アフガニスタンのヘラート州での母親の死亡率〜女性の権利保護の必要性〜
   September 10, 2002 Physicians for Human Rights 
   http://www.phrusa.org/research/afghanistan/maternal_mortality_execsum.html

実行の概要
◎研究の目的
◎研究計画
◎調査の概要
◎緊急で長期にわたる助言(recomnendations)


 この研究は次のことを証明している。アフガニスタンのヘラート州は、アフリカを除く世界の中で、女性たちが妊娠から出産の期間に死亡する危険性が非常に高いこと、また母親になった女性の死亡率が最も高いということである。 それは、妊婦を保護したり母親のための保健施設及び訓練された健康管理スタッフがその地域に存在しないことを示している。また、人権侵害が原因となって、死ぬことのなかった母親が死亡している、という証拠を提供している。 そのような女性たちを保護するためには、公共医療の質、十分な食物、避難所や清潔な水及びそれらを利用する権利が必要である。また実際は結婚相手を自由に選択できるような個人の自由が女性には否定されているが、産児制限と無理のない子供の数と出産間隔を女性自らが管理する権利などが必要である。

 アフガニスタンでは、女性の権利を抑圧したタリバン時代を含む20年以上の戦争と絶え間ない人権侵害が続いた結果、女性たちの健康は破壊的な悪影響を受けることになった。
母親の健康は、女性の権利が尊重されているかどうかで左右されるものであり、母親の死亡率は女性の健康と女性の権利の高さを表す重要な指標にちがいない。例えば、女性たちが自らの健康を管理すること、そしてそれを実現するために女性自らが健康管理システムを適切に利用できることが必要である。同時にそのシステムが彼女たちの必要性に応えるだけの能力を持っていることも重要なことである。 母親の死亡率の違いは、同様に局所的には国家や国際的なレベルで衛生状態の不平等さを示す重要な指標として役立つかもしれない。 毎年、世界中の女性の515,000人以上は、妊娠と出産の期間に発病して死亡している。そして、毎年5000万人の女性は出産後、予防できるはずの不運な健康問題にぶつかる。
彼女たちの死の多くは、経済的に保健医療が介入することで防ぐことができるはずである

 1997年のアフガニスタンでの母親の死亡率(820/100,000)は世界中で最悪な地域の1つであると報告された。 この死亡率は統計のモデリング方法によって決定された。そして母親の死亡率の追加評価は1997年以降不可能になった。 タリバン政権下、国内で再建努力が進行中であるという情報が不足し、ほとんど住民にアクセスすることが不可能だったアフガニスタンにおいて、私たち(PHR)は住民にアクセスする機会を与えられた。PHRは、最終的に母親の死亡数減少を可能にする方法をアフガニスタンで紹介するために、緊急に地域人口に基づいた評価を実施した。

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◎研究の目的
この研究の目的は、
1)アフガニスタン・ヘラート州の母親死亡率の綿密な推定値を迅速に提供する 
2)母親の死亡率の一因かもしれない女性の人権侵害を査定する
3)その地域の中の母親向けの公共医療を査定する

◎研究計画
研究は、ヘラート州(イラン国境近くにあり、アフガニスタン西部の人口1,094,377人の行政区)で、13地区のうちの7つの田舎の町村と34の都市から住民4,486人を無作為で選んだ女性たちが含まれている。
調査対象の女性たちは、地元のアフガニスタンの研究者とのインタビュー行う中で、14,085人の女性たちの母親期の死亡に関する情報を提供した。
公的医療従事者と家族の個別の経験に対してPHR側が深く洞察できるように、より詳細で質の高いインタビュー(ケース証言)を実施した。
それに加えて、PHRはサンプルとして(viiページの上で地図を見る、)ヘラート州の13地区のうちの7つの全ての保健施設で広範囲な調査を行った。

