2005年9月5日

外務省要請行動


外務省北米局日米地位協定室 課長補佐 山田氏
              課長補佐 伊賀氏



山田
 どうも遅くなりまして失礼しました。外務省北米局日米地位協定室で課長補佐をやっております山田と申します。

伊賀
 日米地位協定室伊賀と申します。

大西(ヘリ基地反対協)
 前もって糸数議員のほうから今日の私たちの要請事項については概要が届いていると思いますが、私は名護のヘリ基地反対協議会、今の辺野古への海上基地に反対する市民団体の代表委員を務めている大西です。我々の要請文を読みたいと思います。

 (要請文読上げ、手交)

 ちょっと説明いたしますと、今日台風14号が近づいています、東京も大分雨なんですが。実はそのボーリング調査ということについては、ご存知だと思いますが、4箇所ありまして、それを台風を理由に那覇防衛施設局は9月の2日、全面撤去しています。ですから、具体的にもうこれ以上辺野古への基地建設の全ての作業を中止してもらいたい。

 外務省は特に、この基地について国民の税金を1兆円以上使ってアメリカに捧げるわけですけど、この計画はもうすぐに外務省としては中断をしてほしいと。特にこの間、橋本首相、引退しましたけど、沖縄の新聞によると彼は当時は海上しか考えられなかったという反省をしています。ですから、SACOはいい加減なものだったと私たちは思うし、再編成の中でまさに過去のものとなりつつあるわけですけれども、この再編成の中で、日米政府が狙っているのは沖縄に痛みを押し付けること、これはもう絶対にやめていただきたい。

 これまで新聞報道では、嘉手納、それから伊良部、伊江島、それからシュワブ陸上案とかいろいろ出てきてますが、沖縄県内にこれ以上の基地を押し付けないために外務省は主体的に国民の立場に立った外交交渉をしてほしいというふうに思います。

 まず、辺野古は早いうちに断念だというような見解を示してほしい。後、補足があったら。

金城(命を守る会)
 500日に達する座り込みの中で、やはり年をめされた方が健康を害して亡くなられている状況の中で、いつまで皆さん方が沖縄にそういう非人道なことを押し付けるのか。

 そして、あなた方が知っているかどうかわかりませんが、高速道路、沖縄県高速道路でですね米軍車両が演習を、高速道路を利用して演習をしていたということが過日明らかになっておるわけですが、これは最たるものであります。弱腰な態勢をとる外務省が、知らぬ存ぜぬではだめですよ。

 沖縄は、観光、観光と言って大騒ぎしておるんですけど、金武町の都市型訓練場ともにですね、この観光の目玉となるこの道路で、周辺で実弾射撃及び米軍車両の事故等々が必然として起こってくることを承知のうえで許しているということは、断固止めてほしいと思います。

 そして辺野古には、もうおわかりのように世界各国からも、これは世界遺産になりうる大事なサンゴの海である、破壊をさせてはならないということがあります。

 一体外務省は沖縄にどれだけ痛みを背負わすつもりですか。私たちは日本の国の1県ですか。それとも米国の1県ですか。どちらなんですか。地位協定というのをもっとしっかりやってください。あなた方は地位協定室におられるということですが、地位協定こそ我々の一番悪とする問題が、このしがらみを60年も背負わせるという事実を明らかにしていただきたいと思います。

 ドイツ、イタリアにおいては、地位協定というのについてはしっかり両国でやっております。ただ日本だけがいいかげんなことを繰り返し繰り返し、遺憾でございます遺憾でございます、何回遺憾でございますですか。あまり沖縄人をバカにしてはいかん。75パーセントから80パーセント以上の米軍基地を抱えさせながら、こういうことを見過ごすということはとても許してはならないと思います。即刻中止していただきたい。

 普天間の返還、いつまで待たすんですか。そして辺野古の基地建設、いつまでのろのろやっているんですか。金が無い、金が無い、一方ではどんどんどんどん締め付けているわりに、この外務省ののろのろした仕事のやり方で大事な国民の血税を使っていいんですか。しっかりやってください。厳重に抗議します。

