抗議申し入れ書




防衛庁長官 石破茂殿
防衛施設庁長官 山中昭栄殿

 私たちは、韓国の民衆団体と連帯しながら、侵略植民地支配の清算の問題を始めとした日本と朝鮮半島の間で起きている歴史的、社会的な様々な問題を解決し、朝鮮半島の平和と南北民衆との本当の友好・連帯を目指している市民団体です。

 私たちは、朝鮮半島の平和、アジアの平和を実現しようとする立場から、沖縄・辺野古に建設されようとしている新しい米軍の海上基地は、朝鮮半島の緊張を高めるものであり、絶対に反対です。

 沖縄の海兵隊は、イラクヘ派遣され、ファルージァでの住民虐殺をはじめ、イラクでの残虐な占領政策を遂行しています。またアフガニスタンヘの侵略にも出撃しています。もし朝鮮有事となれば、沖縄がまさに出撃基地となり、新たな基地がその中心的役割を果たすのは明らかです。このような侵略のための新たな基地を絶対に認めるわけにはいきません。

 韓国では、2年前に米軍装甲車によって道を歩いていた2人の女子中学生が後ろからひき殺されるという事件が起こりました。犯人の米兵は軍事裁判で無罪となりアメリカヘ帰ってしまいました。このようなあまりにも理不尽な米軍の犯罪に対して韓国全体で怒りが噴出し、米軍撤退の運動が全国で展開されています。

 こうした韓国民衆の願いを逆手にとって、アメリカは、世界的な米軍再編の中で、表面的には大幅な人員削減をする一方で、韓国にはイージス艦や新型ミサイルを売りつけて、韓国軍を全面にたて、米軍は後方に退き広大な新たな米軍基地を建設し、全体的には攻撃能力を高めようとしています。

 日本との関係では、韓国を第2ランクの主要作戦基地とし、日本は第1ランクの戦力展開拠点と位置付け、相互に補完し、より一層戦力を強化しようとしています。

 日米防衛協議の中で、沖縄の海兵隊を一部本土ヘ移転する案が出されたとの報道がありましたが、まさにこれは新たな米軍戦略の展開であり、日本全体を米軍が自由に使おうとするものであり到底許すことはできません。

 また、7月23日付け日経新聞によれば、米側は普天間基地の移転先に、名護市にはこだわっておらず、沖縄の「下地島」「伊江島」、九州の航空自衛隊基地などを具体的に移設先としてあげ、日本側は、日米特別行動委員会(SACO)で決めた計画を堅持し、名護移転計画の加速をしたいとの考えを示し、調整難航は必死であると報道しています。

 私たちは、新たな米軍基地が名護でなければ良いということでなく、戦争のための基地はどこにも必要がありません。対テロ戦争という侵略戦争のための米軍再編の下では、沖縄の役割が増えることはあっても減ることがないことは明らかです。今米軍が進めていることは米軍基地の分散強化です。

 以上のような点から、辺野古での新米軍基地の建設は、米軍再編の一環であり、ボーリング調査を強行するということは、防衛庁、防衛施設庁が米軍と一体になって新たな侵略戦争のための基地を作ろうとすることであり、ボーリング調査を直ちに中止すべきです。

 辺野古では、70、80のおじ一、おば一を先頭に、戦争のための基地はいらないと、度重なる台風の襲来や、照りつける強い日差しの中で、すでに3ヶ月以上にも渡り、ボーリング調査の阻止のために座り込みを続けています。私たちは、平和を求めるこうした沖縄の人々に心から敬意を表します。私たちは、こうした沖縄の人々に連帯し、本土においてもボーリング調査の中止を求める声を上げつづけ広めて行こうと思います。

 最後に、先日の参議院選挙では、新基地建設反対を掲げ沖縄選挙区から立候補した糸数慶子さんが当選しました。平和を求める沖縄の人々の意思が、はっきり示されました。政府は、この事実を厳粛に受け止め、基地建設のためのボーリング調査を即刻中止することを強く要求します。

2004年7月26日 

日韓民衆連帯全国ネットワーク
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