辺野古からの電話メッセージ


大西 照雄さん(ヘリ基地反対協)


 ヘリ基地反対協の大西です。いつもご苦労さんです。

 先週からこちらの動きとしては、まず先週はサンコーが出て、それから午後からパシフィックが出て、12時から3時までは共同で行動する体制で彼らはきました。これは、私たちのエネルギーを消耗させる作戦で、日没6時までぎりぎりまで停泊をして、こちらを疲労困憊させる作戦と私たちは見て行動を取りました。

 ですが、実はその動きは私たちに休養の時間を与えると、第1単管と第3単管はパシフィックですが、午前中にないときはここはきちっと休めるというような状況で、今日はとうとう痺れを切らして5時には彼らは撤収をいたしました。

 現在の作業状況は、台風にセットした補強のパイプをまず取らすこと、それが先週から今週に引き続いて続いています。私たちとしては、まず一つに24時間体制を完全に文書で明らかにすること、表明することを求め、もう一点は沈没した戦車を引き上げるよう常に要求をしてきました。それを原則として、まず緊急避難である台風の補強を取り払うことが全てに優先するんだいうことでずっと続けて参りまして、先週の木曜日からパシフィックはその撤去に入りました。

 その特徴として、最初は点検からさせてくれと、次に撤去だという、盛んに防衛施設局は申し入れをしていましたが、筋が違うということで埒が明かないので現場統括官の高橋統括官を水曜日に海上に呼んで、海上で会談をして対策を取ってまいりました。

 現在の動きとしては、防衛施設局であるのか業者であるかは明確ではありませんが、周辺の漁港からチャーター船を求めているようです。これはアセスのためのチャーター船と思われます。さらにスパット台船が、6月で切れるんですが、1ヶ月延期になったようです。ですから中城湾に停泊をして燃料を補給しております。そういう状況で、まだこちらとしては気が抜けない状況が続くと思われます。

 今は、私なりに、彼らの今の作戦を使用協議書遵守作戦と言っていますが、つまり夕方ぎりぎりまで作業をするというのが今の戦術のように思われます。

 7月6日には国会の議員連盟が沖縄にやってきます。現地にもきます。キャンプシュワーブにも入るようですが、その車に西局長が乗るようです。そこでこちらとしては、一方的説明になるんでヘリ基地反対協の代表を乗せるよう交渉をしております。

 今、こういう状態ですが、日差しはものすごく強いんですが、ヤグラのほうは屋根があって大変涼しいです。沖縄の海は大変涼しいですから皆さん是非いらしてください。東京そして現地ともども共に頑張りましょう。






2005年7月4日

内閣総理大臣  小泉 純一郎 様
防衛庁長官   大野 功統 様
防衛施設庁長官 山中 昭栄 様

名護ヘリポート基地に反対する会
(代表 茂野光達)

辺野古の軍事基地建設計画の白紙撤回を求める要請書

 今日もまた辺野古沖、単管足場の上で座り込みを続けている一人ひとりの労苦を覚えます。それが、軍隊に踏みつけられてきた沖縄にあって、真の平和を勝ち取りたいという希望に支えられていることを私たちは知っています。

 あまりにも過重な沖縄における軍事負担を何とかしなければならない…この緊急課題に異を唱える者は誰もいないはずです。しかし、このいびつな軍事状況をリードしてきたのは、まぎれもなく日米両政府であり、その政策は常に沖縄の民衆を愚弄するものでした。SACO合意が、そのいい例です。負担軽減を掲げながら、新たな基地を造って、静かな暮らしを破壊、豊かな自然を壊していくものだからです。政府に対する不信感は、今にも爆発せんとばかりに大きなマグマとなって民衆の間に広がっています。

 私たちは、米軍再編協議の行方に関心を寄せています。それはひとえに、これを機に少しでも沖縄の軍事基地が無くなってほしいと願うからです。間違っても、基地機能が強化されるようなことがあってはなりません。しかし、国益を重視するアメリカ政府とそれに追随して恥じない日本政府のことですから、私たちはこの再編協議に不信を募らせています。中国の軍事的脅威が強調され、抑止力の強化ばかりが叫ばれているように感じます。いたずらに東アジアの緊張と不安をふくらませ、平和をますます遠ざけているように思えます。

 「沖縄の戦略的重要性を考えると、直ちに兵力を削減するのは難しい」…そのようにアメリカ側が伝えているとの話も漏れ聞こえます。アメリカでは、米国本土内での基地閉鎖に関心が高いと言いますから、驚きを禁じえません。普天間基地の空中給油機KC130を岩国基地へ、ヘリ部隊を嘉手納基地へ移転する案が取りざたされています。移転先とされている住民の命をないがしろにする無謀な案です。嘉手納町では、これを断固拒否する構えであることが伝えられています。当たり前です。これ以上、混乱を広げることは絶対に許されません。

 移設先候補の住民や関係自治体の強い反対の声に耳を傾けて下さい。再編協議は、辺野古の建設計画の白紙撤回、普天間基地の無条件返還を前提に進めてください。今こそ、沖縄の軍事基地が劇的に削減され、全面返還への道筋が示されなければなりません。「沖縄の負担軽減が重要だ」と期待感を煽ってきた小泉首相の責任は重大です。再編協議については、その内容をつまびらかに公開することを望みます。情報を小出しにし、期待と落胆の渦に私たちを放り込むようなことはしないで下さい。

 辺野古の単管足場の座り込みメンバーからの報告では、ボーリング業者は、台風対策と称して、支柱パイプをむき出しで海面下に隠し、上向きに取り付けているそうです。直ちに、この危険な支柱パイプを撤去して下さい。米軍が先月はじめに沈没させていった水陸両用車からは、今なお油漏れが続いているのにまだ引き上げ作業の兆しすら見られないではないですか。日米政府のこうした沖縄軽視の姿勢を決して許すことはできません。直ちにこの水陸両用車を引き上げて下さい。

 私たちは次のことを強く求めます。