宮城節子(命を守る会)
 毎日毎日、海上に出ているんですよね。もう生活も成り立たないんです。だからといってやめるわけにはいかないし、人殺しの基地を作らせない。このまんま、復帰後このままの生活を私たちは続けていかなければならないんだなと思うと、なんか弁務官時代のほうがもっとすっきりするなと思うんですよ。変な言葉でだまされて、日本国民であるとか、日本国だと言われながら、私たちは日米両政府にお願いしたり、とってもつらいですね、相手にしてくれないということがわかればわかるほど。

 私たちは生活者なんですよね。一生懸命働いて、それこそ納税もしなければいけない。働く時間がないですよ、これでは。みんな生活者が係わっているんですよ。でもあなた達が差し向けてきた人達は、ちゃんと給料を貰って、私たちに作らせろ作らせろと、あんたたちが反対するから税金の無駄遣いになっているだとか、あんた達がこんな頑張りすると普天間基地は帰ってきませんよとか脅しかけてくる。あれは防衛施設局なんだけどね、そんなの言わせていいんですかね。県民に。

宮城保(命を守る会)
 今日要請にきたのは、これまで政府に何度となく私たちの会とか県民会議とか、いろんな所から要請が何回も来ていると思いますけれども、この問題は10年前にSACO合意という最終報告が出て普天間基地を返還すると決めたものを、辺野古に代わりの施設を作るということから始まったんですよね。

 で、外務省というのはどこの外務省なんですかね。アメリカの外務省の出先機関なんですかね。我々は、我々の国民を、住民を代表する日本の外務省だと思っていたんですけど、これまでやっていく中では、我々の代表とはとても思えない。常にアメリカのため、アメリカのこと。よく言われますけど、日本の政府が、特に外務省が、憲法は、日本国憲法はずっと下で、日米安保あるいは地位協定あるいはもっと裏にある5.15メモのほうが高い位置にあって、その下に日本国憲法があるみたいな外務省の姿勢しか見えないわけですよね。

 こういうことを、本当に皆さんが我々国民の代表である外務省という立場をわきまえていないんだったら、あなた方は我々の税金を使う資格が全くないわけですよ。何回も要請をした。住民投票をして、我々が住民投票、97年に住民投票をして米軍基地はいらないと。何故我々が外交問題や防衛問題まで住民投票しなければならないのか。わからないけどせざるを得なかった。そういうこともやって、日本国はたしか民主国家なはずですよ、違いますか。国会の多数の意見があれば小泉の、独裁者みたいな者でも国会の多数があれば通るわけですよね。何故我々が多数決で決めた建設ノーということが、日本政府はそれは認めないんですか。

 今日文書を受け取りにきただけかもしれませんが、これを権限のある者にちゃんと伝えて、この要請について具体的にどういう返事をするのか、それは何時できるのか、それを聞かしてください。少なくとも今日出した要請についてですね、どうするのか、それは何時返事するのか、文書を受け取って上司に決裁を回すだけの担当だったら何時それができるのかどういう形でできるのかをまず答えてください。

 我々東京に来るのはただで来れないんですよ。一人一人働いたお金、あるいは皆んなから貰ったカンパを、貰ってですね、代表して台風に追われながら沖縄から来ているわけですよ。そう何回も来れるもんじゃないから、返事が何時できるのか、それによってはまた一生懸命働いて旅費も作って来ますから、何時返事ができるのか聞かせてください。

山田(外務省)
 どうも本日はわざわざこのようなお天気の中お越し頂きましてありがとうございます。

 最初に申し上げさせていただきましたけれども、日米地位協定室の課長補佐をやっております、山田と申します。

 本日、申し入れの内容につきましては、我々としましても地元の皆様からいただいた意見として勿論上司のほうにも、今おっしゃられた通りすぐに報告をさせていただきますし、こういった意見もあるということを踏まえて今後も仕事をしていかなければならないというふうには思っております。

