控訴審はじまる

 11月9日午前10時から、東京高裁821号法廷で、控訴審が始まりました。
 傍聴席は、直後に開かれる他の事件関係者もいて超満員、入れない人が10人くらい出てしまいました。マスコミ関係者も多く、開廷の直前にテレビ局が法廷風景(裁判官と書記官のみ不動の姿勢で映る例のやつ)をしばらくカメラ撮り。
 いよいよ開廷となって、マスコミ関係者や傍聴人が注目する中、上杉氏側は高橋弁護士と今東社長の三人が被告席に着席。小林氏側は二人の弁護士が着席。なんと〜〜っ、肝心の原告の小林氏がいない! どこをさがしてもいない! 見えない! 今回も、公衆の面前からまたまた逃れ、失踪していたのでした。

 「新ゴー宣」103章で「たとえ司法を敵に回してもわしは戦う。これは日本の全創作者のための戦いである」と大見得を切っていたのは誰? あれは、やっぱり小林信者向けの虚勢だったということ? そりゃ、テレビや新聞に法廷での姿を撮られて、なおかつ「ハイソ・サイアティ」しそうときたら、ゴーマニストとしちゃカッコ悪くて出てこれない・・やっぱ(それにしても、『戦争論』に描いた子ども時代の相撲の話は、もう忘れちゃったの?)。

 今回は小林氏側が準備書面を提出する番。ところが予定より大幅に遅れ、やっと開廷一週間前になって届けるありさま。きっと苦労して書いたのだろう分厚い書面。
 裁判長は、小林氏側代理人に準備書面を陳述させると、さっそく項目番号に間違いがある、欠字があるなどと厳しく指摘(弁護士さん、しっかりしてよ! ズサンな議論で高裁は通りませんよ)。

 準備書面の内容はというと、地裁判決の枝葉末節をくどくどと批判したものとか。ただ、地裁で主張していた三点のうち、不正競争防止法違反については批判を書かず、主張を取り下げたよ。やっぱり恥ずかしくなったのかも・・(どこかのパソコンのデザイン争いならともかくネ、本のタイトルが似ていると言うのじゃ、屁理屈だわな〜〜やっぱ)。

 小林氏側は、準備書面にくっつけて、よしりんキャラクター入り扇(「ゴー扇」だって!)やポスターを証拠として提出したので、高橋弁護士がいつ描いた作品かを質問、相手側弁護士は全部に答えられず、次回に回答すると答弁(やっぱ、原告不在で不自由してましたネ)。

 裁判官は、書証はとりあえず問題ないとして一応採用したものの、証人申請(SAPIO編集長に業界の慣行を述べさせたいとのこと)については保留にすると裁定。次回口頭弁論は、上杉氏側が反論を行うことを確認し、1月18日(火)10:00〜に決定しました。

 その際、裁判長が「準備書面を早く提出してくれれば、それまでに裁判官も内容を検討して次の指示をします」などと述べていました。なるべく早く終わる予定の口調(これは上杉氏側に有利)に聞こえたのは私だけでしょうか??? 三人の裁判官は、さすが高裁、老練な人物に見えました。子どもだましの屁理屈などとても通じそうにない・・。どうするの小林さん?

 かくして第一回口頭弁論は終わりました。次回の口頭弁論が少し先になったのは、上杉氏側の要望によるもので、分厚い屁理屈書面にしっかり徹底的な反論をするつもりとのこと。みなさん、楽しみにしましょう。




番外編 その1

 今回、初めて傍聴に来た方たちと、お茶でもと、楽しむ会は弁護士会館の地下の喫茶室へ。なんと、そこにトッキーや小林氏側弁護士が都合、5〜6人、もう座ってる。気の強い楽しむ会メンバーが隣の席に遠慮なく陣取って小林氏批判をはじめる始末。そのためか、皆さん、いつの間にかお消えになっていました。コーヒーをゆっくり飲めずにゴメンナサイ。

番外編 その2

 インターネットに小林氏批判が続々登場しています。状況を反映してカット引用もあるある・・。「これは誰かの陰謀でしょうか? 小林教祖様っ!」
http://plaza25.mbn.or.jp/~hinode_kogei/antigo103.html
http://www.pot.co.jp/matsutheater/index.html
Yahoo!掲示板Comics and Animat.

番外 その3

 大阪の楽しむ会は、「小林よしのりはもう飽きた」「裁判は勝ってもうた」「高裁もすぐ勝ちそう」「楽しむ所がもうない」と、「日常へ帰る」宣言。新たに、身近な戦争体験を聴く会のようなものを作り、さらに意味ある楽しみへと邁進することになったとか・・。万が一、上杉氏がピンチにでもなれば、新しい会を挙げて取り組むとのこと。だが、今の裁判の雰囲気では、とてもそんな「万が一」になりそうもない。東京の楽しむ会も、今後の裁判に勝利しつつ終わるまでの形をどうするかが問われているようです。悩まないで、共に考えましょう!