タリバンとジハーディ原理主義者たちの相違点


 我々は、タリバンと、ラバニ、サイーフ、マスード、ハリリ、そしてヘクマティアルらに率いられたジハーディの原理主義者集団とは、武装した兄弟のようなもので、本質的には同じものと考える。理由は次の通りである。

 これらの集団はいずれも片手にカラシニコフ銃、片手にコーランを持ち、それによって手当たり次第に人々を殺し、脅し、略奪し、骨抜きにしている。

 これらの集団はいずれもイスラムを暴力的に誤用し、コーランを勝手な個人の出来心や政治的利益のために悪用し、宗教を極悪な犯罪を隠蔽する為に使っている。

 これらの集団はいずれも男性女性問わず、投石刑によって殺害したり、四肢を切断したり、公開処刑をしたり、また、人々を承認された法廷での裁判無しに処刑したり、罰を与えたりすることを誇りにしている。

 ジハーディの原理主義者の4年以上にわたる政権下での教育環境は、現在のタリバンの状況にくらべて決して良いものではなかった。かれらは全員が科学や文化に対して一様に憎悪を抱いている。もしタリバンがすべての学校のドアを閉じて、カブール・ラジオをいわゆるシャリーア(イスラム法の意)・ラジオと命名しただけなら、ラバニを始めとするジハーディの原理主義者たちの各派と全く同じことになる。彼らは、学校を「地獄への扉」と呼び、ラジオを「悪魔の箱」、テレビを「魔王の鏡」と呼んだ。ラバニ政権の「通称」情報文化相であった悪名高いセディク・チャカリの個人的な監督の元、焚書の儀式はカブールをはじめいたるところで見られた。

 これらの集団はいずれも国内で出来たものではなく、外国の力に依存している。タリバンも、外国の支援なくしては、長続きしないし、ジハーディの原理主義者についても同様である。

 これらの集団はいずれもアフガンの人民に経済的な救済を与えられないばかりでなく、大衆の利益になるいかなる前進もとりたがらない。アフガン状況は、大変壊滅的であるので、人々は自分の子どもを寒い冬に飢えから命を守る為だけの目的で売買している。.今までに例を見ない人権の侵害がタリバンとジハーディ原理主義両方のもとで大量に起きている。

 国際的な場面では、これらの集団はいずれも名声を失っている。タリバンが国連の職員を逮捕する一方で、ラバニやマスードの取り巻きがパキスタン大使館に押し入り、少なくとも1人を殺し、その他パキスタン大使を含む多数の負傷者を出す、といった具合である。ラバニもまたはパキスタンに自分の手下を送り込み、テロ活動にかかわっていた。

 タリバンによる女性憎悪は、ラバニとその郎党たちのの時代をはるかにしのぐものになっている。しかしアフガンの人々が直面している数々の深刻な問題よりも、「イスラム女性のベール」の着用義務を徹底するための緊急の措置が必要であると述べたのはシブガトラ・ムジャディニ氏であったことに注意しなくてはならない。ラバニとその郎党が女性のテレビ出演や、オフィスでの仕事を禁止したときも、同じような経緯によるものであったからである。

 これらの集団はいずれもアヘンを栽培したり、関連製品を世界中に密輸し、アフガニスタンがアヘン産出国のレッテルを貼られる原因を作った。

 もちろん、今のタリバンによる殺人、若い少年少女のレイプ、家々の略奪の件数は、ジハーディ原理主義者の時に比べると多少少ない。しかし、その残虐性は、アフガンの女性に対する扱いを例にとってみてもこの集団の狂暴性性や残忍さを理解するのに十分であろう。タリバンは、物理的手段でに人々に祈りを強制し、音声や動画のテープをハラム(禁忌)として破壊し、女性のたてる音を聞くのは、それが足音であろうとも罪だというのである!もし、タリバンがアフガニスタンの国土全域で確固たる地位を占めるようにでもなれば、シャリーア(イスラム法)の名の下に彼らの残虐性は更に度を増し、より厳格になっていくだろう。

 現在、皮肉なことにジハーディの統治者たちは自分達がタリバンよりも「文明的である」と強調するのに躍起になっている。彼らは、配下の女性達にジハーディの原理主義者達の行った人権に対する犯罪を正当化すべく、それらの犯罪を擁護する発言をさせている。一方タリバンは、少なくとも当面は「文明的」であるというポーズさえとらない。タリバンは、誰も写真に取られてはならない、というようなばかげた命令を平気で出すような集団なのである!

  これらのことから、異なるタイプの原理主義者たちが仲間内で争っている現在の状況は、単にイスラムの盗賊達が戦利品の取り合いのために流血沙汰を起こしているだけなのだということが簡単にお分かり頂けるであろう。彼らは、国外にいる首領たちに操られており、これら諸外国の利益の不一致がアフガンの人々の運命を翻弄している。この首領たちの役割が、終わりが見えないように続く戦争の鍵を握っているのである。

 
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