ブリクストン刑務所


 英国ブリクストン刑務所は、1990年にヨーロッパ拷問禁止委員会(CPT)が行った調査によって「非人道的で品位を傷つける取り扱いが行われている」と報告されました。
 現所長であるアンドリュー・コイルさんは、着任するとただちに抜本的な改革に取り組みました。
 まず、マスメディアを警務所内に招き入れ、旧態依然としたやり方に慣れた職員を説得し、地域の各種団体とも協力しながら、犯罪者の社会復帰と獄中の状況の改善を、わずか数年間でめざましく成し遂げました。
 いま、イギリスではこうした改革が進行している一方で、囚人に対して、より苛酷な取り扱いを要求する政治家や世論が存在することも事実です。
 こうした中で、コイルさんは、PRIのメンバーであるとともに、イギリス刑務所長協会に所属し、過剰拘禁などの劣悪な獄中の状況の改善のための活動をつづけています。