230. 元旭川ベ平連代表、詩人の高野斗志美さん、逝去(02/07/011掲載)

 元「旭川ベ平連」の代表で、文芸評論家、新日本文学会会員、旭川大学名誉教授、三浦綾子記念文学館長の高野斗志美さんが、2002年7月9日、肺がんで逝去され ました。73歳。三浦綾子記念文化財団・三浦綾子記念文化館葬は、21日(日)の午後3時から、旭川市七条通6-29-4の旭川パレスホテルで行なわれます。自宅は、旭川市豊岡5条3丁目3-4。

 「旭川ベ平連」は、1966年12月9日に発足集会を開き、以来、高野さんは、その代表をされていました。同ベ平連は、機関紙『旭川ベ平連ニュース』や『造反市民』などを発行、定例集会を開くなど、60年代終りから70年代初めにかけて活発な活動を展開しました。

 『ベ平連ニュース』1967年9月1日号には、阿奈井文彦さんの次のような文章が掲載されています。

 
  
士別高校(北海道)に髭の先生たち 

 北海道の士別高校の高野斗志美先生は、同僚の七人の先生と相談して、ベトナム戦争反対の意志をあらわすために、髭を伸ばしています。先生たちの髭が日に日に伸びるのを見て、生徒たちは最初は不思議に思ったそうです。この話を、高野先生は旭川で開かれたベ平連・高校生集会で発表しました。だけど、当の高野先生はきれいに髭をそってあるのです。それは、高野先生には、今年三才になる女の子がいて、先生の髭がだんだん伸びるにつれて、顔を見ると怖しがって泣きだすようになり、これにはベトナム反戦のためだと話しても、なにしろ相手が三つの女の子ですので納得するはずもなく、昨日、同僚の先生の了解を得たうえ、そってしまった、ということでした。あと六人の先生は、まだ髭はそのままだそうで、六人の侍といって、大変な評判になっている、と、高野先生は話しました。
                           (あない・ふみひこ)

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