県議会の「人権・民主主義否定・事実誤認の陳情」採択に対するアピール


 三月三〇日の二月定例県議会最終本会議で「沖縄県政を糾す有識者の会・国旗国家推進沖縄県民会議/恵忠久会長」が提出した陳情書(平成十一年九月二一日受付)が実質審議抜きで賛成多数という形で採択された。

 この陳情の内容は、「県外郭団体及びあらゆる県機関から特定の団体の構成員又は過去にその構成員だった者をすべて排除すべき」というのが主旨である。この特定団体は国策を妨害するものであるから憲法一二条違反であるとし、特に、平和祈念資料館監修委員、県公文書館役員、県教育委員などからの排除を明示している。

 昨年九月の新平和祈念資料館や八重山戦争マラリア祈念館の展示改ざん問題が県民の大きな反発を受けていた時期に提出された陳情であることを踏まえれば、県民世論や陳情の事実関係に誤りがあるか否かを含めて審査・論議すべきことは当然のことであるが、これを抜きに無修正で多数決により採択したことは極めて遺憾であり、県議会に対する信頼を大きく損ねる「歴史的な汚点」である。

 この度の県議会は、自らの使命を忘れ、政治権力によって県政に対し「人権蹂躙の差別的な欠格条項」を強要しており、民主主義の大原則を根底から否定するものである。加えて、陳情書の表現が特定の団体だけに止まらず、政府や県政に反対する意見を持つ団体であればすべて該当し、しかも過去に遡って言及しているが、これを県議会が認知したことは由々しき問題である。

 連合沖縄は、この度の県議会の陳情採択を、単なる特定団体の排除だけの問題ではなく、「民主主義の危機、人権無視の政治、思想・信条差別による排除」に係わる重大で看過できない問題であるとの立場から、本日(三月三一日)の緊急三役会議において関係者に対して再考と反省及び速やかな善処を求めていくことを確認した。

 県議会に対しては、「数が多ければ何でもできる」という横暴な姿勢を改め、内外に対する失墜を一日も早く信頼回復するために行動することを求める。また、県知事及び県教育長に対しては、今度の陳情採択に迷わされることなく公正・公平かつ適正な人事をもって県民の付託に応えるよう求める。

 県民の皆さんには、この間題の本質を進んで認識され、政治の場においてこのような行為を再び起こることのないよう主権者の立場でその意思を表して下さることを強く訴えるものである。

                         以上

                      二〇〇〇年三月三一日

                 日本労働組合総連合会沖縄県連合会(連合沖縄)


出典:keystoneメーリングリスト


一坪反戦地主排除の陳情採択問題