抗議・要請文


防衛庁長官 額賀福志郎様
防衛施設庁長官 北原巌男様

辺野古崎への新基地建設を白紙撤回しろ


 私たちは名護市辺野古沖への海上基地建設計画の白紙撤回を求め、現地沖縄の人々と連帯しながら、04年の6月から毎週月曜日の防衛庁行動を継続しておこなってきた。

 しかし今回の米軍再編に関する日米協議の「中間報告」は、米軍普天間基地の移設先として、名護市辺野古崎への新基地建設を合意した。沖縄の人々、そして私たちが要求してきたのは、普天間基地の即時閉鎖・返還であり、新基地建設計画の撤回である。この「中間報告」は沖縄の人々、そして新基地建設撤回を求めて行動してきた人々を愚弄する内容であり断じて許すわけにはいかない。

 今回の再編協議の中心的役割をした大野功統前防衛庁長官は新聞のインタビューにおいて、再編協議が沖縄県内への新基地建設を前提として協議されていたことを明らかにしました。また、先日私たちがおこなった外務省への申し入れでも、堂々と県内移設前提だったことを認めました。

 この一連の発言は、まさに政府・防衛庁による沖縄への基地押し付け、米軍基地の恒久化を意図するものであり、辺野古崎への新基地建設計画は断じて認めるわけにはいかない。

 さらに先日おこなった、防衛庁への申し入れにおいても、防衛庁は海上基地建設は現段階では「一時中止」であり、現在、「中間報告」を各自治体に説明をしている段階であり、今後はまだわからないと回答した。

 これは、各自治体が辺野古崎案を拒否し、基地押し付けが困難と判断したら、一時中止である海上基地建設を改めて着工する可能性をも意味している。あくまで新しい米軍基地を沖縄内に建設することを前提とする政府・防衛庁の姿勢を如実に示している。これは沖縄の人々の声を踏みにじり、日米同盟のため、さらなる米軍基地の押し付け、抑圧を意図するものに他ならない。

 沖縄と「本土」の歴史を考えた時、沖縄は一貫して日米同盟の要として、米軍基地を押し付けられ、そして差別・抑圧されてきた歴史がある。今回の再編協議はより沖縄・「本土」の関係における差別・抑圧の構造を固定化するものに他ならない。

 私たちは今回の辺野古崎への基地建設計画の白紙撤回はもちろん、沖縄から全ての基地を撤去することを求める。沖縄から基地を撤去することこそが、沖縄と「本土」との関係を築いていくための一歩である。

以下のことを要求する

1、辺野古崎への新基地建設計画を白紙撤回しろ
2、日米協議に基づく米軍再編協議「中間案」を白紙撤回しろ
3、沖縄から全ての基地を撤去しろ

2005年12月19日

明治大学駿台文学会