626.ホーチミン市の「戦争証跡博物館」の改築が完成、最近の報告。2012/08/18掲載) 

ホーチミン市にあるベトナムの国立「戦争証跡博物館」の建物は、数年前から大規模な改装・改築が行われてきましたが、最近完成しています。京都の関谷滋さんは、8月4日に行って、新館を見てこられ、報告を送ってくださいました。
 それによると、「ベ平連などが
寄贈したものは、正面から入ったすぐの、見につきやすいところにありました。金子(徳好)さんのゼッケン・写真・著作、ベ平連の旗、反戦バッヂ、反戦バッグが展示してありました。その右隣りの3倍ほどのスペースは日本共産党関連の展示です。その裏側にはテリー・ホイットモアの「Memphis Nam Sweden(著書の原典)と小田さんの「H」などの出版物が数点展示してありましたが、『これらは日本共産党が制作した』とのキャプションがついていました。以前にはなかった、枯れ葉剤の被害を訴える展示室、復興の様子を紹介する展示室などが設けられていました。寄贈したDVD(ベ平連などが2002年2月にベトナムを訪問して、寄贈した日本の反戦記録DVD)は、どうなったのでしょうね? 一通り見たところ、それらしい機器やスペースは見あたりませんでした」とのことでした。
 関谷さんから送られた写真を以下にご紹介します。

       左が、戦跡博物館の前景。

       中央は、博物館入口から展示室を見る。

       右の写真は、正面から入ってすぐの、目につきやすいところにあるベ平連などの寄贈したものの展示するところ。

 

 

 

 

      

     左はゼッケン、

     中央はベ平連の旗。「1972年9月14日の集会で掲げられたベ平連の旗』という説明がついている。吉川注:この日には大行動はなく、翌15日なら、「戦車をとめろ!市民行動」主催の「M-113をとめろ!市民デモ」があった。しかし、博物館に寄贈したとき、同年9月19日に、相模原基地前のテントを破壊されたときに、並木の木の上に掲げられたべ平連の旗だと伝えたはずでした。

    右の写真は、金子徳好さんの写真と、金子さんがつけていた連日のゼッケン。

 

 

 

 

  左の写真は、ベ平連の作った反戦バッグ。

  中央の写真は、ベ平連の反戦バッジだが、下の説明には、「小田実がデザインしたもので、非常にポピュラーだった有名な画家、岡本太郎の書いた字をつくったもの」とあり、かなりいい加減な説明です。

  右の写真は、ベ平連の展示の右側にある3倍ほどのスペースの日本共産党関連の展示。

 

 

 

 

 

   この左の写真の上段左側は、米海兵隊から脱走し、ベ平連が保護してスウェーデンに送ったテリー・ホイットモアの著書だが、これは吉川勇一が翻訳し、『兄弟よ、俺はもう帰らない』として第三書館から発行されたものであり、また、下段右の写真は、小田実がイギリスから発行された小説『ヒロシマ』の英文訳の著書『H』ですが、いずれも「これらは日本共産党が制作した」との下のキャプションがついていました。 

 いずれにせよ、博物館で出ているベ平連関連の展示についてある説明文は、正確でないものがかなり多いようです。いずれ、訂正希望の連絡をする必要があるでしょう。

 

 

 

 

 

 

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