代表のぼやき

2006.01


初夢 千葉市長選・勝利宣言

このたび、千葉市民みなさんの圧倒的支持を得て、市長選に勝利いたしました。この勝利は、私の勝利ではなく、これまでみなさんと共に取り組んできた私たちの活動の勝利です。みなさんとともに作成に取り組んできた「市民による千葉まちづくりビジョン」をいよいよ実行に移す時が来たのです。まず、その喜びを、みなさんと共に分かち合いたいと思います。
 私が千葉市に移り住んで30年になります。その間、市会議員もつとめましたが、千葉のまちづくりにはいつも疑問をいだいていました。中心市街地の活性化は必要だけど、そのための再開発事業はなぜこんなに高価な床しかつくれないのか。他の都市にもあるようなこども科学館は本当に必要なのか。なぜ地域の大学との連携が真剣に追求されないのか。ほかにもいろんな公共施設(ハコモノ)が計画されるけれど、本当にそれが目的を達成するための最善の方法なのか。蘇我臨海部の開発は20世紀型の都市開発から少しも進歩していないのではないか。モノレールは市のあるべき交通ビジョンから導かれたものなのか。地域福祉計画に取り組むことは重要だけれども、なぜこれと交通ビジョンがいっしょに議論されないのか。これで本当に少子高齢化社会を乗りきれるのか。持続可能な社会が構築できるのか。疑問はつきませんでした。
 なぜこのような間尺に合わないまちづくりが行われるのか。私の出した結論は単純でした。要するに、今までのしがらみを清算して、市民のまっさらな視点で町を見直し、あるべきビジョンを描くことが必要だということです。その第一歩は、私が理事をつとめる小さなNPOの「露天風呂」という会合でした。この小さな会合が、千葉の「まちづくりビジョン」をつくる大きな市民運動に展開しました。それは、私たちの考えていたことがまさに多くの市民のみなさんが抱いていた想いと一致していたからにほかなりません。
 これからは市長として、ビジョンに描かれたまちづくりを着実に実行していきます。郊外の緑や農地をこれ以上潰さないようにし、かつその回復に努める一方、千葉市民として誇ることのできる中心市街地の整備・再生を積極的に進めます。特に大学には、文化・教育・経済のあらゆる面にわたって活性化の核となるよう、強く社会貢献を求めていきます。さまざまな政策の中でも中心になるのは、中学校区を単位とした、歩いて暮らせるコミュニティづくりです。コミュニティを子供がのびのびと遊べる空間へ転じます。コミュニティ相互を、モノレールに代わる地上を走る新交通システムでつなぎます。バスも活用して、マイカーへ依存せずに暮らせる町をめざします。準備が整ったコミュニティから予算を配分し、どのような町づくりを行うかを、それぞれのコミュニティで決めていただきます。
 まちづくりの基本目標は、市民一人ひとりがいきいきと生活できるようにすることです。その目標をはずさないように全力を尽くしていきます。
*************************************************
 初の市民派市長の誕生。ボーンセンターは、市民サイドに立つシンクタンクとして大きな役割を果たした。今後も期待されるその責任の重さに思わず身震い。目覚めると今日は 2006年1月1日。皆さん、あけましておめでとうございます。

千葉まちづくりサポートセンター代表・福川 裕一


BACK