1997年12月31日

南朝鮮:アムネスティ・インターナショナル
が大量処刑を非難


以下は、CPR事務局による暫定訳であり、アムネスティ・インターナショナルによる正式な翻訳ではありません。原文は、末尾にリンクを指定していますので、そこを参照して下さい。


AI INDEX: ASA 25/43/97
31 DECEMBER 1997

 12月30日に23名が処刑されたことに関し、アムネスティ・インターナショナルは南朝鮮の秘密主義的・恣意的な死刑制度を非難するとともに、次期大統領に対し、死刑廃止に踏み出すように呼びかけた。

 国内の何カ所かにわたって、18名の男と5名の女が、事前に知らされることなく12月30日に突然処刑された。2年にわたって処刑が行われていなかったにもかかわらず、なぜ12月30日に大量の絞首刑が行われたのかは不明である。

(韓国)法務部の複数の当局者が、死刑を宣告された囚人が増えており、保安上の理由からも処刑が必要とされたのだと語った、と言われている。

「処刑された人々の人選には、なんらのまともな理由はうかがわれず、事前の告知がなかったことは、死刑囚にとっても、その家族にとっても、きわめて残酷である」とアムネスティ・インターナショナルは語った。

 アムネスティは、2月に大統領に就任する金大中氏に対して、死刑制度を法的に廃止することを支持するように呼びかけている。死刑廃止に向けて、アムネスティ・インターナショナルは(韓国)当局者に対し、処刑に関する秘密主義を取り払うように要求している。

 南朝鮮では、50名前後の死刑囚がおり、その大部分は殺人で有罪を宣告されたものである。その中には、警察の取り調べで拷問を受けたり、公正な裁判を受けていない疑いのある人たちも含まれている。
 処刑がいつ行われるかは予測がつかず、死刑囚はつねに、いつ処刑されるかわからないという恐怖のもとで暮らしている。

 全斗換もと大統領は、1980年の光州における民主化運動鎮圧の際の殺人によって、1996年8月に死刑宣告を受けた。だが判決は減刑され、1997年12月には釈放されている

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