◎調査結果の概要
調査結果は、ヘラート州の女性たちが妊娠と出産の期間に死亡する確率が非常に高いことを示している。 この研究は、また女性の人権を確立させることで、母親期における女性の死亡を防ぐ可能性もあるという証拠を提供している。 PHRの母親の死亡率調査の主要な結果は、次の通りである。

@母親の死亡率:

*ヘラート州は、母親が10万回の出産中で593人死亡している。
*14,085人の女性たちの中で276人が死亡したと報告された。
*その276人の死亡した母親の92%は、農村地帯からの報告だった。

A実態的人口統計学:

*回答者の主な世代は、31才(範囲15才-49才)であった。
*回答者の多くは、正規教育を受けた期間が平均0.35年間で、ほとんど教育を受けていない状態だった。
*回答者の女性のうち88%は結婚していた。

B健康と人権考慮:

*報告によると、74%の女性は、深刻な問題が十分な食物と避難所、清潔な水の不足であると言った。
*回答者は、平均15才(範囲5才-39才)で結婚していると報告した。
しかし、回答者が結婚に適していると言った平均の年齢は、18才(範囲15才-30才)であった。
*女性の多く(85%)は結婚したい時に結婚を望んでいるが、彼女たちの20%が家族からプレッシャーをかけられると報告した。
*86%の女性は、自らが夫を選ぶ権利を持ち結婚をすべきであると考えていた。
*女性は、平均で5.0人(範囲0人-20人)を妊娠し、4.6人(範囲0人-18人)出産すると報告された。回答者の11%だけが出産前のケアを受けたと報告した。
*87%の女性は、ヘルスケアを探すために、夫または男性の親類に許可を得なければならなかった。しかし、1%の回答者はヘルスケアを受けることを許されなかったと話した。
*1%未満(0.83%)の女性は、訓練された医療従事者のもとで出産した、と報告した。
*97%の女性が、出産時に未熟練の医療従事者しかいなかったと報告した。
*23%の女性が産児制限を望んでいたのに対して、伝えるところによると12%の女性だけが産児制限を行っているということだった。
*74%の女性は、夫と妻が平等に子どもの数を決定し産む間隔を決めるべきであると述べた。

C健康施設と基礎的な産科医療の評価:

*WHOによって機能しているとリストアップされた27の施設の63%が、実際稼動しいているとわかった。
*総合的な機能を整えている“基礎産科医療”Essential Obstetric Care(EOC)施設が1つと基礎的な産科医療設備を整えたEOC施設4つだけが地方にあった (それは推薦されたEOC施設数の半分以下だった)。 そして、その全ての施設がヘラート中心部から車で10〜30分以内だった。
*1つの地区だけにWHOガイドラインの基準にあったEOC施設があった、そして、それは都市部にあった。
*19人の女性の医者のうち15人はヘラート市内の地域病院で働いていた。他の地域には、熟練の女性医療従事者がいないままで取り残されていた
*稼働中の17施設の半分以下が、出産前ケアに関する医療サービスを提供していた。

D開業医と家族が報告した個々のインタビュー:

*薬品の供給不足と知識の欠如は、適切なケアに対する障害となっている。
*従来の社会は、女性が自宅で分娩することと、医療施設を捜す前に男性の家族から許可を得ることを必要としている。
*女性とその家族は、妊娠と出産の期間に潜んでいる危険な母体の徴候を知らないため、潜在的な病気を避けることができない。
*女性が自ら危険であるということを知っているときでも、たびたび医療サービスの料金を払うことができず利用することができない。
*村からの輸送手段が不足しているため、病院に行くことができない場合も多い。
*技術指導を受けていない村の伝統的な助産婦は、自分たちがより優れた訓練によって技術を身につけることで母体の生命を救うことができると述べていた。そして現在は自分たちが伝染病や出血に伴う最も単純な余病さえも処置する能力が欠如していると嘆いた。

母親を失うことで、取り残された家族はかなり大きな肉体的および精神的苦痛を引き起こす。
家族たちは、母親を失ったことで大変苦しんでいた。
Zendajanにある村に住む妻を亡くした60才の男が語った話は、母親の死亡が家族に与える影響を適切に捉えている。

