事業報告「幕張ベイタウン円卓会議報告」
平成24年11月08日

幕張ベイタウン円卓会議がどういう会議なのか、よく理解していた訳ではなかったが、以前ベイタウンの住宅計画にかかわっていたから、という理由で、運営委員会では企画に賛成したのだった。そうした反省もあり、ここでは円卓会議の背景から説明しておきたい。(以下は県の県民交流文化課HP)
平成22年11月「新しい公共支援事業」として87.5億円の補正予算が成立した。これをうけて、内閣府は千葉県などに交付金を配分し、県はこの交付金で「県民活動促進支援事業」を23,24年度で実施。具体的には「協働・連携による地域課題解決モデル事業」といい、その実施イメージは図のとおり。その説明を要約すれば、“地域における課題解決に向け、多様な主体による連携・協働の体制を構築するため、NPO等をはじめとする多様な主体がさまざまな活動を通じて課題解決に取り組むモデル事業を実施する”となっている。県のHPによれば3タイプのコースがあり、月1回は多様な主体による円卓会議を義務づけた事業計画および協働アドバイザーを指定し、計画応募する。24年度は26件の応募があり17件が採択された。今回の応募提案事業名は「地域マネジメントを目指した住民主体のまちづくり検討事業」となっており、応募主体は任意団体である幕張ベイタウン協議会、千葉市そしてNPO法人である千葉まちづくりサポートセンターの3者である。協働アドバイザーは千葉大学の関谷准教授。4月から3回の準備会合を経て、7月から円卓会議は始まっている。第1回円卓会議は、関谷助教授の「多様な主体による地域づくり」と題して解説と事例紹介および栗原副代表の「これからの市民活動と街づくり」講義とWSがあった。8月は円卓会議と同時に住宅と商業の関係を考える「商店街まちあるきワークショップ」を行った。また住民アンケートも行われており、これらは現在集計中。9月は福川代表の「計画的コミュニティのマネジメント」の講義および栗原副代表のファシリテイション研修があり、今後は10月会議と併せ「子供まちあるきワークショップ」、以降、先進地視察、シンポジュームなどが予定されている。
数年前の小泉内閣時、地域再生戦略として“稚内から石垣島”までを対象に100億円の予算で、NPOなどに調査活動費が計上されたことがあった。これには別な組織で2年間お付き合いをしたが、この時は外郭団体に業務委託し運用されていた。今回は仕組みがガイドラインで規定されて窮屈なうえに、採択地区数が多いためか予算が少額で、多様な主体の顔合わせ、といったところだろうか。「新しい公共」概念には、自立した市民意識を持った健全な市民の存在が前提となるだろう。色々な試行の始まりの一つ、と受け止めたが今後の展開に注目したいと思っている。

 (運営委員 泉 宏佳 )


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