 それであの、その上で申し上げますと、これは今までおっしゃられてきた所と結局同じではないかということをあるいはお感じになるのかとも思いますけど、政府としましては、このSACO、10年前とおっしゃられましたけれど、確かにまもなく10年とうことになるのかもしれませんけど、SACOの合意、それから住民投票があって一旦は海上ヘリポート案というものは移設反対だということで取り止めになり、その後沖縄県さんのほうから辺野古ということで、軍民共用空港ということでやっていきましょうということで閣議決定まで行って決定した方針ということで我々はやっておるところでございます。

 地元のほうで坐り込みがあって500日を経過してというのは、我々も外務省も沖縄に事務所を持っておりますので、報告も受けておりますし、我々東京のほうから人が行けば、そちらのほうにも足を運んで、現在どのようなことになっておるかということはなるべく見るような形でやってきておるつもりでございます。

 ただし外務省としましては、どちらの国を向いておるかと、これは勿論日本の外務省ですので、日本の憲法で内閣に外交というものをやるようにということで指示が来ておって、それが外務省でやるようにということで、日本の政府の下で設置された外務省ですので、当然のことながら日本全体を見て仕事をしておるというところです。

 勿論そういった中で、我が国の安全保障ということを考えますと、日米安保というのは非常に重要な意味を持っておるところでございます。それで、それをどのように運営していくかという観点から外務省は勿論仕事をしているわけですけど、そういった中で一つは抑止力の維持ということ、これは日本が国としてきちんと立って行く上でやはり必要なことであるという観点から、一つの観点、一つの柱として念頭におきつつ、もう一つは、そういった中で地元の方々の負担というものをどれだけ減らせるかという観点から我々としても日夜頭を悩ませつつ仕事をしておるつもりです。

 今再編ということで、普天間、辺野古という話しも毎日のように報道等で、新聞やテレビなどで取り上げられているところです。今どのような形でどういう協議が行われているかということを今この場でつまびらかにするということはできないのですけれども、これは色々な具体的なアイデアというのを交換しつつ、先ほど私が申し上げた抑止力の維持とともに沖縄を初めとする負担の軽減というものを、どれだけどういった形で実現できるかということの観点から協議をしておるところです。

 ですので我々としてもすぐに皆様が考えておられるような、これが理想的な形だというところまで実現できるものではないかもしれませんけども、あるいは段階的なといいますか、一歩一歩の積み重ねということになるのかもしれないですが、そこは我々としても特に沖縄県の方々からは、日々こうした形で申し入れ等を頂いているところですので、そういった意見には耳を傾けながら何とかそういった負担軽減というものが一歩でも二歩でも実現できないかということで協議をしておるところです。

 ですので、今どういう形でこれが実現できるか、どういうスケジュールでそれができるかということについてここで申し上げることはできない、これはもう相手方のあることですから、私一人が申し上げても空手形になってしまう、これはどうしようもないことですので、申し上げることはできませんが…、

大西
 あのね、同じことを繰り返しているんで言いますけど、今抑止力の維持をあなた方全面に出していますよね。

山田
 全面に出すって?

大西
 いや全面に出てますよ、今も。例えば理想的なものへ一歩一歩というような言い方をしているけど、あなたが言うこの抑止力を強調すればするほど、そしてあなたが理想的なものの実現に一歩一歩努力するというけど、実は、あなたは沖縄に行ったことありますよね。辺野古来たことありますか、辺野古もね。伊賀さんもそうですね。

 皆さんがそう言う中で、沖縄の基地の現実は益々ひどくなっているんですよ。嘉手納における訓練のありよう、さっき金城さんが言われた高速道路におけるね、しかも嘉手納基地の場合は住民の近くで発炎筒みたいなことやる。やったことのないことをやっているわけです。皆さんがそういえば言うほど、抑止力抑止力と言えば言うほど、沖縄の基地の態様や現実は沖縄県民なんて死んでもいいよという発言ですよ、我々に聞こえるのは。

