ヘラート州 衝撃的な出産時妊婦死亡率
2002.09.30

本文は国連IRINのレポート紹介記事の孫請け訳となります。
オリジナルレポートは「人権のための医師団(PHYSICIANS FOR HUMAN RIGHTS)のHPに掲載中です。全文は下記URLをご覧下さい。
人権のための医師団:http://www.phrusa.org/
ヘラートでの妊婦死亡率レポート: http://www.phrusa.org/research/afghanistan/mm.html
※ 和訳にもちいた記事:http://www.afgha.com/article.php?sid=16856
カブール、2002年9月30日
保健衛生関係者はアフガン西部地方、ヘラートでの妊婦死亡率を公表したが、その発表された内容は驚くべきものであった。
「数値は非常に高いもので、非常に懸念している」とファリバ医師(Friba Hayathamayun)は月曜(2002年9月30日)にIRINに語った。ファリバ医師は首都カブールでWHOの母子のヘルスケアワーカーとして働いている。
アメリカに拠点を置く、「人道のための医師団」(Physicians for Human Rights [PHR])は最近「ヘラート地方における妊婦死亡率:女性の権利保護の必要性」というタイトルのレポートを発表したが、このレポートは僻地の地方の大半では妊婦死亡率が10万件の出産のうち593件の割合になると述べている。
この数値はアフガニスタンの周辺のどの国よりも高い数値である。PHRによるとパキスタンでは10万件の出産につき200件、タジキスタンでは120件、トルクメニスタンでは65件、そしてイランでは60件である。
もう一方の衝撃的な統計が明らかしているのは、ヘラートでインタビューを行った回答者4637人のうち97%が訓練を受けていない助産婦の助けを得て出産を行ったと回答したことである。「出産を扱う訓練されたスタッフが大至急必要だ。とりわけ複雑な出産の場合に」とファリバ医師は付け加えた。
このヘルスレポートによると高い妊婦死亡率の背景には出産直前に家族が(医者に診せることを:訳者注)決めかねて躊躇すること、輸送手段と医療施設が不足していることなどが原因となっているという。「家族は文化的理由から患者を病院に送ることを嫌うし、多くの者にとって輸送の経費を支払う余裕すら無い。そうした理由から最終的に親類の助けを得て自宅で出産することになってしまう。」と医師は説明する。
「妊婦死亡率は、その社会の女性の健康と人権の状態を忠実に表すバロメータだ」PHRの上級医学研究者であるLynn Amowitz博士は語った。「ここに現れているのはヘラート地方では端的に公衆衛生が破局しているということだ。これはまたアフガニスタンでは女性の権利が長い間奪われ、拒絶されてきたということを物語っている。適切なヘルスケアや食事、住宅や清潔な飲料水を入手するといった権利を促進すれば、彼女らの健康はただちに改善されるであろう。」
この報告では緊急の財政援助も勧告されている。「ドナー国からの寄付はアフガニスタン人の切実な需要(desperate need)、保健衛生部門向けの基金を求める需要などに応えてこなかった。」と報告は述べる。
一方で妊婦のWHOはヘルスケアーについてはヘルスケアを提供中のパートナー団体へ技術支援を行っており、東部と中部で試験的な計画を開始してきた。その計画ではより正確な統計数値を入手して、原因を特定するために特定の書式で文書上に事例を記録し、妊婦死亡事故を報告することを進める。「我々はこの計画を他の州にも、すぐにでも広げようと思っている」とファリバ医師は語った。


 

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