アスベストってなあに?
| アスベストは石綿(いしわた、あるいはせきめん)とも呼ばれます。石綿という名前のとおり、綿のように柔らかな繊維ですが、鉱物の一種で、火にくべても燃えません。アスベストという言葉は、「消すことができない」あるいは「永遠不滅の」という意味のギリシャ語に由来しています。 |
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| アスベストの一番わかりやすいイメージは、アスベスト金網です。中学校や高校の理科の実験で、ビーカーに入れた水をアルコールランプで沸かすとき、四角い金網を使いました。あの金網の真ん中の白い部分にアスベストが使われていました。 |
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| 1987年、市民が身近なアスベスト問題に気づかされる事件が起こりました。そうです。全国各地の学校の天井や壁に、発がん物質アスベストが吹きつけられていることが報道され、大騒ぎになった、あの事件です。あれ以来、アスベスト金網も姿を消しました。1995年には、阪神・淡路大震災で壊れたビルを解体するとき、大量のアスベストが飛散して大問題になりました。 |
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| アスベストは天然の鉱物繊維です。火山から噴き出た溶岩が水で冷やされるとき、特殊な条件のもとで、アスベストの結晶が繊維状に成長していくのです。寒い冬の夜、土の中の水分がこおって、霜柱がどんどん伸びていくのと似ています。こうしてできたアスベストを、石炭と同じように掘り出して使ってきたのです。だから、アスベストは非常に安いのです。 |
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| アスベストは非常に細い繊維です。1本の繊維の太さは、髪の毛の5000分の1くらいです。熱や薬品に強く、磨耗に耐え、「ピアノ線より強い」と言われるほど切れにくく、紡いで織ることもでき、しかも安い・・・こんな便利な繊維はほかにありません。一時は「奇跡の鉱物」とか「天然の贈り物」と呼ばれ、さまざまな用途に使われてきました。あなたの身の回りにも、あちこちにアスベスト製品があるはずです。 |
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| ところが、この便利なアスベストの繊維を肺に吸い込むと、20年から50年後にがんになるおそれがあるのです。「奇跡の鉱物」は、同時に「静かな時限爆弾」だったのです。 |
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| アスベストは単一の鉱物ではなく、6種類のアスベストが知られています。一番たくさん使われてきたのが白石綿(クリソタイル)です。白石綿は温石綿とも呼ばれます。その名のとおり白いアスベストで、非常に柔らかく、顕微鏡で見るとカールしています。蛇紋岩の中にできるので、蛇紋石系アスベストと呼ばれています。 |
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| 角閃石系アスベストは、角閃石の中にできます。5種類ありますが、工業的に使われてきたのは、青石綿(クロシドライト)と茶石綿(アモサイト)です。それぞれ、青色、あるいは茶色のアスベストです。角閃石系のものは顕微鏡で見ると、直線状の繊維です。蛇紋石系よりも角閃石系のほうが発がん性が強いと言われています。 |
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| すでにヨーロッパ8ヵ国では使用が禁止され、米国、イギリス、フランス、オーストラリアなどでは使用量が激減しています。日本では1995年4月から、青石綿と茶石綿の使用は禁止されました。しかし白石綿はいまだに大量に使われています。地下に眠っていたアスベストを掘り出し、世界中で使ってきたために、米国やヨーロッパ諸国ではすでに膨大な被害者が出ています。遅れて使い始めた日本でも、いまや、「静かな時限爆弾」の爆発予定時刻が、刻一刻と近づいているのです。 |
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| アスベスト根絶ネットワーク(代表 永倉冬史) |
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