 山田さんすみませんが、あなた方が抑止力抑止力というような発言を盛んにすることは、沖縄県民の命や女性達の生活はアメリカに捧げますよという発言だよ。はっきり言いますけど。そういう外交で、きちっと日本の外務省だったら、日本人の命を守る、安全を守る、我々は、あなた方は安保条約で日本の安全を守っているというけど、我々の現実は守られてないのよ。

 あなた方、もし山田さんどこの出身かわからないけど、そんなに安保条約安保条約とか言うんだったら大阪に持っていけや、はっきり言って。自分たちがそこで生活してみろよ。何ですか、今の、きちっと皆さんがSACOの中で合意した基本は、5年ないし7年で普天間を返すということだったんだよ。国家と国家が約束したことを守りきれない外務省でしょう。あなた方国家と国家の間で約束したんだよ、政府間で。それを10年だらだらしちゃって、これで外務省と言える。

上原
 そういうのを職務怠慢という。

大西
 これは何ですか。そうしていながら、抑止力の維持で沖縄県民死んでもいいみたいな発言に聞こえてくるというのは、これは許せないよ、はっきりいって。

宮城(節)
 安保条約では沖縄は切り捨てられている、

宮城(保)
 安保条約が大事とか抑止力が言うんだったら、皇居にでも作りなさい。東京湾にでも作りなさいよ。外務省の前に作ってみなさい。

大西
 東京都の、都市型訓練で一番良いのはこの建物ですよ。都市型訓練というのは、相手の首都をいかに攻撃するかでしょ。皇居に作れよ、皇居に。なんであんな伊芸区みたいな田舎に作るの。田舎に作って都市型か。

宮城(節)
 伊芸区民をターゲットにしている。

大西
 東京に作れよ。

宮城(保)
 山田さん、沖縄に事務所があって沖縄に行った。現地でも声を聞くようにしているという発言もあったけど、一体誰の声を聞いているんですか。誰の声を聞いたんですか。外務省の沖縄事務所の声を聞いたんですか。

山田
 沖縄に事務所を置いたのは、まさに95年の痛ましい事故の後を受けて、外務省としても現地の声を直接伺うための事務所が必要だということで置かしていただいたので、誰をということではなく、様々な方からご意見を伺っているという形です。

宮城(保)
 様々ってどの人たちのことを言っているの。我々は様々にも入っていないのか。

山田
 そういったことは無いと思います。外務省沖縄事務所は日々お声をお聞きするような機会を設けて実際にお会いしていると思います。

宮城(節)
 その後も事件事故はずっと続いているでしょ。

大西
 山田さん、沖縄は外務省の植民地ね。

山田
 外務省の植民地、そういうものはございません。

大西
 いやいや待ってよ。どこの県に外務省の沖縄大使、静岡県大使っているの外務省に。

宮城(保)
 だから日本国じゃないんでしょう。

大西
 日本じゃないんでしょう。あなた事務所を置いているというけれども、沖縄大使宮本なんてつけるけど、沖縄は植民地か。
 いまさっきうちの仲間が言ったんだけど、米軍時代より悪いよと言っています。米軍はものをはっきり言ったのよ。高等弁務官ははっきり言ったのよ。だから僕らとしてはすっきりするよ。今の外務省が沖縄の植民地みたいな大使を置いてさ、のらりくらりと何を言い出すかといったら抑止力だと。そして今、米軍がやろうとしていることみんな認めているでしょう、外務省は。一言もこれはだめだと言ってないよね、都市型まで含めて。辺野古も含めて。しかも嘉手納の訓練も、高速道路の訓練もだめだと言ってないんだ、あなた方は。

