421  週刊『ビジュアル日本の歴史』120号がベ平連の記事。『ワシントンポスト』紙の「殺すな」意見広告紙面も原寸大の復刻版を綴じ込み付録に。(06/05/27掲載)

 デアゴスティーニから発行されている週刊誌『ビジュアル日本の歴史』の120号(560円 現在発売中、左図)は、高度成長時代を扱っていますが、それにはベ平連の記述もふくまれており、石ノ森章太郎が描いた『マンガ日本の歴史』(中央公論新社)からのベ平連デモのマンガなども転載されています。小田実さんの顔が似ているので笑ってしまいます。 しかし、その後ろにいるデモ参加者が、黒めがねをかけていたり、歯をむきだりのいかつい男性ばかりで(女性は一人もいない!)、発足当時のベ平連デモのイメージとはまったく異なります。これでは50年代左翼のデモです。石ノ森さんの認識の限界ですかね。(右の二つの図をクリックすると大きな画面で見ることができます。)
 
 この号には、表紙の左下にも特記されているように「特別綴じ込み付録 復刻史料コレクション  〜アメリカに届け! 岡本太郎の反戦の叫び〜 ベトナム戦争反戦広告(ワシントンポスト掲載)」として、1967年4月3日の「殺すな」意見広告の原寸大 復刻がついています。これは貴重です(原図提供は本ホームページです)。

 ただ、397ページにある「来る者は拒まず 自称『ベ平連』が各地に誕生」という記事には、数字などに誤りがあります。たとえば、1965年4月24日の発足デモの参加者が500人となっていたり(実際は1,500人)、また、「全国に140以上のベ平連が誕生」とありますが、「以上」と言っているので誤りではないとも強弁できますが、現在わかっている実数は、380です(本ホームページの「いつ、どこで、どんなグループが、どんな活動をしていたか?参照

 また、ベ平連についての既述ではありませんが、395ページの「アメリカ、ついに北爆! 泥沼化するベトナム戦争」という記事には、「1964年(昭和39年)8月、偵察中の米駆逐艦が 北ベトナム軍の哨戒艇から魚雷攻撃を受けた。アメリカ軍はすかさず北ベトナムの海軍基地に報復爆撃を行った。トンキン湾事件である。」とあります。当時の米国防長官マクナマラが後に認めたように、今では、このトンキン湾事件がアメリカによる虚偽の発表であったことは周知の事実になっています。
 したがって、「意見広告」の復刻や写真などは貴重だとしても、記述の内容はあまり信用できない歴史書だと言わねばならぬでしょう。

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