「TBA(伝統的な助産婦)は、彼女(私の妻)が赤ん坊を抱くことも、ミルクを与えることもないまま血の海の中で死んでしまったので何をしてよいかわからなかった。
私は彼女の近くにいたかどうか思い出そうとしたが、時は多くの記憶を失わせてしまった。
助けてくれる医者がいなかった。
たとえ人がいたとしても、私には医者または診療所に支払うお金がなかった。
私がお金を持っているならば、都市にある診療所に彼女を連れて行くつもりだった。
双児の赤ん坊は世話を必要としたので、私は母乳を提供してくれる田舎の女性のところへ2人を連れて行った。
1人は6ヵ月後、もう1人は3ヵ月後に死んだ。
私は、彼女が2人に注意を払わなかったのだと思っている。
私たちのわずか2才の子どもは自分たちの母親に何が起こったか理解することはなかった。
残された人々は1年間泣いて過ごした。
その年が終わった後、私は気分転換の必要性を感じたので、子どもたちを他の家の牛の世話させるために牧草地に送り出した。
子どもたちが稼いだお金で、私は後妻と結婚して、子どもたちにもう一人の母親を与えることができた。」

開業医と家族に対して行った個別のインタビューは、母親の死亡率調査の中で確認される問題に対してかなりの洞察を提供した。
ミーナ博士(Enjilセンタークリニックの産科医)は、次のように妊婦のヘルスケアに対する障害を要約した:

「女性に対し出産前と出産後に十分なケアが行われていない。
彼女たちは栄養失調であり破傷風の予防接種を受けることさえできなくて、避妊法も知らない。
たとえ私たちが家族計画について提案しても、彼女たちそれについて夫と話し合わなければならないし、その薬を買うためにお金を持っていなければならない、そして彼女らはそうすることはない。
女性が医者の診察を受けるには(男性家族に)許可を得なければならないことを病院側は容認できない。
それぞれの村で訓練されたヘルスワーカーと訓練された伝統的な助産婦が確保できるならば、私は女性たちの健康がいまより改善されると思う。
しかし、村のヘルスワーカーと従来の助産婦は、女性の健康について、女性だけではなく夫や父親等の男性家族を訓練する必要がある。」

Zendajan Center Clinic(その診療所はヘラート市から55kmの距離。四輪駆動自動車を使って舗装されていない道路上を3時間運転する)の助産婦Tamarは、地方に住む女性たちが直面する障害を以下のように要約している。

「私は、ここ(診療所)で乳児を救っているが、多くの地方では未熟練の助産婦が乳児のケアをしている。
重篤な病気の女性または、重い妊娠期の女性がいると私たちはヘラート(の病院)に彼女たちをお願いするが、ここからどのぐらい遠くてどのぐらいの時間で行くことができるのか私は知らない。
私が診る多くの女性は栄養失調なので、診療所では私たちは栄養を含む健康教育を行っている。
しかし、他に問題がある。
医療設備が村になく、私たちには女性に与える十分なワクチンがない。また、ヘラートはあまりに遠く女性を運ぶのは、実際のところ不可能である。
最大の問題は、女性たちが治療のためにこなければならない時彼女はどうしていいかわからないし夫も何をすべきかわからないことである。それによって女性は自宅やヘラートへ行く途中のロバの上で死ぬことになる。」

Saida博士(ヘラートにある産院の代表でカブール大学医学部で学んだ女性産科医)は、5つの異なる行政区からくる女性たちのケアを担当しているある地域病院で、彼女が医者として直面する問題を以下のように解説する。

「私たちは、とても多くのものを期待されてきた。またそのどんな期待も実現することはめったにない。
私が殺菌された器具を必要とするならば、私は主な病院の病院中全域を探して歩き回らなければならない。
母親が血液を必要とするときには、私はスタッフに、血をもらうために患者のそでを巻き上げてくれ、と頼む以外血を得る方法を持たない。
私のスタッフは現在無気力で、私は数週間輸血をすることができない。
私は物事が非常によい時代に医学の訓練を受けた。今、私は「現場医療」を訓練している。
今朝、私が行った手術は子宮摘出だったが、麻酔医は患者の呼吸を助けるための袋を使うことしかできなかった。」

