか?
 本報告において扱うのはカミングアウトともクローゼットの空間ともつかない
「カミングアウトしない」という状況についてであり、そのような状況を捉える
のに適切な議論の方向性を提示することである。
 「カミングアウトしない」状況の中には、たとえば振る舞いの水準で「バレる」
といったことや、あるいは自分がゲイであるということについて思わせぶりな態
度をとる、といったことなどが考えられる。そのような水準では、相互行為にお
いて相手のセクシュアリティがいったいどのようなものであるのか、ということ
を最終的に決定するのが難しくなり、行為者当人にとっても相互行為の相手にとっ
てもセクシュアリティの認知にとって曖昧な部分を残すことになる。この水準に
おいて重要なのは、この「カミングアウトしない」状況はクローゼットの中にい
ることと同義ではなく、「カミングアウト/クローゼット」という二値化された
概念によってこの状況を処理することは不適切である、ということだ。
 レズビアン/ゲイ・スタディーズの歴史の中では、この「カミングアウト/ク
ローゼット」という二元論的図式を用いてきた。そこでは抑圧や権力が支配する
空間としてクローゼットは位置付けられ、対照的にカミングアウトはそれら抑圧
や権力からの/への解放あるいは抵抗として位置づけられてきた。しかし、この
ようにカミングアウトとクローゼットという二値的概念構成を自明視し、議論を
単純化することは、当然の結果としてレズビアンやゲイたちの行為や振る舞いの
多様性、そしてそこにおいて見られる可能性を捨象してしまうことにもなる。
 今回の報告では、幾つかの事例に則しながら、カミングアウトとクローゼット
の関係を通してとくに権力の問題に言及する場合、どの程度のことが社会学的に
は言いうるのか、ということを検討したい。

◎参考文献:
『ゲイ・スタディーズ』 キース・ヴィンセント,風間孝,河口和也 青土社 19
97『セクシュアル・ストーリーの時代――語りのポリティクス』桜井厚・好井裕明
・小林多寿子訳 新曜社 1998

 なお、年明けの1月には、酒井千絵さん(日本学術振興会特別研究員・東京大学、
社会学)に、「日本における国際移動の表象」(仮題)という報告を頂く予定になっ
ております。
 2月以降の報告者も随時募集しておりますので、よろしくお願いします

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