561. DVD『鶴見俊輔 みずからを語る』(演出:長澤智美、プロデュース:坂元良江)が完成。(2010/03/27掲載)  (2010/03/28に最後に追加注意)

  鶴見俊輔さんへの3時間を越えるロングインタビューで記録されたDVD『鶴見俊輔 みずからを語る』が完成、頒布されることになった。演出のテレビマンユニオンの長澤智美さんと、プロデュースの坂元良江さんから、次のような挨拶が送られています。

 
 桜の季節となりました。お元気でおすごしでしょうか。
 かねてからご相談をしておりました鶴見俊輔さんのロングインタビューDVD「鶴見俊輔みずからを語る」が完成いたしました03時間18分という長尺ですが、なかなか迫力ある、楽しいものになったと思います。
 2008年秋に4回にわたり8時間にわたってインタビューに応えてくださった鶴見俊輔さんと聞き手の黒川創さんに感謝しております。
 また、このプロジェクトは、事前に予約をしてくださった400人を超える方々、資料提供や撮影にご協力くださったみなさまのおかげで可能になりました。本当にありがとうございました。心からお礼申し上げます。
 

  このDVDのジャケットにある文章は以下の通りです。

 3時間を超えるロングインタビューと共に、2008年9月から12月に かけて、語り続ける鶴見俊輔の日々の記録が収録されている。
  聞き手黒川創
 その一部は、ETV特集「鶴見俊輔戦後日本人民の記憶」として2009年4月にNHKで放送され話題となった。
 内容:■8月15日から ■原爆を知るとき ■鶴見俊輔とアメリカ ■戦争体験は語れるか ■みずからの内にある永遠 ■二重被爆 ■「思想の科学」創刊 ■偶然から広がる学問 ■もうろく帳 ■人民の記憶 ■不良少年の学風 ■放蕩的人生 ■ハンセン病と向き合う ■ジャワ島で下った命令 ■敵に敬意を持つ ■姉 鶴見和子 ■日米交換船 ■ベ平連と小田実 ■脱走兵援助 ■150年以上前の日本に未来をみる
 戦前、戦中、戦後、激動の時代を生き抜き
 今なお新しく冒険を続ける”陽気な精神”――
 ヒポクラテス ワーズワース ヘレン・ケラー アインシュタイン 丸山眞男 桑原武夫 水木しげる 高橋和巳 小田実 阿部定……
など100余名の出会った人たち、影響を受けた人々を語り、
86歳にして感じる永遠の感覚まで迫力とゆーもあのある表情で
語りつくされる

出演 鶴見俊輔 ・聞き手 黒川創
演出 長澤智美 ・撮影 後藤修 ・プロデュース 坂元良江
協力 旧ベ平連 ・編集グループSURE ・思想科学研究会 ・清水澄子 ・吉川勇一

企画協力 NHK NHKエンタープライズ
制作 著作 テレビマンユニオン

 注文の連絡先は以下の通りです。

制作事務局連絡先
〒150−0001 東京都渋谷区神宮前5−53−67 コスモス青山 South棟  テレビマンユニオン
坂元良江 sakamoto@tvu.co.jp   電話 03 6418 8571
長澤智美 tnagawasa@tvu.co.jp  電話 03 6418 8540
FAX: O3 641 8747
 なお、次回の発送は4月中旬となります。ご了承ください。

(管理者の注意追加)
 このDVDのうち、ベ平連の活動についての時間的誤りなどがごく少しですが入っているのに気がつきました。@「ベ平連と小田実」「脱走兵援助」の項目で、鶴見さんが勘違いして、時間的に逆に話しているところがあります。佐世保での米原子力空母エンタープライズを小舟で回ってデモをする話をした際、こと時は実際の脱走兵が出るとは本気で考えてはいなかったが、その数ヶ月あと、実際に横須賀で4人の脱走が出てくる、という叙述があります。しかし,エンタープライズ闘争は1968年1月であり,横須賀でのイントレピッド号からの脱走問題は1967年10月のことですから,順序は時間的には逆です。Aヘリコプターをチャーターして、佐世保へのエンタープライズ号の上から反戦のビラを撒くという計画がうまくゆかない後、小田実さんは浜辺を歩いてモーターボートを探して出させ、町で買ったハンドマイクを買って、エンタープライズの周りを回って反戦のアピールをするという話が鶴見さんからでてきますが、実際には、使うことが出来た船は、ベ平連に協力した佐世保地区労と長崎県反戦青年委員会(山下さん)の援助で、モーターボートよりはもう少し大きな3トン前後の小船を貸与できたことで、スピーカーも、その船につけてあった地区労のかなり大きなスピーカーを使ってアピールをしたことが事実でした。基本的な誤りとは言えないことですが、事実の誤りではありますので、指摘しておきます。この佐世保での報告は、小田さん自身の『「ベ平連」・回顧録でない回顧』(1995年 第三書館)の375〜379ページに出ています。(吉川勇一 記)

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