防衛庁・防衛施設庁「人間の鎖」行動


内閣総理大臣   小泉純一郎 殿
外務大臣       町村信孝 殿
防衛庁長官     大野功徳 殿
防衛施設庁長官 北原巌男 殿

2005年9月4日

海上ヘリ基地建設反対・平和と名護市政民主化を求める協議会

代表委員 安次富 浩
         大西 照雄
         又吉 秀夫
         宮城   幸

名護市辺野古沖ボーリング調査を中止し、海上基地建設の断念を求め普天間無条件返還、県内移設などに反対する決議


 昨年4月19日未明、那覇防衛施設局は辺野古漁港からボーリング調査に着手したが、名護市民を中心とした抗議に阻まれ、漁港前の「テント村」座り込みは500日余を迎えた。

 そもそも、辺野古沖への普天間基地移設は、1997年12月21日の市民投票で「移設ノー」の民意が示された。今日、その成果は、「辺野古移設反対」82パーセントの県民世論としてと確立されゆるぎない県民意志となって持続されている。

 小泉首相も「辺野古見直し」を唱え、稲嶺知事はじめ県内各政党も県外移設を主張するようになり、軍民共用空港、SACO合意は完全に破綻した。

 昨年4月19日以来、那覇防衛施設局は辺野古漁港から32回にわたってボーリング調査を求めて来た。ヘリ基地反対協議会とボーリング中止を求める座り込み団は、非暴力主義と平和的対話を重視し、ボーリング調査の不当性を主張してきた。

 8月12日の交渉では「普天間基地は安全か」の問いに、那覇防衛施設局は「危険とは思わない」と答えたが、翌13日沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落、那覇防衛施設局の米軍基地に対する「安全神話」が崩れ、米軍追従、沖縄県民無視、差別の危険性が、事故処理の中でも明らかになった。

 那覇防衛施設局の事前調査、ボーリング調査は環境影響評価法に違反する行為であり「護岸構造検討のための現地技術調査」はアセス回避の手法である。「公共用財産使用協議書」も覆面専門家を登場させ、自然環境への影響は過少との方針でボーリングに着手した。

 那覇防衛施設局のボーリング調査は、現実にサンゴ礁とサンゴを破壊し、ジュゴン追い出し作戦と自然の保全及び生物多様性条約に違反する行為であることが証明された。

 那覇防衛施設局の違法なボーリング調査、環境影響評価の行なわれているなか、バンコクで開催されたIUCN(国際自然保護連合)世界大会は異例の2度にわたるジュゴンなどの保護を勧告、ボーリング調査の国際常識逸脱を指摘している。

 那覇防衛施設局の方法書は多くの専門家から「欠陥商品」「欠陥設計図」と指摘され、やり直しが求められているにもかかわらず、今、新たに、那覇防衛施設局はボーリングなどの事前調査と「欠陥商品」方法書の本調査の同時進行により、新たな自然と生態系撹乱の強行を行ない始めている。

 那覇防衛施設局は沖縄国際大学の米軍ヘリ墜落事故を千載一遇のチャンスとして米海兵隊基地キャンプシュワープからボーリング調査に乗り出したが、宜野湾市民の傷みを利用する手法は政治的・道徳的にも許されない小泉首相の非人間性を示すものである。

 昨年4月19日から500日(1年4ヶ月余)、那覇防衛施設局は4ヶ所の単管ヤグラの建設は行なったが、われわれは1ヶ所の掘削も許していない。現在すべての機材は撤去され、また、三度に渡るスッパト台船、スーパー固定ブイの設置もヘリ基地反対協、市民、県民、漁師の抵抗と自然の逆襲によって阻まれている。

 辺野古沖海上基地建設を柱とするSACO合意は破綻し、米軍再編成が浮上、米陸軍特殊部隊の金武町伊芸都市型訓練に見られるように沖縄基地の「悪魔の基地」化がすすめられている。辺野古海上基地建設、ボーリング調査も国内、国際的にも破綻しており、われわれは座り込み500日にあたり、日本政府に対して次のことを要求する。



