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<ATTACニュースレター日本語版2002年第16号/転載歓迎>
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ATTACニュースレター「サンド・イン・ザ・ホイール」(週刊)
     2002年4月17日号(通巻第124号)
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          Sand in the wheel
 Weekly newsletter - n°124 - Wednesday 17 April 2002.
    KILL THE SECRECY(秘密主義を打ち破る)
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ATTAC日本版2002年第16号

Sand in the wheels

Weekly newsletter - n°125 ? Wednesday 24 April 2002.



グローバル・ピース

GLOBAL PEACE



ATTACニュースレター「サンドインザホイール」(週刊)

2002年4月24日号(通巻125)号



目次

1- 大統領選第1回投票後のフランス情勢(The French Situation after the First Round of the Presidential Elections)

<省略> 日本語版の前号付録に掲載されているアギトン氏のレポートです(1233語)。

2- グローバル・ピースのための行進(Marching for a Global Peace)

この週末に私たちがなぜワシントンで行進をしたのか - 多くの人がその理由を尋ねる。それで私はこう答える - この行進は、パレスチナ民族自決を支援する米国で最大のデモで、「途上国」に対する世銀・IMFの破壊的事業の中止を求める抗議で、極悪な米国兵学校閉鎖を求めるロビー活動で、コロンビアに対する軍事援助を中止する音楽の祭典だと(926語)。

3- ベネズエラのクーデターへのAFL-CIOの関与への憂慮(Concerns Over Possible AFL-CIO Involvement in Venezuela Coup Led to February Picket)

AFL-CIOの外国に対する活動が「古き悪い時代」に戻るのだろうか? AFL-CIOがベネズエラの右派の労働組合と、米国が支援したクーデターを支援していたという疑惑をめぐって、一部の連帯運動活動家が4月23日、AFL-CIO本部でピケット行動を行った(908語)

4- 芸術も役割を求めている: サンパウロのビエンナーレ展、芸術のNATOからの独立(Even Art wants its part : the Biennal exhibition of San Paolo out of Nato)

政治的同盟の発展と平行して、芸術の分野でも”非同盟の芸術”から“同盟の芸術”が生まれているかも知れない。最近までドキュメンタ展に参加する芸術家の80 〜90%がNato加盟国の出身であったということは偶然ではない。私は、たとえばアジアの映画、ブラジル・アフリカ・カリブ海音楽の役割や、ラテンアメリカ文学の成功について考える(1353語)。

5-ロシアより連帯をこめて(From Russia with Unions)

教育予算も問題である。私たちは、政府が割り当てた資金がどう支出されるのか監視しようとしている。財務省長官から私たちはレポートを受け取り、それを地域の組合に配布している。だが、秩序と透明性への道は長い。中央政府は地域の教育予算を縮小し、教育から手を引きつつある(724語)。

6-民営化する水(Water in Private Hands)

水の民営化は一般的には、好条件の長期営業権契約を通じて行われ、多くの場合公共の資金によって支援される。しかし、多くの場合、民営化に伴って価格が上昇し、サービスが低下するにもかかわらず、契約を打ち切ろうとすると支払いが不可能なほどの補償金を要求される(2115語)。

7-世界のアタックの会合(省略)



[要約版]

グローバル・ピースのための行進

Marching for a Global Peace

・・・多くの問題についてデモをするよりも軍事的な回答を行うほうが簡単かもしれないが、それによって世界がより安全になることはらない。

by Mark Engler

[ニューヨーク市ブルックリン在住の作家、活動家。コスタリカ・サンホセのArias Foundation for Peace and Human Progress、フロリダ・アトランチィック大学のPublic Intellectuals Programなどで活動した]



「焦点が絞れていなかったのでは」と彼らは言う。

抗議者たちは多くの問題を掲げたが、その関連性を見つけるのに苦労したことは事実だ。しかし、それがポイントだ。戦争立案者たちは、善と悪の単純な2元論で海外の反対を阻止するつもりだ。ところが、抗議者たちが掲げた多様な問題は、私たちが今世界で直面する問題がいかに複雑であるか示している。