宮城(保)
 地位協定にあるの、それ。

大西
 だから植民地だと言っているんだよ。あなた方の。僕らはあなた方の植民地じゃないよ。

宮城(保)
 地位協定にね、高速道路での訓練もオッケーということ書いてあるの。

山田
 高速道路の訓練がオッケーということは書いてませんけれども、地位協定上高速道路で、彼等はそもそも本件につきましては、皆様が今おっしゃった演習とかそういったようなものというよりも、軍用車というものを運転する上で必要な、言ってみればわが国の公道に慣れるための訓練といいますか、言ってみれば、

金城
 首都高速道路でやらせなさいよ。

山田
 沖縄にある、まさに沖縄で日々運用を…

金城
 沖縄だからいいということはないでしょう。

山田
 しておる関係から沖縄の公道になれるためのそういった練習だということです。ですからそういった、言ってみれば教習活動の一環のようなものを行うということについて日米地協定ではできるということです。

大西
 ちょっと聞くけど、日本人あんなことする。我々高速道路で練習したいなんていって本当に許す?

宮城(保)
 沖縄に住んでいるから我々そういうことやってないから、慣れていないから我々やっていいんだな。

大西
 例えば東京で、東京の首都圏の道路事情がわからないからここで練習しますでいいの。こんなこと許されないだろう。

宮城(保)
 Uターンの練習していいの?

金城
 東京、首都を走れるようになるまで私たちここで練習をしたいと、訓練したいというと、あなた達許すわけ。

山田
 いまおっしゃられた地位協定上許されているのかどうか、もし東京に同じような必要性があって東京でやらなければいけないということになればそこは勿論地位協定上排除されないということになりますので、沖縄だったらいいけど東京だったらだめだというようなことは、それはそういうことではありません。

大西
 東京でもやれるわけ、外務省としては首都圏でもそれを許すというわけね。

山田
 そこは地位協定上許されているというのは、許されている範囲であれば。

大西
 それは重大な発言だよ。

宮城(保)
 地位協定ではそれは許されているわけ。

山田
 一言申し上げますけども、地位協定で沖縄だからどうだ、東京だからどうだという差があるというのは全くありませんので、日本の中であれば日米地位協定というのは当然米軍に対して摘要されます。

実行委
 差が無いというのはどういうことですか。

山田
 ですからそこは協定の扱いにおいてということを申し上げているわけでございます。

大西
 現実においての対応はどうだよ。僕はねペンタゴンも行ったことある。まさにペンタゴンでは皆さんは日本や沖縄における事故など報告もしてませんよ。外務省はペンタゴンに、つまり日本における基地の実態の姿をあなた方アメリカ政府に伝えてないです。

山田
 ちゃんと伝えています。

大西
 そういう中であなた方が、今沖縄で現実に無法なことを彼らがやっている、それをあなた方はずっと弁護しているんだよ。外務省は。だから、最近新聞も書くじゃない、外務省はアメリカ一辺倒だと。今までそういうのはマスコミは書かなかった。沖縄の人がよく言ってたよ、それ。ところが今日本のマスコミ全体が、外務省の姿勢を問い始めているでしょう。
 アジア蔑視だよね。その中心に、沖縄で皆さんやりたいほうだいさせるという、それを改めないと国民の命や生命や財産を守る、防衛、安保条約で守ると言ったんだよ、安保条約から受ける被害についてそれを守るのがあなた方の仕事だよ。それを今聞いていても、皆さんずっと米軍弁護でしょう。僕はそんなに怒ったこと無いんだ、こういう交渉で。山田さん、そういう発言を聞いて…、

宮城(保)
 最初から言っているんだけど、あなた達は我々の外務省じゃないよと。自分自身が今言っているでしょう。アメリカの言うこと、アメリカの弁護しかしないでしょ。我々日本国民ですよね、違います? 本当は違うと思っているでしょう。植民地の原人だとぐらいしか思っていないんじゃない。何故我々、外国の軍隊に被害を受けている者が言ったら、皆さんはあっちの弁護ばっかり、こっちの言うことはいやこれは違いますという話ばっかりするの。そこから本音が見えるわけですよ。