1、辺野古沖ボーリング調査を即刻中止し、海上基地建設を断念すること
2、普天間基地の即時閉鎖、日米政府は無条件早期返還を行なうこと
3、米軍再編成による基地の沖縄県内移設を止めること
4、金武町伊芸区の都市型訓練の即時中止し無条件撤去すること

辺野古沖海上基地反対・ボーリング阻止座り込み500日集会

2005年8月31日



内閣総理大臣   小泉純一郎 様
外務大臣       町村信孝 様
防衛庁長官     大野功徳 様
防衛施設庁長官 北原巌男 様

2005年9月4日

普天間基地の即時閉鎖と辺野古への基地建設計画の断念を求める要請書


 沖縄名護市辺野古で、真の平和を求めて険しい道のりを行く住民がいます。その苦しみを、今、あらためて心に刻みます。

 この自然を壊し、暮らしを踏みにじる軍事基地を造らせてなるものか…その思いに連なりたい、その痛みを分かち合いたいと願い、私たちは去年の6月からここで抗議の声を上げてきました。

 世界一危険と言われる普天間基地。その返還が約束されたのは、1996年12月。しかしその内実は、沖縄の民衆に新たな痛みを強いるものでした。辺野古への「移設」…。

 基地の『たらい回し』ではないか!

 民衆の怒りの声に、政府は耳を貸しませんでした。むしろ巨額の振興策を小さな地域に投入。住民を賛成と反対に引き裂き、平穏な暮らしを傷つけていったのです。

 住民の、実に4分の1が命を奪われた沖縄戦。鉄の暴風と呼ばれる激しい戦闘の最前線に、幾多の住民がさらされ、死に追いやられました。戦後は、米軍の銃剣とブルドーザーによって土地が収奪され、民衆は軍隊の圧政の下に置かれました。「復帰」後も、日米地位協定の壁が立ちはだかり、米兵に車でひき殺されても、レイプされても、泣き寝入りさせられる屈辱の歴史が続きました。

 今日9月4日は、わずか12歳の少女が3人の米兵にレイプされ、命を蹂躙された、あの事件の日です。あれから、10年。一体、何が変わったのでしょうか。

 現在、日米政府は、米軍の再編協議を進めていて、アジアに軍事的緊張を呼んでいます。普天間基地の「移設」問題は、その焦点の一つ。間違っても、これ以上の痛みが沖縄に向けられてはなりません。

 辺野古では、基地建設の第一歩であるボーリング調査を阻むべく、去年の4月以降、命がけの闘いが続いています。未だ、杭一本、打つことをも許さず、この2日には単管足場が撤去されるに至っています。

 私たちは今日、決意を新たにしています。

 沖縄に軍事基地を押しつけ、アジアで戦争を企む日米政府の横暴を決して許さないと。辺野古での身体を張った闘いに、最後まで連なると。ジュゴンの棲む命豊かな海を、絶対に守り抜くと。

 平和をつくり出すのは、日米政府でもなければ、米軍でも、自衛隊でもありません。平和は、民衆一人ひとりがしっかりと手を結んではじめて実現することを、私たちはここに示します。

 私たちは、全身全霊をもって、次のことを要請します。

一 直ちに、普天間基地を閉鎖すること
一 辺野古への基地建設計画を白紙撤回すること
一 全国から軍事基地を無くしていくための話し合いを、直ちに始めること

辺野古への海上基地建設・ボーリング調査を許さない実行委員会



連帯メッセージ


 朝鮮半島の解放と日本の敗戦、原爆投下60年の今年は、いつよりも増して東北アジアの平和のために各国の民衆の闘いが力強く進められています。

 6カ国協議においても朝鮮半島の停戦体制をもはや平和体制に移行すべきだという共感が作られる中で、朝鮮半島には平和の兆しが見えてきました。これは東アジアレベルにおいて最後の冷戦地域が消滅することによって、平和なアジアが作られていくことを意味します。時代の流れは私たちの方向に進んでいます。

