抗議申し入れ書


防衛庁長官   石破 茂 殿
防衛施設庁長官 中山 昭栄殿
戦争に反対する中野共同行動    

 私達はこの間、辺野古で座り込みを続ける人々に連帯をして、多くの仲間と共に、毎週、防衛庁・防衛施設庁に抗議の申し入れを行ってきた。しかし一向に状況が改善される気配がない。このことに抗議しながら、以下改めて、辺野古におけるボーリング調査の中止と海上基地建設の白紙撤回を申し入れる。

 私達は先日、辺野古現地での座り込みの模様について、現地で闘うヘリ基地反対協議会のかたから、力強い報告を受けた。平和のための闘いであり、地球環境を守る闘いである辺野古の座り込みはまた、武器なき闘いであるとするその報告は、現在の日本と沖縄を貫く政治状況に対して強烈な問題提起であった。

 戦争放棄条項をもつ憲法がありながら、イラクヘ自衛隊を派兵し続け、戦時立法であり米軍との更なる連携を図る有事法を制定した日本政府は、上記のような平和を求める住民の声に一切耳をかさないのか。私達も東京都内の一地域の住民として、かような軍事優先主義のもとで、住民の声を圧殺しようとする政治に強く抗議をする。

 今日本の政治は、民衆の暮らしや環境より、軍事行動を優先させる方向へと向おうとしている。しかしこれは大きな間違いである。アジアをはじめ、世界の民衆の抱える様々な問題を考えた時、この方法が破綻していることは火を見るより明らかである。元来持っている戦争放棄の思想をより一層徹底させることこそ、今日本政府の取るべき道である。

 そのような意味において、防衛庁・防衛施設庁の人間こそ、辺野古での平和を求める闘いに学ぶべきであり、その声に謙虚に耳を傾けるべきである。

 在日米軍基地の75%が集中する沖縄において、基地の縮小・撤去を掲げる糸数慶子さんが、先の参院選で当選したことも、決して無視してはならない。沖縄をはじめ、基地を抱える住民にとって、その基地の存在が暮らしや環境に対する破壊者であるという民意の表れであるだろう。辺野古への新基地建設を撤回し、今ある全ての米軍基地・自衛隊駐屯地の撤去を直ちに行うべきである。

 最後に、沖縄で長年反戦・反基地の住民闘争を闘ってこられた阿波根昌鴻さんの言葉をもって、辺野古への海上基地建設とボーリング調査の撤回を求める申し入れとしたい。

すべて剣をとる者は剣で亡ぶ
基地をもつ国は基地で亡ぶ
核を持つ国は核で亡ぶ

2004年7月18日