辺野古からの電話メッセージ

当山 栄さん(平和市民連絡会)


 こちらは辺野古現地です。

 先週の金曜日、こちらのミスでトラブルが発生し、今日からは辺野古漁港よりの出入りができなくなって、近くからの出港体制、入港体制を取らざるを得ない状況に今あります。そういう困難な状況もありますけど、我々はそれを克服しながら全面的な白紙撤回まで頑張っていきたいと思います。

 最近の情報で、辺野古断念という動きがNHK等で報道されたわけですけど、決してそういう状況はないと、現場は今厳しい局面を迎えているということを再度認識し、改めて辺野古への結集を今強く呼びかけているところです。

 東京の皆さん、一緒になって頑張って行きましょう。


抗議申し入れ書


防衛庁長官   大野功統様
防衛施設庁長官 山中昭栄様

 わたしたちアジア共同行動日本連絡会議は、普天間基地の即時無条件返還と、名護市・辺野古沖の新基地建設計画を白紙徹回するよう要求します。

 さらにわたしたちは、さる4月3日に発生した、嘉手納米軍基地の兵士による女子小学生へのワイセツ犯罪を徹底的に糾弾します。米軍関係者は、なんと「個人的な問題」だと居直りました。米軍基地の存在ゆえに発生したという本質問題とその責任から逃げています。ゆるせません。日米安保体制のもとで「米軍基地の島」を強制された沖縄は、米軍犯罪の被害を絶え間なく、受けてきました。さらに、昨年の普天間基地の米軍ヘリ墜落事件が示したように、米軍にいっさいの最優先権が与えられ、イラクなどへの戦争出撃、軍事訓練、事故、騒音などによって、沖縄では生活や環境そして平和的生存権が破壊されてきました。大野防衛庁長官や山中防衛施設庁長官は、このような安保と基地がもたらす住民被害を真正面から受けとめなければならない。

 わたしたちは、日米安保体制と米軍基地があるがゆえに発生した、今回の犯罪をぜったいに許せない。本来、米軍犯罪や事件・事故が二度と発生しないための解決策は、沖縄の基地を撤去することだ。沖縄の怒りを本当に受けとめなければなりません。日米安保と米軍基地は侵略戦争と犯罪を推進し、平和と人権に敵対するものであり、全面的に廃棄しなければなりません。

 「安保と米軍基地はいらない」ということは、沖縄と「本土」の要求だけではありません。韓国、朝鮮民主主義人民共和国や、中国、フィリピンなどアジア各地の人びとも、日米安保と米軍基地による侵略戦争に恐怖をいだき、ブッシュと、靖国参拝を強行し、侵略賛美教科書を推進し、日米同盟を強化する小泉に怒りと批判を爆発させています。かつての日本のアジア侵略戦争によって、アジア各地で2000万人以上が殺され、沖縄戦で約20万人が殺され、広島・長崎の被爆をはじめ国内で300万以上が犠牲となりました。しかし私たちはこれを反省し、二度とアジア侵略戦争をしないし、させないとして、憲法9条を堅持してきました。

 この間、許せないことに、日米同盟は集団的自衛権の行使という、まったく新しい次元で強化されようとし、自衛隊のイラク派兵が強行されたままです。また米軍再編問題では、米陸軍第1軍団司令部の座間移転や、厚木基地の米艦載機と夜間離発着訓練を岩国基地に移転し、沖縄の基地が強化され、米軍と自衛隊の一体化、基地の日米共同使用化などが伝えられています。

 沖縄では怒りが燃え上がっています。韓国、朝鮮民主主義人民共和国、中国、フィリピンなどアジア各地で民衆が怒っています。そしてわたしたちも、安保と基地を強化し、侵略戦争国家に転換しようとする歴史的な憲法改悪攻撃に、怒りをつよめています。

 辺野古現地の座り込みや海上阻止行動で新たな基地をつくらせない闘いは、まったく正当なものだ。これは、戦争を許さず、美しい海と生活をまもるという、沖縄—アジアの人びとの大義ある歴史的な要求であり、絶対に負けられない闘いだ。むしろ、沖縄—「本土」—アジアが連帯し、実力で勝利していかなくてはならない闘いだ。

 したがって、わたしたちは、以下の項目を防衛庁・防衛施設庁に要求します。

一、いますぐ、辺野古のボーリング調渣をやめろ!辺野古の新基地建設を白紙撤回しろ!普天間基地を即時閉鎖し、返還しろ!

