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埼玉県教育委員起用に対するアジアネット声明文
高橋史朗氏を埼玉県教育委員に起用することの撤回を強く求めます。
埼玉県知事
上田清司様
私たち、歴史教育アジアネットワークJAPANは、他のアジアの市民とともに、「事実に基づいた歴史教育を通して」歴史認識を共有することで平和な社会を築くことを目的として活動している団体です。
この度、新聞報道にて、埼玉県が高橋史朗氏(前「新しい歴史教科書をつくる会」副会長)を埼玉県教育委員に起用する方針であることを知りました。高橋史朗氏は、2001年の教科書採択の際、日本の過去のアジア侵略を正当化しているとして、国内はいうまでもなく、アジアの国々からも抗議を受けた扶桑社の『新しい歴史教科書』現行本の監修者であります。また、2005年に出版される扶桑社の歴史教科書についても監修者であると予測され得ます。そうした人物を教育委員として起用するのは、2005年の教科書採択を前にして中立性のない人事であるというだけでなく、他のアジア諸国からの信頼をも失いかねない行為だと言えます。
上田知事は「高橋氏の実績」を評価し、起用を決めたと発言されていますが、「高橋氏の実績」とは何を意味しているのでしょうか。以下のように、個人の尊厳に重きを置く教育基本法やジェンダー・フリーを一貫して批判し続けていることでしょうか。「米国の占領行政の一環として制定せしめられた教育基本法を基盤とする戦後教育の諸慣行が、様々な破綻をもたらしている」「『男女共同参画』『性的自立・自己決定権』は社会解体を目指す運動」など。
地方自治体の首長のなすべきことは、何よりも憲法や教育基本法の精神に則った行政を行うことであり、さらには、子どもの権利条約や女性差別撤廃条約などの国際条約を遵守した施策を行うことだと私たちは考えます。そうした意味で、高橋氏の教育委員への起用は疑問を抱かざるを得ません。
高橋史朗氏を埼玉県教育委員に起用することの撤回を強く求めます。
2004年12月16日
歴史教育アジアネットワークJAPAN
共同代表:小河義伸・高嶋伸欣・俵義文・野平晋作
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