 しかし、米国の覇権戦略は続いています。韓国では平沢(ピョンテク)など西海岸一帯に戦争ベルト地帯を作ろうとしており、沖縄をはじめとする在日米軍の強化は、朝鮮半島の北と中国を狙い、民衆の希望を押さえつけようとしています。これは、平和な東北アジアにあってはならないことです。
 
 韓日の民衆は立ち上がっています。60年間、米軍基地によって踏みつけられた人たちが米軍撤退を叫び始めています。今日平和というのは、個人と国の生存の問題であり自主的な生き方の問題になっています。
 このような米軍撤退の闘いは、最後の冷戦構造を崩し、平和と協力の東アジアを作る決定的な役割を担っています。
 
 私たち韓国の民衆も、沖縄と連帯して行われる「9.4防衛庁<人間の鎖>行動」が成功裏に行われることを願っています。
 最後にもう一度皆さんの闘いに心から連帯の挨拶を送り、韓国でも在韓米軍基地の撤退のために力強い闘いを続けていくことをお約束します。共に闘いましょう!

2005年9月4日 韓国にて

「6.15南北共同宣言の実現と朝鮮半島の平和のための統一連帯」

苦難を受ける人々と共にする会/キリスト教市民社会連帯/南北共同宣言実践連帯/大韓民国臨時政府記念事業会/文学芸術青年共同体/民族問題研究所/民族民主烈士・犠牲者追悼連帯会議/民族自主平和統一中央会議/民族和合運動連合/民主労働党/民主社会のための弁護士委員会(民弁)・統一委員会/民主主義民族統一全国連合(全国連合)/民主化実践家族運動協議会(民家協)/反米女性会/(社)金九精神実践同胞連合/仏教平和連帯/非転向長期囚送還推進委員会/四月革命会/ソウル統一連帯/実践仏教全国僧家会/民家協良心囚後援会/インチョン(仁川)統一連帯/自主女性会(準)/全国公務員労働組合/全国農民会総連盟(全農)/全国大学新聞記者連合(全大記連)/全国牧会者正義と平和実践協議会/全国民族民主遺家族協議会(遺家協)/全国民主労働組合総連盟(民主労総)/全国貧民連合(貧民連)/全国女性農民会総連合/全北統一連帯/祖国統一汎民族連合南側本部(汎民連)/祖国平和統一仏教協会/カトリック統一後援会/青年統一のひろば/統一広場/統一を迎える文益煥牧師記念事業会/統一を迎えるハンシン連帯/韓国カトリック農民会/韓国労働社会研究所/韓国労働組合総連盟(韓国労総)/韓国大学総学生会連合(韓総連)/韓国青年団体協議会/韓民族生活文化研究所/21世紀コリア研究所/COREA平和連帯/オブザーバー:参与連帯

「全国民衆連帯」
健康権実現のための保健医療団体連合/キリスト教市民社会連帯/南北共同宣言実践連帯/労働人権会館/労働者の力/労働組合企業経営研究所/All Together/文化連帯/民族民主烈士・犠牲者追悼(記念)団体連帯会議/民族精気守護協議会/民族和解自主統一協議会/民主労働党/民主労働者連帯/民主言論運動市民連合/民主主義民族統一全国連合(全国連合)/民主化のための全国教授協議会/反米女性会/保健福祉民衆連帯/社会進歩連帯/スクリーンクォーター制文化連帯/外国人労働者対策協議会/全国農民会総連盟(全農=農民連)/全国民主労働組合総連盟(民主労総)/全国貧民連合(貧民連)/全国女性農民会総連合/全国学生連帯会議/全国公務員労働組合/全泰壱に続く民主労組運動研究所/カトリック正義具現全国連合/統一広場/韓国労働社会研究所/韓国労働理論政策研究所/韓国大学総学生会連合(韓総連)/韓国非正規職労働センター/韓国青年団体協議会