死刑廃止のために活動している市民組織「死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム90」によれば、年内に死刑の執行が行われると疑いうる確度の高い兆候があります。 同フォーラムによれば、その根拠については、以下の通りです。
《12月19日に執行が準備されているとの情報の根拠》
当フォーラムでは12月19日に死刑の執行が準備されているという情報を入手 いたしました。これについて現在も裏付けを調査中ですが、以下に挙げる過去 の例から見て、非常に確度の高いものであろうと思われます。
1, ご存じのように、3年4ヶ月に渡る死刑執行停止状態を経て、1993年3月 26日に死刑執行が再開されて以降、93年7名、94年2名、95年6名、96年6名、 97年(12月8日現在)4名と、同時大量執行が続いています。現在、法務省は 死刑執行を約半年に1度、年2回と定例化しています。95年は12月21日、96年 は12月20日に複数名の死刑が執行されているのです。
2, さる8月1日、4名の死刑が執行された際にも、法務省幹部はマスコミの 記者に対し「開会中は国会の質疑で取り上げられる可能性が高い。そうした時 期には執行しないのが不文律のようになっている」と話したとのことです。国 会閉会直後の12月19日に死刑を執行する危険性は非常に高いと言わねばなりま せん。
3, また、8月に死刑が執行された永山則夫氏は執行直前に身柄引受人を捜し ていたことが執行後判明いたしました。執行を行う拘置所側は事前に死刑囚に 何らかの働きかけ行うと考えられます。先日、福岡拘置所の死刑確定者から弁 護人あてに遺稿集ともとれるような文集の送付がありました。これに類する動 きは東京、名古屋、福岡など、複数の拘置所で起こっているのです。
私たちは、この死刑の執行を中止させるために、下稲葉法相をはじめ、以下に示す宛先にファックス、手紙、e-mailなどによる緊急の要望を集中して下さるように、心ある方たちにお願いしたいと思います。
大臣が執行命令に署名するとすれば、国会会期の終了直後の15日、執行は18日か19日である確度が高いと見られています。時間がありません。今すぐに、できる範囲での行動を起こし、またこの事態をより多くの人たちに伝えて下さい。