確かに、「死ぬか生きるか」の軍事主義はわかりやすいが、また世界をさらに危険な場所にするという弱点を持つことも明らかだ。ブッシュは常に「悪の枢軸」のヘッドハンティングの手を拡大しようとしている。ヨーロッパ同盟国と全アラブ世界の反対がなければ、米国はイラクをまた攻撃しただろう。それでも、パレスチナとイスラエルの紛争の拡大がなかったら、米国はイラク攻撃に踏み切っていたかもしれない。

ブッシュ政権のスタッフがイラクへの新たな攻撃にうまい口実を発明できたかどうかに関わりなく、国際的調査のための証拠提出を拒み、薄っぺらな同盟体制を構築し、傲慢な態度を押し通していることは、国際社会の市民を敵に回す行為である。「無限の正義」なる傲慢な理論は「締め付け」外交を永続化するものである。

今回のワシントンDCにおけるさまざまな抗議行動は、ブッシュ政権のカウボーイ外交よりももっと壮大な国際的展望を反映していた。土曜日(4月20日)、数万人のアラブ系米国人とその支持者たちが、攻撃を受けているパレスチナ人へ連帯を示し行進し、米国に対し国際法を犯しているイスラエルへの支援を止めるよう要求した。・・・

また、この破壊活動をコロンビアの問題に結びつけて、米国の軍事援助が準軍事的暗殺者集団を強化したり、内戦を深刻化させるために使われてきたと指摘した。

世銀本部の外では、経済政策に触れ「構造調整政策」がいかに貧困と、「途上国」の数多くの不公正を悪化させてきたか述べた。抗議者たちは、最近の軍事侵攻を、利潤にのみ関心を持つ国際機関のエリートたちを関連付けようとして、「More World, Less Bank(もっと世界のために。銀行はもっと控えめに)」という書いたプラカードを掲げ、「石油のための血を流すな」と叫んだ。

進歩派だけが軍と経済の関連を指摘しているわけはない。ドーハのWTO会議で、米通商代表は、「自由貿易」は外交の国民的関心事の最前線にあり国家安全保障を支持するものだと述べた。米国の石油に対する飽くなき欲を満たそうとする要求は、ブッシュが中東で新たな十字軍遠征を始めんとする際の動機である。

このような例を示しながら、抗議者たちは反テロ戦争がますます「企業主導のグローバリゼーションのための戦争」と同義語になりつつあることを示している。

ブッシュ政権が貿易交渉を進展させるのにテロの亡霊を操ることができたのは、グローバリゼーションへの重大な挑戦である。米国の外交政策を批判するには不利な政治的環境の中で、私たちは自らの支持基盤を拡大するための新たな取り組みをしなければならない。労働運動はこれまでのグローバリゼーションに対する抗議運動の中では米国の広範な層の結集を促進する役割を果たしてきたが、今回のデモでは多くの人を結集できなかった。組合内で戦争に対する意見が分かれたことも原因だ。あるグループは、全国の3分の2の人々が労働者の権利と環境のセーフガードのない新貿易協定に反対しているとする世論調査を示している。一方、戦争反対の立場をとるのは「米国の労働組合のリーダーにとり政治的自殺」だという指摘もある。

しかし、不人気だから正しくないということではない。国内でも、強固で進歩的な団結を構築する取り組みは続くだろう。ワシントンのデモは重要なメッセージを広めた:破壊的一方的外交は、アメリカ国内であっても、もうひとつの世界は可能でありかつ必要だと信じる人々の抵抗にあうだろうということだ。



ベネズエラのクーデターへのAFL-CIOの関与への憂慮

Concerns Over Possible AFL-CIO Involvement in Venezuela Coup Led to February Picket

AFL-CIOの外国に対する活動が「古き悪い時代」に戻るのだろうか? AFL-CIOがベネズエラの右派の労働組合と、米国が支援したクーデターを支援していたという疑惑をめぐって、一部の連帯運動活動家が4月23日、AFL-CIO本部でピケット行動を行った