二、日米同盟の強化をやめろ!日米安保条約を廃棄しろ!

三、米軍基地は沖縄—「本土」—アジアから出て行け!


2005年7月11日

  アジア共同行動日本連絡会議





米兵によるわいせつ事件に抗議し、辺野古の基地建設の白紙撤回を求める要請書




内閣総理大臣  小泉 純一郎 様
防衛庁長官   大野 功統  様
防衛施設庁長官 山中 昭栄  様

名護ヘリポート基地に反対する会(代表 茂野光達)

 「またか」。そんな言葉が沖縄中を駆け巡ったはずです。

 今、その声は全国に広がっています。「許せない」。このニュースを聞いた誰もが拳を握りしめたのではないでしょうか。心に煮えたぎる怒りは沸点に達しようとしています。

 酒に酔って見境を無くした米兵、嘉手納基地所属、空軍二等軍曹アルマンド・バルデス容疑者は、無防備で、抵抗するすべを知らないわずか10歳の少女を、性犯罪の標的にしたのです。少女は「怖かった。殺されるかと思った」と話しているそうです。卑劣極まりない、わいせっ行為に走った米兵は、なんと容疑を否認しているといいます。携帯に少女の画像を記録しておきながら、「写真を撮るつもりはなかった」と供述しているそうです。米軍の身勝手で傍若無人な体質がよく表れています。

 少女がその時どれほどの脅えにさらされ、どれほどの傷を心に負ってしまったのか…その罪を認めないことは、さらなる痛みを少女に、そしてその家族に与える重大な過ちです。米兵は、直ちに謝罪し、速やかに厳正なる処罰を受けるべきです。日本政府として米軍に対し、責任ある対応を求め、毅然と抗議して下さい。

 人間の命は、地球よりも重いと言われます。その命を米兵は踏みにじりました。果たしてどうすれば、この罪を償うことができるでしょうか。こうした事件を二度と起こしてはならない—そんな言葉が何度も繰り返し叫ばれる沖縄です。「再発防止」「綱紀粛正」が全く効果を上げていないことを米軍は知らなければなりません。ロバート・ブラックマン四軍調整官は、口先ばかりで「遺憾の意」を伝えただけ。具体的防止策は全く示さなかったそうです。夏休みを前に、子どもが安心して外を出歩けない状況になっています。いつ米兵に襲われるかわからないからです。

 沖縄が強いられている、あまりにも過重な軍事的負担。人間性を見失わせる過酷な軍事訓練が、住民のすぐ真横で繰り広げられてしまうという極めて異常な状況が、必然的に事件を引き起こしているのではないでしょうか。だとすれば、住民が安心して暮らす…その当たり前のことを実現するために、全ての基地を撤去し、全ての米兵が沖縄を離れなければならないのではないでしょうか。そして何よりも、度重なる米軍被害は、それを放置し、過剰な米軍基地を存続させている日本政府にこそ、重大な責任があると考えます。

 私たちは、次のことを強く求めずにはいられません。

一 被害者とその家族、沖縄の住民に対し、日本政府として誠意をもって謝罪すること

一 犯罪をおかした米兵の厳正なる処罰を求めること

一 全ての米軍基地の撤去に向けた話し合いを、米政府と直ちに始めること

一 辺野古におけるボーリング調査を中止し、基地建設計画を白紙撤回すること