山田
 アメリカ側に対しては何も言ってないとおっしゃられましたけど、我々は日々機会を捉えて様々な形で申入れをやって、いかに、基地の縮小ですとかそういうことは一つ非常に大きな交渉にはなるでしょうけど、そういったことと並行しまして、例えば事件事故を減らすというような話から、今皆さんが言及されているようなそのキャンプハンセンの射撃訓練場の話し、皆様がその地元の方々から危険だ、危険があるということを強く伝えられておりますので、そういったことをなるべくご懸念を解消できるようにということで…、

大西
 ちょっと待って。何でなるべくなのよ。

山田
 できる限りやりますけども、そういったことをやっておるわけです。

宮城(保)
 あのね、皆さんが一番不得手なアメリカとの交渉を今やってますよね、米軍の世界的再編、トランスフォーメーションとか言って。これ千歳一隅のチャンスですよね。もし外務省が我々、沖縄の人の代表、日本の代表ということであれば、米軍を撤去したり縮小したりすることの最大のチャンスですよね。それをどういうふうな姿勢で向かっているのかも示さないで、今交渉中だから何も言えません、じゃあ何の話をしているのか。どんな姿勢で、どんな思いでやっているのかということも言えないんじゃ話にならないでしょう。

山田
 姿勢としては先ほど私申し上げたつもりだったんですけど、一つは米軍の持つ抑止力を維持しながら、沖縄を始めとする、まさに地元の負担の軽減を行うという観点から交渉をやっておりますし、いまおっしゃられたように…

実行委
 こちらの言うことも聞いてくださいね。抑止力に対してすごく文句言ったんです。聞いてます?

山田
 伺っておりますが、そこは外務省としましては、抑止力というものを全く無視できるというものではございませんし、そういったものは日本の安全保障を考える上で非常に重要な要素であると思いますので、そこを考えつつ負担を減らすという観点からやらないといけないということで…、

宮城(保)
 時間も差し迫っていますんで、最初に聞いた肝心な質問に対する答を。我々のこうした今日の要請についてどういう形の返事ができるのか、それは何時なのか、それは米軍再編問題も含めての返事も含めてになると思うんで、それは何時できるのか、何時わかるのか、何時我々に応えてくれるのかという、最初の質問に答えてないんで、それは何時ですか。

山田
 これは米軍との再編の交渉ということで申し上げれば、相手があることですので、これは何時までということを申し上げることはできないですし、そういう中で…、

実行委
 永遠にやるのか、何時までかは言えるでしょう。

山田 
 重要なことは、こういう交渉の場で行うことの結果の方がより重要ですので、それを期限を区切って何時まで、この日までに回答しないのであればそれで止めましょうということは外務省としては申し上げられませんので、それと何年までとしゃべることはできないということです。

大西
 山田さん、ちょっとまとめますけど…、

宮城(保)
 再編の時期は決まっているでしょ。

山田
 時期は決まっておりません。お尻は、それが切られているということではなくて、あくまで今申し上げた二つの要点から考えて最も良いと思われる結果が得られるように交渉をしておるという所ですので、勿論これが何年も続くという話ではないでしょうけども、何時までに答を出せるということも申し上げられないということです。

大西
 わかりました。山田さん、一つね、外務省の変化があるわけですよ。沖縄の基地の問題、辺野古の問題をめぐってね。最初は外務省の姿勢は沖縄の負担軽減だったわけですよ。ところが米軍がアメリカ側が抑止力を強調してきた、それで最近は外務省のほうが抑止力を多く使うようになってきた。それをあなた自身振り返ってみてください。
 SACOにおける最大の問題は抑止力という言葉じゃなかった。そしてそれが、米軍側が、アメリカ側が、外交官がどんどん抑止力抑止力の重視と言ってきたんで、外務省も抑止力抑止力と言い出してきている。これについては否定できませんよね。はっきり言います。最初から皆さん抑止力と言わなかったの。