4月19日朝、ベネズエラでチャべス政権に反対する軍司令官がクーデターを行った。チャべス政権に反対する運動は経営者たちやベネズエラ労働連合(CTV)によって率いられていた。[このクーデターは失敗し、チャべスが政権に復帰した]。

米国のAFL-CIOは、クーデターに先立つ2月12日に、NED(全米民主主義のための基金、レーガン政権によって、外国における「民主化を支援する」ために創設された)と共催で、CTVの代表を招請した非公開フォーラムを行った。この時点でCTVの代表はクーデターの可能性に言及していた。

チャベスは、石油資源への国家管理の強化、ブッシュの反テロリズム戦争への反対、FTAAへの反対、キューバへの経済封鎖への解除を唱えたために米国政府の怒りを買った。チャベスはこの国の貧しい人たちの間では人気があったが、富裕層には不人気だった。

今回のクーデターは昨年11月から噂に上っていた。同月に米国の国家安全委員会と国防総省と国務省が米国の対ベネズエラ政策をめぐる会合を開いた。CTVは経営団体とともに反政府のデモの先頭に立っていた。



芸術も役割を求めている: サンパウロのビエンナーレ展、芸術のNATOからの独立

Even Art wants its part : the Biennal exhibition of San Paolo out of Nato

By Marina Corbello



いまブラジル・サンパウロで24回ビエンナーレ展が開かれ、7月まで続く。今年のディレクイターはドイツ人アルフォンス・ハグ、彼は「私はヨーロッパ中心主義のカルテルには加わっていない」と言う。1950年生まれ、言語学、比較文学の学位を持つ。以下は彼へのインタビュー。

今回は現代アートが焦点だ。今回は「歴史的なコア(核)」は切り捨てた。70か国から参加しているこのビエンナーレはヴェニスより国際的だ。

ブラジルアートは世界でも最もダイナミックで、南アメリカで最も興味深いものだ。ますます世界的評価が高まり、ブラジル人芸術家は世界の舞台でその活躍が広まっている。ブラジルは国というより大陸的であるが、しかしその経済は健全ではない。IMFによると、アルゼンチンの後でブラジルもまた経済が弱体化している。

芸術は間接的に政治的意見を述べることが可能だが、ある意味で政治以上だ。芸術が政治にレシピを手渡すことを誰も望んではいない。しかし、芸術が出来ることがある。拡大し続ける社会的、経済的、政治的不平等の世界で、芸術家はその作品の中で、地球と人間の個性を調和させることが出来る。

2002年ビエンナーレ展のテーマは「都会の肖像」である。大都市が芸術生産にどのように影響を及ぼすかということだ。大都市は常に芸術、文化を生み出す。だが、その芸術的戦略はそれぞれ異なっている。「都会の肖像」セクションは11の都市を取り上げ、それぞれの都市を5人のアーチストが表現している。

ビエンナーレは「世界的」で、ブラジルは反グローバリゼーション運動の中心として重要でだが、では、芸術はどのようにしてグローバルと反グローバルの論議に反応するのか。サンパウロで最近始まったヨーロッパと2つのアメリカの間の対話は、世界的な規模へと発展してきた。だからビエンナーレ展は、これまで本流から外れた国々を参加させてきた。

この新しいビエンナーレ展は、南半球・サンパウロをモデルにこの10年で生まれ、その地を人々に知らせ、関心の持たれなかった文化を紹介した。現代アート用の美術館は世界でも限られているからその規模も大きい。



ロシアより連帯をこめて

From Russia with Unions

By David Mandel (Canada), Carine Cl?ment, Denis Paillard (France)

[教職員組合(FNPR)の国際部事務局長Nikolai Kolbashkinへのインタビュー]

