From: 辺野古命を守る会 <henoko@f5.dion.ne.jp>
Date: Tue, 24 May 2005 23:14:02 +0900
Subject: [keystone 10867] 阻止行動日誌401日目。富田晋。〜基地建設阻止まで後一歩!!!〜
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5月24日(火)
・防衛施設局による違法な強行調査を阻止しています。
・日誌の更新が不定期になっていることをお詫びします。辺野古は4月26日以降現在も24時間の阻止行動体制をとっています。防衛施設局の卑劣な行為を絶対に許さない姿勢を示し、杭を一本も打たせてはいません。

☆県内の県議会議員与野党問わず全ての議員が「辺野古移設反対」にまわった!!!
沖縄の怒りは、人々の国に対する怒りは違いを超えて猛止まることはありません。絶対に基地建設をやめさせましょう!!

〜この間の辺野古の状況〜
・5月10日以降
5月10日以降防衛施設局は4月20日以降全てを阻止されていた新しいヤグラの建設をまたしても強行し、辺野古は緊迫した状況におかれました。
しかし、こちらの阻止船、飛び込みたいの力によって結局防衛施設局は新しいヤグラの建設をすることは出来ませんでした。
5月16日前後に作業船からシュワブ浜辺に新しいヤグラを建設するための単管パイプを降ろすのを確認しています。つまり、その単管を再度積むまでの間しばらくは新しいヤグラ建設はないということです。
防衛施設局は卑怯な手口を使わない限り辺野古海上での作業の全てを阻止されているのです。
くいを打つことが出来ない状況は辺野古において継続されています。

〜24時間体制の継続〜
4月26日の午前3時の作業強行以降、私達は阻止行動を24時間体制とし阻止行動の体制を強化しました。
それは現在も継続されています。
夜間の作業に対して県内でも県外でも多くの人々が抗議に声を上げ、県の環境課などがこれに対して「中止要請」を出す意向で動いていたにも関わらず、稲嶺県知事は「中止要請は行なわない。工事主体である国が決めることだ。」と言いました。
沖縄へ主体性のかけらもない知事の姿勢に沖縄の怒りが燃え上がっています。
「現場の人間が死んでもいいのか!!」金城祐冶さん(命を守る会代表)の死力を尽くした叫びを人間として感じ取ることさえも拒否した言動だととても強い憤りを感じています。
夜間は反対する人間に対して警備を行なう警備会社が黒い大きなゴムボートで辺野古海上に出てきます。警備しているというのか嫌がらせをしているというのかは分からないところです。
26日に強行した3つのヤグラに重点を置いて警備(嫌がらせ)を行なっています。
県知事の発言によって夜間の作業が続く可能性は十分にあり、私達は全てのヤグラを毎晩守っています。

☆県議会議員与野党問わず「辺野古移設反対」に!!☆
24日の夕刊において各誌が報道した内容によると、今まで辺野古移設を容認して「辺野古移設をなんとしても進める」と言ってきた与党4派(自民、公明県民会議、県民の会、県政会)が政府に対して「普天間移設は県外・国外に」という方針で固まったとのこと。事実上「辺野古移設見直し」という方針です。
辺野古の8年間に及ぶ闘いの中で、名護市民が市民投票において「NO」を叩きつけ、おじぃ、おばぁが8年間に渡って座り込み続け、阻止行動が始まってから県内世論81%が「辺野古NO」にまわるなどものすごい状況が生まれ、世界中を巻き込んで阻止行動が展開されていることから辺野古移設を容認してきた議員も自分の位置が奪われるかもしれないというところまで追い込まれています。
県議会が一枚岩となったことは大きなことです。「県議会が全面的に辺野古にNO」となれば今までになかった状況が生まれたことに変わりはありません。
全国的な辺野古の闘いに伴った抗議行動なども中身がさらに備わったものになるということになります。
ただ、記事には「国が県内移設の意向を変えなかった場合は辺野古移設に限定する。」といったことも書かれています。つまり、今回のことで国が「それでも県内で強行。」と決めた場合は今度こそ国が総力を上げて辺野古に襲い掛かるということです。
油断はならない状況は変わりありません。
実際に辺野古の現場の状況は4月19日以降緊迫した状況は何も変わっていません。

〜この記事を読んだ辺野古では。〜
阻止行動座り込み401日目、24日のテント村には宜野湾市市長、伊波市長が訪米の報告、現場視察、座り込みのために来ていました。
事務所で私と夏芽さんと何人かでゆんたくしていると夕刊が届きました。夕刊を受け取った夏芽さんの顔つきが変わります。
一面トップには「県内与党辺野古移設見直しで一致」とデカデカと。「テント村に行こう!!」テント村に走る。
夏芽さんが真っ先に祐治さんに報告しました。「やりましたよ!!」祐治さんは新聞を持って涙を浮かべている。
現場視察のために海上に出ていた伊波市長も戻り、県民会議の山内徳信さんも座り込みに来ていました。座り込みに来ていたおばぁもおじぃも全員が「やったぞーー!!」と歓声を上げて喜んでいます。
伊波市長の関係でたくさんのマスコミが来ていたため、現場は撮影大会状態。伊波市長と祐治さんが握手すればパシャ!パシャ!。徳信さんと夏芽さんが抱き合えばまたパシャパシャ。新聞をおばぁ達に見せるとわぁーーっと歓声と拍手。
私の所にカヨウのおじぃとおばぁが来ました。「ありがとう!!晋!!うれしいよ!!」おじぃが手をがっしりとにぎっている。涙がその手に落ちてくる。「何を言っているんですか。おじぃ、おばぁが頑張っているからじゃないですか!・・」思わず私も涙が溢れてくる。
カヨウのおじぃと抱き合って喜んでいると徳信さんが混ざって、「良い青年になったな!!晋!!」とバンバン叩かれながらボロボロ涙を流していました。
祐治さんが私の手をぎゅーっと握ったまま離さない。まだうれしがるのは早いと思いながらとめどなく涙が溢れてくる。うれしい。今は噛み締めたい。
なぜかとりあえずおじぃ、おばぁ、伊波市長、徳信さん、夏芽さん、祐治さん、私で記念撮影会になり、カヨウのおじぃが両手を振り上げて「ばんじゃーーーい!!」を連発。そうすると後ろから小禄のおばぁが「まだよ!!まだ!!!」と怒鳴る。
おばぁ達はいつも冷静に本気の言葉で言う。「まだ勝ってない!!まだこれからだ!!」その意思は私を突き動かしている。
祐治さんは辺野古阻止行動で頑張っているニセーターの所に行って一人ずつ手を握っていました。祐治さんという人の人間性が本当に見える瞬間でした。
祐治さんの体の不調を訴えながら頑張る姿が私の脳裏にいつもいます。そして殺されている全ての差別されている人たちの姿が。

負けちゃいけない。辺野古の闘いは、私の闘いはまだ始まったばかりなのですから。
この世界から差別をなくすため、戦争をなくし、新しい世界を創造するための辺野古は足場に過ぎないのかもしれません。しかし、その一番大事な足場にしっかり根を下ろすために最後の仕上げが必要なのです。
働いている人も学生さんも、在日の人も、部落民の人も、アイヌの人も、病者の人も、全ての人たちと本当に国を変えるための力を今作らなければなりません。
今の政党などに関係なく、全ての人たちが違いを超えて、若い人の無限大の力を集めてください。30年なかった戦争が起こる状況とその中の一滴のチャンス、世界を変えるための状況がきています。
基地建設をぶっ潰して、この国を、世界を変えてやる!!辺野古に力を集めてください!!あと一歩です!!!