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◎緊急で長期にわたる助言(recomnendations)
早急に着手しなければならない3つのイニシアチブは、ここにリストされる。そしてそこには長期間にわたる女性の健康改善のための7つの助言が記されている。
この3つの助言は、総合的な公共医療施設や、食物、水、または健康な母親が求めている住居の代替物となるものではない。」

@緊急時の優先順位

 *最初に、医療サービス提供者である地域社会は、地方の診療所と地域のヘルス・センターに対し、生死に関わるような出産で必要とされる基本的な医療設備を提供しなければならない。
地方診療所や地域ヘルスセンターのどこにも、発作や出血、感染を抑制するための基本設備(静脈に注射する薬物や清潔な水、吸引器など)がないからである。
そのような医療品と設備を基本パッケージにしてあらゆる施設へ提供すること、そしてそれぞれの場所で激減したりまたは供給を妨げられてきたと言われている地方医療従事者の訓練をすることで、何万もの生命を救うことができるかもしれない。
まず緊急になすべきことは、あらゆる基礎的産科医療(EOC)施設に対して、訓練された医療従事者の補充と配備をすることである。

 *第2に、提供者である地域社会とアフガニスタン政府は、人々がサービスを利用できてそのサービスが行き届いているときであっても、利用料金が多くの女性にとって生命を救う妨げとなるかもしれないことを認識しておかなければならない。
地域社会とアフガニスタン政府は、出産期の非常事態や出産前のケアを無料で利用可能にし、このような緊急事態においては生命維持の治療を確実にするためのスキームをともに開発するようにしなければならない。

 *第3に、農村地帯で伝統的な助産婦(TBAs)を訓練するためのイニシアティブは、提供者である地域社会が検討しなければならない。
この研究で実証されるように、伝統的な助産婦(TBAs)は圧倒的(97%)に、アフガニスタンの母親が陣痛の時に一緒に付き添うことのできる唯一の人たちである。
しかし、彼女たち(TBAs)は子宮から胎盤を出すために行うマッサージ方法や、よくある死亡原因であり予防可能な出血性貧血を防ぐ方法などに関する基本的技術が不足している。
他の国々の研究は、伝統的助産婦(TBAs)を単独で訓練しても妊娠から出産期における母親の死亡率を減らすことはできないことを示したが多くのアフガニスタンの中にある状況が示しているようにTBAsが訓練を受けることによって、短期的な処置に関しては有効かもしれない。
TBAsと地域社会のメンバーは、一般的な(病状の)警告サインについて学ばなければならない。
その(伝統的助産婦:TBAの)訓練には、女性たちの罹患率を下げる結果になるようなものではなくてならないし、またその訓練が基礎産科医療診療所と医療専門家たちの質を向上させ、その数を増やすための代替案としてみなされてはならない。


Aアフガニスタンで母親の死亡率を減らすための長期的な助言
 上の3つの提案は、集中的な投資を行うことで、すぐに母親の死亡率に劇的に影響を及ぼすことができる地域について言及している。さらに多くの事柄が実行される必要がある。
「人権のための医師団」(PHR)は、アフガニスタン政府が「母親の死亡率の減少」を国家の優先課題とするよう忠告している。そしてその優先課題を行うために包括的な計画を展開するよう主張している。
安全な出産と母性を保護するための以下の助言は、アフガニスタン政府や国際支援団体、人道主義援助グループによって管理され、要求されるためには時間がかかるだろう。

