石破茂防衛庁長官殿

ボーリング調査の即時撤回を求める要請書

 毎週月曜日、私達沖縄を愛し自然を慈しみ、平和を願う市民に対しこの様な盛大なお出迎えをしていただき恐縮いたします。大切な国家予算を無駄遣いするのもいかがなものと思われますので、来週からはもう少し警備の人員削減をしてはいかがでしょうか。

 さて、那覇防衛施設局が出された方法書及びボーリング調査作業計画書の目的には「普天間飛行場代替施設建設事業』はキャンプシュワブ水域内名護市辺野古沿岸域に公有水面埋め立てにより軍民共用飛行場を整備し、普天間飛行場の移設・返還を進めるとともに、沖縄北部地域の振興等を図るとして計画されています。そして、埋め立てに係る護岸構造については、代替施設の建設場所が非常に複雑な地形であることから、設計に先立ち必要なデータを収集するため地形調査及び気象調査を実施するとありますが、本計画に対し下記の通り要請いたします。

  1.  今回の軍事基地建設はSACO最終報告の整理縮小とは、かけ離れた新たな環境破壊そのものであり、ラムズフェルド発言にもあるように「死んだ計画」を見直すことが真の整理縮小につながるものと強く訴えます。
  2.  北部地域の振興等を目的に掲げていますが、世界最大のテロ国家であるアメリカの軍事基地に降り立つ観光客がどれ程いるか今一度、しっかり調査すべきです。1日6便の中型飛行機での経済効果予測はお粗末過ぎます。
  3.  今回、ボーリング調査に対して9人の専門家が意見を述べていますが、たった一人の「ジュゴンの生息に問題なし」という言葉を取り上げ、地元住民及び私達の反対意見を聴かず、調査を強行しようとしている事に強く抗議します。そもそも、人工飼育下のジュゴンの観察からキャンプシュワブ沖・野生のジュゴンを論ずるのは飼い犬の行動で日本狼の生態を推測するに等しいものと思われます。科学的根拠に基づいた判断をすべきです。
  4.  計画されているボーリング調査の委託費用約7億8千万円、本体工事費3,300億円、付帯設備含め1兆円の出資者は、私たち一人一人の市民です。私たちは新たな軍事基地建設ではなく「ジュゴン保護区」の設定を望みますので、現行予算を他の省庁等に移し有効な税金利用を検討願います。

  ジュゴン保護キャンペーンセンター

  2004年8月9日