私たちの組合の主な方向性は、教員の社会・経済的権利の保護である。民間部門の賃金改革では、賃金が平均50%増えたことには満足している。だが、増加しても、教員の給与は最低生存生活の基準に達していない。その結果特に男性の教師の数が減り、長い目でみて少なくとも製造業と同じレベルの賃金を達成したい。だが賃金が増加したので、今圧力をかけるのは賢明でない。とはいっても、この増加もやがてはインフレのために消えてしまうだろう。

現在の問題は、ボーナスと地域への援助だ。これについてはまだ政府との合意に達していない。いま地域組合は地域当局からの支払いを要求している。

その目的達成のためには、まず法律と交渉にたよることだ。私たちの役割は十分な理解を得ているので、トップには影響力をもっている。地方レベルと地域レベルは同じだが、もし選択の余地を与えられないなら、ストライキしかないだろう。

給料の未支払い問題は、数年前より規模が小さくなっており、遠隔地でだけ見られる。私たちは1996年にこれに強く反対し、ILOに対して申し立てを行った。その結果、毎年政府は説明しなければならなくなった。このような圧力は効果があり、今でもこのようなやり方は続いている。

当局と学校当局との対話戦略に関しては、協力によってその結果が出る。対立は必ずしも目的を得るための最良の手段ではない。また、人々を結集するのはそんなに簡単ではなく、心理的要因も考慮すべきだ。2,3年前は、教師たちはとても意気消沈していたので、彼らに多くのことを要求はできなかった。

オルタナティブな組合は、教育の分野ではない。存在すると宣言している人もいるが、証拠はなにもない。

組合の力は、動員できる能力だ。550万人のメンバーがいるが、5分の1が行動に参加すれば満足だ。その数は大きい。それは大きな人間の力だ

フランスの組合との連帯に関しては、5,6年前共に連帯しとても有意義だった。これからも特に国際書記局を通じての連帯は必要だ。



民営化される水

Water in Private Hands

By David Hall

民営化を主張する人々は常に、競争による利点を挙げるが、世界銀行は水については競争はほとんど起こっていないことを認めている。以下はこの間の各国における水の民営化の実態である。

高騰する価格

民営化に伴って水システムに対するさまざまな資金需要が発生し、その結果、上下水道料金が値上がりする。これは企業経営者への利益と配当が含まれる。

水の利用者は、政府の債務軽減のために支払いをしている

政府と地方行政は、民営化による売却益で自らの債務と赤字を軽減しようとする。しかし、企業が営業権を獲得するため支払う価格は、その企業が予測する利潤によっており、それは使用者に対する請求金額により決定され、規制の寛大さによっても影響される。したがって財政赤字削減のためにいいことが、水の利用者にはいいことではない。

相対価格

民間企業が料金の引下げをもたらす場合もあるが、多くの国のことではない。フランスの民営の方が料金が高い。

長期営業契約

民営化された水管理企業のほとんどが20〜30年の長期営業権契約を結んでいる。これは法的規制と行政手続が関わっているので、たとえ不十分であっても契約を解消するのは難しい。そのような問題は多国籍企業で見られ、関係多国籍企業はかなりの額で契約を破棄する損害補償を求め法的手段に訴える。

民営の問題点

○プエルトリコ:悪化する財源とサービス

1995年、プエルトリコは関連会社のCompania de Aguasを通じて、水営業権管理の契約PRASAを世界最大の水資源多国籍企業Vivendiと結んだ。99年の公式レポートは次のように伝えている。「プエルトリコの経理事務所はPRASAとCompania de Aguasの契約に対しかなり批判的なレポートを発表した。多くの欠陥、たとえば不十分なメンテナンス、修理、管理、水管と下水道管の管理をあげ、遅れたりまたはほとんど提出されていない財政報告書の提出を求めた。問い合わせをした市民たちは何の返事も得られず、また水の供給がないのに、使ったことのない水代の請求書だけが届くと市民は述べた。地元紙は「PRASA職員は水管もバルブもどこにあるのか知らないと伝えた」。経営は悪化し、国は助成金を支払わなければならない。99年までに「Comptrollerリポートによると、民営化でPRASAの運営赤字は増え続け、現在はその額2億4,110億ドルに達した。このために、政府開発銀行による立ち入りと、緊急融資が必要だ。」