 この報告から共通に確認できる妊娠期と出産期の女性たちの異常に高い死亡数は、ほとんどが防止できるものである。
彼女たちの死亡原因は、彼女たちが非常に若い年齢で結婚し、不健康で不十分な栄養の状態で日常的に出産をすることが直接の原因となっている。そして、婦人科で妊娠および出産時に必要なサービスにアクセスできないのが実情だ。
アフガニスタンの女性のグループや地域社会、医療専門家と地域リーダーなどから構成され、国際社会によって支援されているアフガニスタンの有識者たちは、容認できない程(高い)アフガニスタン女性の死亡率の一因となっている、このような母親たちが生きるために障壁となっていることについて言及することができるし言及しなければならない。

1.母親の健康は、第2番目の優先度とみなされ、公衆衛生計画に組み込まれなければならない。
アフガニスタンでは、貧弱な統治と身近にある絶え間ない戦争、凄まじい貧困の状態が続いており、国際的な人道団体は、ほとんど寄せ集めのプロジェクトを通じて公共医療を提供してきた。
その多くは優れた支援であり、維持され強化されているに違いない。しかし、アフガニスタンは自ら必要なものを包括的に取り扱う統合的な公共医療計画を求めている。
さらに、毎年、アフガニスタンで妊娠期または出産期に生命を落とす数千の女性を救うことは、文字どおり家族の生命も救うことになる。
貧しく衰弱した家族の幼児や子どもたちが母親を失うことは、しばしば子どもたちも死に追いやることになる。

2.アフガニスタン女性の権利は、保護され高めなければならない。
国の計画は、支援を受けた期間を越えても女性の権利を(市民社会の中で、政治的、経済的、社会的で文化的に)保護し、広範囲にわたって推進しなければならない。
これは、「女性差別撤廃条約(CEDAW)」を批准することと、アフガニスタンの法律と健康政策での母性保護の規定を含んでいることが含まれている。
その計画は、地元宗教関係者およびコミュニティ・リーダー、アフガニスタン女性の組織、アフガニスタンのヘルスケア従事者、国際人道支援団体、そして結婚が自由に選択できることや結婚する最少年齢を決めて守らせること、出産のタイミングと間隔を選ぶ権利の保護を目指した学校教育キャンペーンを展開するアフガニスタン政府の女性省たちとの幅広い議論に基づかなければならない。
加えて、現在改正した憲法において、アフガニスタン政府は、結婚のために最少の承諾年齢を設置しなければない[1983年1月、アフガニスタンは第23条ICCPR(国際人権規約)に参加した]。
同じように、人道支援者たちは、権利を基礎とした枠組みで母親の死亡を防ぐための努力を行わなければならない。
家族計画サービスは、強化されなければならない。
PHR(「人権のための医師団」)の研究によると、23%の女性回答者が避妊を望んでいることを示した、しかし、その中で避妊できたのはたった12%であると報告した。
男性と女性のために産児制限の情報を広め、教育しアクセスすることは、支援者たちや人道主義グループ、アフガニスタンの保健省とアフガニスタンの市民社会にとって優先すべきものであるにちがいない。

3.女性の公的医療支援は拡大し、WHO基準に応じて改善されなければならない。
アフガニスタンで母親の死亡率の一因となっている重要で根本的な要因の1つは、重篤な妊娠を治療する時にアクセスできる病院がアフガニスタン全体で欠如していることである。
PHRは、国中にあるクリニックと病院が、WHOの最低限の基準で基本的産科医療の機能を持つように教育されるべきであり、また、そこは、重篤な妊娠帰の女性を取り扱いできるような日常品や設備、訓練された人材を配置すべきである、と主張した。
そのようなEssential Obstetric Care(EOC)施設は、洗練された病院である必要がない。
EOC施設は、田舎の住民がアクセスしやすくしなければならない。
地元のコミュニティ・リーダーと協力しあらゆる行政区の訓練された医療従事者と一緒に、その施設を設立して支援することは、国家的および国際的に優先させなければらない。
支援者や政府、NGOと一緒に働いている人々の目標は、WHOの忠告によるように人口につき適当な最小限の施設数を提供することになっていなければならない。
出血や他の余病を扱うための経費や設備、訓練はあまり高価なものではない。
そこには、出血や発作や感染症を抑える静脈注射の薬品、また出産や出産後を介助するためのピンセットや吸引抽出器のような単純に殺菌された機器などを含んでいる。