 その中で米軍再編成の中であなた方は負担軽減と抑止力と言っているけれども、この再編成の中でまず一つ普天間を全面的に返還する。これは全面という意味は重要な意味がありますよね。条件を付けない。橋本さんは最初全面返還と言ったのよ。しかし、条件付き返還になっちゃった。で今皆さんがやろうとしている再編成の中で、辺野古移設をまず断念する、それを早めに決定してほしい。外務省はね。

 もう一つはさっきからずっと言っているけど、沖縄にだけ痛みを押しつけるなよって。ここは外務省としてきちんとした姿勢でやってほしい。皆さんは沖縄たらい回ししようとしているけど、今全国の自治体の中で色々問題出てきてますね。沖縄にだけ痛みを押し付けるようなトランスフォーメーションであってはならないということです。あなたは抑止力、抑止力と言うんだよ。

 この二点、是非外務省は貫いてほしい。是非そこのところを、主権国家として、僕らは今の日本政府の外交は主権国家じゃあないと見ている。最近、主権論についても良く言われるよね、なってきたよね、外務省批判の中で。主権国家に相応しい日本外交をしてほしい。その中で一番皆さんに試されるのが、この沖縄の辺野古の基地移設の問題ですよ。そこをやり切れないと外務省ってのはまさにアメリカ外務省の支店であって、沖縄はあなた達の植民地ではないよと我々はもっと広がっていくでしょう。こういう視点がね。

 山田さんは地位協定の重要な位置を占めているようですから、沖縄と深い関係があると思われるので、やっぱり主権国家としての外務省としてトランスフォーメーションの中で、もう一度いいますけど辺野古断念、これはきちっと日米政府の中で、アメリカはいらんと言っているからな、アメリカはいらんと言っているのをあげる必要はないでしょう。

宮城(節)
アメリカの言ってるとうりにすれば。いらないと言ってる。

金城
 最後に一つだけ言います。沖縄は先の大戦で本土の防衛線の最前線にされた。今度又抑止力で沖縄が犠牲になれということですね。そう言っているんですね。

山田
 犠牲ということで…、

金城
 同じじゃないの今言ったことは。いつまで、何回沖縄を犠牲にすればいいの。抑止力。皇居を守るために最後の一兵まで沖縄で玉砕で戦えと言ったのは誰だ。日本政府でしょう。そうでしょう。あんたが生まれてない時に、そういう歴史があるの。だから怒っているんだよ。何が抑止力か。君らが抑止力になってきなさい。大阪で抑止力を作りなさい。ミサイル基地を作りなさい。どう思いますか。沖縄だったらミサイル基地でも何でも作っていいということですか。それが抑止力の一環ですか。よく考えてものを言いなさいよ。

実行委
 もう一通大臣宛の要請書がありますので、これは読み上げませんけどお渡しします。今日、地位協定を全国方針だそうですけど、だったら沖縄にだけ置くのはおかしいじゃないですか。全国方針なんでしょ。それもおかしいと思うけども、ひどいですよ。是非大臣宛ですからアジア外交、北米外交を考えてください。

宮城(保)
 もう時間がないんで、言えば一年中でも座って話がありますけど、沖縄に来て沖縄の県民の声を聞いてると言うわけですから、是非辺野古にも来て一緒に泡盛を飲んで話しをしましょう。そんな怒ったりしないで話をやりますから。冗談じゃないですよ、本当のことですよ。そういうことをやることが皆さんの仕事でしょ。アメリカだけにいい顔をするのが外務省じゃないでしょ。是非そうしてほしい。そうすればいかに沖縄はどんな苦しい立場にあって、苦しい生活、苦しい生き方をさせられているのかということがわかりますよ。泡盛でも一緒に飲みながら聞いてください。あなたも抑止力が必要だったら我々に話しをしてみなさいよ。そういうことで、是非返事を一日も早くできるように努力、検討するんじゃなくてやってください。


 防衛庁・防衛施設庁交渉