□ 事業報告
千葉市「市民と職員の地域課題学習会」開催業務
平成22年6月1日
ボーンセンターでは昨年度、千葉市市民総務課から「市民と職員の地域課題学習会」開催業務を受託しました。これは、2008年度から行われている事業ですが、学習会といっても講師が一方的に何かを教えるということでなく、市民と市の職員が、テーマ(身近な公共課題)について共に学び、意見交換し、解決策を考えることを目的とするものです。なお、テーマ毎年変わるのですが、今回は「市民公益活動の促進について」でした。
学習会は、2010年の1月下旬から2月下旬にかけての平日の午後に、3時間を1回の単位として、3回開催されました。参加者は、市民約20名と市(区役所)の職員6名でした。他に担当課の職員3名も、一参加者として加わりました、
実施体制ですが、私原田がプロジェクトリーダーとなり、業務全体のプロセスと学習会のプログラムの企画・学習会当日の進行・とりまとめを担当した他、副代表の栗原がアドバイザーとして、第1回目に30分程度のミニ・レクチャーを行いました。
また、サポーター会員の大塚剛宏さんに、ボランティアスタッフとして会場設営・受付・写真撮影等の業務をサポートしていただいきました。(この場を借りて、あらためてお礼申し上げます。)
さて、前述のようにこの学習会は“共に学び、意見交換し、解決策を考える”ものだったことから、ボーンセンターがこれまで培ってきたいわゆるワークショップのノウハウを最大限に活かして企画・運営を行いました。(担当課もボーンのワークショップの実績を評価して、また期待もいただいていたように思います。)
以下に、各回のプログラムの概要を記します。
◇第1回:「まずは知ること・語ることから始めよう」
−ミニ・レクチャー、参加者自己紹介(アイスブレーキング)、市民公益活動に対する思い(課題・悩み・問題点・資源etc)の洗い出しと整理
◇第2回:「目標を絞り込んで解決策を考えよう」
−事例紹介、課題の掘り下げ・具体的な目標の設定、目標に向けた解決策・取組の検討、グループ間で解決策のブラッシュアップの意見交換
◇第3回:「“はじめの一歩”を踏み出そう」
−アクションプラン「“はじめの一歩”を考える」、全体発表と意見交換、学習会の振り返り(参加者全員からの発表)
紙面が限られており、詳細な学習会の成果や出された具体的な解決策をここで紹介はできませんが、自己評価としては、参加者どうしがリラックスした雰囲気で、率直に意見交換をすることができた点はよかったと思います。一方、参加者の年齢や属性に対する配慮が足りず、内容をやや詰め込みすぎ、予定していたプログラムを完全には消化できなかったことは反省点です。(詳しくは報告書にまとめてありますので、ご覧になりたい方はご一報ください。)
ちなみに数名のサポーター会員の方が、受講者としてこの学習会にご参加いただきました。参加者の中に“知った顔”があったことで、私もリラックスして進行役を務めることができました。
最後に参加者の感想ですが、市民からは「こうした意見交換を今後も続けてほしい。」「区単位で開催してほしい。」といった声が、市の職員からは「住民の声を直に聞けてよかった。」という声が多く聞かれました。こういった学習会に限らず、具体の地域課題解決策や、まちづくり・計画づくりを住民参加のワークショップで行うという場面も今後増えていくと思われます。今回の業務を一つの実績として、市に企画提案を行うことなども今後検討していきたいと考えています。
(運営委員・原田 正隆 )


○学習会に参加された矢田房子さん(サポーター会員)より、一言感想をいただきました!
「いろいろ気を使う市の職員と、ここぞとばかりにどんどん発言していく市民が、ワークショップが進むにつれて、混ざり合っていったように思いました。こういう場で市民も職員も、対等に話し合えるように慣れていかなくてはいけないなと感じました。」

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