監獄人権センター98年度活動方針
A 重点活動計画
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- 国連拷問等禁止条約の批准を日本政府に求める。施設内における拷問的な処遇の改善を求める。
- 今年提出される国際人権規約(自由権)に基づく政府報告に対し、カウンターレポートを提出する。
- 被拘禁者の領置品規制、東京拘置所の房内所持品量規制について、改善に取り組む。
- 刑確定者と弁護士との看守の立ち会いのない面会を求める。
- 東京拘置所の改築問題について今後とも監視する。
- L級(長期刑)受刑者の処遇問題について、調査し公表するとともに、必要な改善勧告を行う。
- 文通を通じて、被拘禁者と市民との可能な範囲での交流をめざす「Shake Hands with Prisoners Project(SHPプロジェクト)」の一層の充実を図る。
- 外国人被拘禁者の処遇問題について引き続き具体的な事例の収集を通じて調査するとともに、各国大使館・領事館とも協議し、必要な改善事項をまとめ、法務省矯正局との協議をめざす。
- 個別の被拘禁者からの人権侵害の申し立てを支援し、弁護士を紹介する体制を作る。被拘禁者の処遇問題に関する事件についての、弁護士会としての組織的な取り組みの確立を要請し、このような体制の確立に対し協力する。
- 法務省との定期的意見交換を求める。矯正職員の労働条件について、法的な支援も含め必要な提言を行う。矯正職員の人権教育について、提言・協力し、積極的に支援する。
- インターネットによる情報の提供に努める。規約人権委員会へのカウンターレポートをもとに、日本の状況に関する英文の報告を作成する。
- 内外の刑事拘禁に関連する問題を扱った映画・書籍などを積極的に紹介し、拘禁施設の問題を訴える。
B 組織作りのための活動
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- 会員の拡大に努力する。財政基盤を確立する。
- 研究者、学生に対しての広報に努め、あわせて広くボランティアを募集する。
- 各地の拘禁施設について、地元の弁護士・市民に対し情報を提供するネットワークを作る。
- 2ヶ月に1回程度の割合でニュースレターを発行する。
- 関心を共有する既存の団体と積極的に交流する。テーマ毎に定期的にミニ集会的な集まりを持つ。
C 調査・研究活動
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- 被拘禁者・出獄者から現行の処遇について聞き取り調査を行なう。
- 出獄者の社会復帰のための制度を研究し、現行の制度を解説する実務的なパンフレットを作成・配布する。
- 海外の拘禁施設の現状を調査研究する。
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- 日本の被拘禁者の人権について、国際人権諸基準の観点から研究する。またその様な研究を支援し、関心ある市民に広報する。
- 海外で被拘禁者の人権問題に取り組むNGOを紹介し交流を図る。