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歴史教育アジアネットワークとは
2001年4月、新しい歴史教科書をつくる会(「つくる会」)教科書が文部科学省の検定に合格したことに対して、国内はもとよりアジア各国・地域から強い批判と抗議が集中しました。これは、特にアジアの人々に対する過去の歴史を私たちがどう認識しているかが問われた問題でもありました。同時に、正しい歴史認識に立ち、21世紀のアジアとの関係をどう構築していくかが問われことでもありました。
私たちは「つくる会」教科書を子どもに渡さない活動など、日本の教科書問題を、アジアの民衆との連帯した活動で取り組みました。2001年6月10日〜11日に開催された「歴史歪曲教科書を許さない!アジア連帯緊急会議」もその重要な一つでした。この会議は、子どもと教科書全国ネット21(「教科書ネット21」)、「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク(VAWW-NET Japan)、平和を実現するキリスト者ネット(キリスト者平和ネット)が呼びかけて東京で開催されました。この会議には韓国、中国、フィリピン、台湾、インドネシア、マレーシア、朝鮮人民民主主義共和国(日本政府の入国拒否のため文書提出による参加)からの40名、日本国内からのアイヌ民族、沖縄、在日外国人含めて250名が参加しました。また、11日の午後には、"人間の鎖"で文部科学省を包囲し、夜は、約800名が参加して「緊急連帯集会」を成功させました。
私たちは「つくる会」教科書をごく僅かな採択に終わらせる成果をあげましたが、今回の歴史歪曲教科書問題を通して学んだこと、すなわち、日本の状況を正しくアジアの人々に伝えるとともに、アジアからの声を日本社会に伝える努力が必要であること、「慰安婦」や「南京大虐殺」などの歴史的事実を教科書から消し去る企てに対するアジアの人々との連帯行動が必要であること、歴史歪曲を許さないためにも共通の歴史認識を作り上げることが重要であること、などの取り組みが今後の課題として自覚されました。
この「緊急連帯会議」で、歴史教育アジアネットワークをつくることが合意されましたが、その日本での組織として、前記3団体とピースボートが呼びかけて、9月13日、約50名の団体代表と個人が参加して、歴史教育アジアネットワークJAPAN(以下、「アジアネット」)が結成されました。共同代表は、小河義伸(キリスト者平和ネット)、高嶋伸欣(高嶋教科書訴訟を支援する会)、俵義文(教科書ネット21)、野平晋作(ピースボート)、松井やより(VAWW-NET Japan)の各氏が選ばれました。事務局は「教科書ネット21」に置くことになりました。
活動を進めるうえで特に留意しているのは、(1)日韓など東アジアに偏らずに、日本の侵略の被害を受けたアジアの国・地域全体を視野に入れて活動すること、(2)ジェンダーの視点を常に意識し、きちんと活動の中に位置付けていくこと、(3)様々な立場の歴史学者・研究者が広く参加できるように心がけること、(4)市民、教師、保護者、歴史学者、教育学者、研究者、青年学生、活動家、在日の人々など、違った分野の人々が出会い、共に考え、共に活動できる緩やかなネットワークを目指すということです。
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