減り続ける帰還者数
Afghanistan: Repatriation continues to slow

2002.10.3 IRIN
http://www.reliefweb.int/w/rwb.nsf/6686f45896f15dbc852567ae00530132/15dafeabd2a5890b49256c48000b0f94?OpenDocument

この記事は国連自身が作成したニュースレポートとなります。
早くも冬の気配がただようアフガニスタンでは、帰還する難民の総数は8月期と比較して40%以上も減っている、という報告とその要因が骨子となります。



カブール、10月3日、IRIN
アハマドの家族にとって、パキスタンで難民として何年か生活した後にアフガニスタンに戻ることはごく自然なことであった。「ここは私達の国なのです。帰らない理由などあるわけがないでしょう?」カブール郊外にあるPul-e-Charkhiの両替所でムハンムド・アハマドはIRINに尋ねた。しかし早くも冬が近づくにつれてアフガン人は先の帰還への質問に躊躇するようになってきている。
UNHCRは既に帰還者数が著しく落ち込んでいることに注意している。「パキスタン、イランから帰還する人々は一日あたり4000人以下となっている。両国の比率は半々だ。」とUNHCRの報道官、シノハラ・マキは木曜にカブールでIRINに語った。「これはかなりの減少だ。我々は5月には(一日あたり)2万人にのぼる人々を支援していた。」

国連のUNAMAは先週、この9月に(援助機関に)支援されて帰還した人々の数は11万5千人強になったと報告したが、これは8月のおよそ総数19万7千人に対して40%も減少していることを意味する。報告では、パキスタンからの帰還者が最も減少しており、その減少幅は46%となり、今の比率でイランからの帰還者数が減少し続ければ、その数は32%にまで減って、8月の62291人に対して42000人となるだろう、と述べられている。

24箇所ある受付センターの一つであるPul-e-charkhiはカブールの東25kmに位置しており、帰還者は到着時に援助物資の支給を受ける。かつてこのセンターでは毎日1万5千人以上の帰還者を支援していたが、今ではその数が2千人以下に減ってきている。
しかしシノハラ報道官によるとこうした人数の減少は予測されていたことで、人々の帰還を妨げている主な理由は気温の低下であるという。「今起きていることは全く自然なことです。」と彼女は言う。「家が破壊されているということがわかっているなら、気温が落ち込んでいるときに帰ろうとは恐らく思わないでしょう。単に対応ができないだけのことです」
21歳のアハマドの息子、バシールの言葉では大半の難民にとって天候が帰還の決め手となると言う。「パキスタンにいる私達の友人は天候が暖かくなる来年の夏に戻ると言っています。」

しかし帰還者達が帰国を決めるときに心配するのは天候だけではない。水曜に国際救援委員会(IRC)の報告によれば就職機会、住宅、インフラの不足や治安の悪さといったこと全てが帰還の決断を左右する要素となっているという。
「故郷に戻りたいという気持ちがいくら強くなっても、私達は住宅や支援が不足したり、軍閥が軍隊に息子達を徴収してしまうといったことに耐えられないのです」とある難民はIRINに語った。
もう一人のアフガニスタン北部出身の年老いた難民も語った。彼の故郷は武装勢力の派閥抗争に苦しんでいるが、このような彼の地方まで国際治安部隊が展開しさえすれば家族を連れて帰還すると言う。

52歳のアハマドは(パキスタンの)北部辺境州の州都、ペシャワールでの店員の職を捨てて帰国した。そして今では他の大半の帰還者と同様に自分と子供達を養う道を見つけなければならない。「これからどうすればよいのか、私には確かなことは全くわかりません。」かれはパキスタンから彼の家族と荷物を運んできたトラックのそばに立って語った。「私達には職もなく、私達の家は破壊されているのです」

UNHCRのシノハラ報道官は帰還を考える人々は現実的な基盤に立って、移住が続けれられるかどうかをよく考えなければいけない、と説明する。そして彼女が主張するところによると一部の人々については、実際のところ帰国した理由と全く同じ理由から、パキスタンに再度戻ったりしており、こうした移住は主として季節的なものなのだという。
問題はパキスタンに戻る人々ではなく、むしろ国内で避難している人々だ、と彼女は説明し、今やUNHCRが帰還者のうちで最も被災しやすい人々や国内避難民が冬の数ヶ月間をのりきるために支援を準備していると付け加えた。現在のところこうした人々は56万人と推定されている。

国連は、200万人あまりのアフガン人が年末までに故郷に戻り、2003年の帰還者数もほぼ同数になるだろうと予測している。しかしこのような帰還者数が実現するためには治安が改善し、そのような数に上る帰還者数を支えるインフラがなければならない。帰還者に対する支援パッケージとしてUNHCRは全ての帰還者の家族に旅費・移動費用として一人当たり20ドルを、同様に1家族に小麦粉50キロをを支給している。加えて地雷を警告する情報、食料以外の各種の物品、ユニセフやWHOが行う子供達へのポリオやハシカの予防接種も提供されている。


 

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