4.安全の相違は埋められなければならないし、国中に安全は提供されなければならない。
継続している国内及び国際的な衝突とアフガニスタン国内のいたるところで見られる安全性の欠如は、保健医療の基盤を発展させるための重大な障害である。
アメリカとそのパートナー国が、アフガニスタン国内に安全を提供することでアフガニスタン中央政府を支援すべきであると助言している。衝突が続いていることで、それらの危険な地域にいる支援をもっとも必要としている人々に対し、中央政府や人道支援団体が手を差し伸べられないからである。
少数民族が攻撃を受けやすい地域、または地元の軍司令官による強盗といやがらせによって地元や国際的人道支援団体の活動が妨げられる地域に多国籍軍を配備するべきと、PHRは主張している。
アフガニスタン北部は、国際的な保護を必要とする特に紛争の多い地域である。
PHRがこの研究を実施したアフガニスタン西部は、そこと同様の地域である。
この地域は、武装したいくつかの民兵組織によって軍事コントロールされているため、援助組織が活動することが困難である。

5.女性ヘルスワーカーの訓練は全ての面において優先されなければならない。
PHRはアフガニスタンの女性組織と相談をして、アフガニスタン政府と支援者、地域社会が、多くの看護助産婦と訓練を受けた伝統的助産婦を訓練した上で、サービスの不十分な地域に配備するための計画を進めるよう主張する。
それに加えて、妊娠した女性たちを診療所や病院に任せることができるように重篤な妊娠の徴候を認識できるように伝統的助産婦を訓練することは重要である。
最後に、支援者団体は、アフガニスタン女性グループと医療協会と協力して、女性の健康及び助産術、婦人科学の訓練や再教育を受けている女性医学生の数を広げなければならない。そしてアフガニスタンの貧しい、田舎の地域で、そのサービスに対して助成金を支給しなければならない。

6.水、食物と公衆衛生を含む基本的ニーズの供給は、促進しなければならないし、またサービスのもっとも不十分な地域、または高い母親の死亡率を持つ地域をその支援地域の目標とされなければならない。
十分な食物、避難所と清潔な水の不足は、アフガニスタンの高い母親死亡率の重要な要因の一つである。
PHRの研究は、女性が不足している以上の計3つの事柄を確認した。
民間組織と国連機関を含む人道支援組織が自らのプログラムを統合し、アフガニスタン西部のFaryab州、Ghor州、Baghdis州とFarah州の地域を含むもっとも支援が不十分なアフガニスタン地域で、栄養改善と清潔な水を入手する方法を確認するよう、PHRは忠告した。
アフガニスタンの女性たちと協議したところ、地域社会の指導者たちと伝統的助産婦、援助団体は、支援食物と清潔な水資源を特に高い母親死亡率の地域に差し向け、そこの女性たちがこれらにアクセスをすることを確実にしなければならない。

7.女性の精神衛生上の問題に対する援助は、提供されなければならない。
アフガニスタン女性の中で、深い抑鬱または他の精神衛生問題から苦しむ女性は非常に高い比率で存在し、そこには彼女たちの人生で受けてきた外傷や多数の死者と関連があった。
この報告の主題ではないが、PHRは、以前の調査によって、アフガニスタン女性の間で広範囲に見られる抑鬱、自殺願望、不健康な精神衛生状態時の他の重要な徴候についての大規模なデータを持っている。
医療保健従事者が、まさかの時に問題を抱えた女性たちが援助を求めて医療保健従事者に委ねることができるように、抑鬱と他の精神衛生上問題サインと徴候を識別する訓練を受けるべきである、とPHRは主張している。
さらに、精神衛生プログラムは、母親の健康プログラムを含む人道支援に組み込まれなければならない。

 


 

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