○トリニダード:Severn Trentは撤退せよ

トリニダードも同じような状況だった。1994年、政府は水管理のWASAとSevern Trentの契約を結んだ。Severn Trentが提出した経営計画の中心問題は、WASAを3年契約期間の終わりまでに財政的に独立させることだった。しかし、98年の赤字は97年を上回り3億7,850万ドルになった。99年、Severn-Trenの契約は満了になり、WASAは再び公共部門に戻った。WASAはそれ以来新マネージャを採用、かなりの投資をしていると伝えられる。

アクセス拡大がもたらす問題

民間水企業が、支払能力のない家庭に供給することは企業の利益にとって危険だ。1999年イギリス水企業Biwaterは、ジンバブエの大水供給プロジェクトから撤退した。理由は民間投資家が要求する金額を支払えなかったからだ。企業経営者は「投資家に対し、相当の利益を受けとれると信頼させることが必要だ。問題はユーザーが誰で、利用料を支払えるかということだ。社会的観点ではプロジェクトの実行は可能だが、残念ながら民間企業としては存続できない。」

1997年、ボリビアのラバスでSuez-Lyonnaiseの子会社に営業権が与えられた。契約では、貧しい家庭にも供給を行うとしていたが、ある地区に供給を拡大するには企業は十分な財政が供給できないことになっていた。また貧しい家庭への供給は公共政策というより支払い能力があるかで決定すべきだと示唆していた。

多国籍企業のための民間助成

民営化システムでは、親会社である多国籍企業は、水利用から得た利益をその他の活動に投資するのを止めることは出来ない。

フランスの多国籍企業Vivendiはその他の企業活動に資金を調達するため水を「搾取する」多国籍企業グループだ。2000年1月、Vivendiは165億ドルのグループの全負債を「環境部門」の水、エネルギー、廃棄物、輸送運営に振り分け、一方最近ではVivendi投資のほとんどを受けているコミュニケーション部門が実質的負債を免れている。

民間部門の公的資金支援

民間部門は行政から多額の資金援助を受けている。

行政はまた、民間企業のリスクを最小に抑えるために、財政的保証を提供している。たとえば、融資の保証(開発銀行は民営化部門に融資する際に、政府の保証を要求する)。また、利益の保証。営業権の多くは、公共企業体が契約期間中の操業利益を保証する条項がある。

ネルスプルート:民間企業への公的資金援助

南アフリカ・ムプマランガ州の州都ネルスプルートでは、国際的規模での公共部門への支援が行われてきた。同市では1999年に、水供給の契約をイギリスBiwaterの民間企業がおこなった。そこで行われた主な議論は、民間資金を呼ぶ必要があるということだった。Biwaterは国際的支援によって建設された設備を無償で譲渡され、南アフリカ開発銀行からの多額の融資を得た。

希薄な責任:規制、秘密契約、特許状

規制とは、公共の利益が民営化利権のなかで実現できる方法である。しかし実際は、規制する側が効果的で独立した規制をおこなうことは少ない。したがって民営化は業務の請負をめぐる贈収賄を促進する要因となる。

企業は信頼と秘密主義を好む。経営者の利益を最大限にするためだ。重要なことは、民間経営者が契約は秘密であるべきだと主張していることだ。

汚職

汚職は、他の分野と同じく水部門でも民営化過程で組織的に行われる。理由は世銀のレポートにも書かれている。「民営化の過程は、汚職への刺激要因を生み出す。企業は資格のある入札者のリストに加わることと、数が限定されること注目する。また、公的資金が低い評価で売却されることに注目し、企業は賄賂を使い契約、民営化のオークションを勝ち取る。」

効率的な公共水道サービスさえ民営化

過去2年間、チリの水企業のほとんどが部分的に民営化されてきた。EMOSなどの企業は世銀から効率的モデル企業として取り上げられている。もっとも効率的な水企業を民営化するというのは、言われている民営化の目的にも反している。