From: "辺野古命を守る会" <henoko@f5.dion.ne.jp>
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Date: Sat, 15 Jan 2005 20:08:34 +0900
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Subject: [keystone 10184] 阻止行動日誌270日目。「作業台船を撃退1!!」富田晋。
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1月13日(木)
・辺野古沖に再度作業台船が突入!!反対協の阻止船、海人達の船で完全に阻止!!

(リーフ内に建てられたボーリング用の4つのやぐらについて。この日誌において一
番東のポイントから第一、第二、第三、第四とします。)

午前6時30分、海上座り込みの人達を阻止船でヤグラまで運びます。
ぞくぞくとリーフ内に阻止船が集まり、合計で15隻!!
この日、作業台船が昨日の段階で中城湾を出港し、中城湾近海で一夜を過ごしたとい
う状況があり緊迫した朝を迎えていました。
前回、作業台船が辺野古沖に突入する時もホワイトビーチ(米軍軍港)近海に停泊し
てそれから突入してきたこともあり今日もそうだろうと考えていました。
私が乗っているさくら丸は第四を守っていましたが、いつでも外洋に出て闘えるよう
に準備をしていました。

午前8時30分
「辺野古漁港より大型船3隻出港。小型船も出港準備に入っています。」と連絡が入
る。大型船は間違いなく作業台船の警戒に当たります。
「作業台船が金武近海沖合いに目視確認。」
私と夏芽船長の乗るナイワイ(渡嘉敷島の灰谷健次郎氏から貸していただいている大
型の船)が外洋に向けて出港。
「外洋で私達は頑張ってきます!!リーフ内の全ての皆様、共に頑張りましょう!
!」
「了解です。頑張りましょう!!」「くれぐれも気をつけて。」
「了解!!作業台船を止めてきます!!!」2隻が外洋に突き進む。
後ろから警戒のための大型船が迫ってきます。私達に何度も妨害に入ってくる。金武
湾沖に作業台船を確認、とにかく急ぐ。

金武湾沖合い。
作業台船の周りには那覇から来たと思われる警戒のための漁船が2隻、作業台船と一
緒に作業に当たるタグボートが1隻います。それから辺野古漁港より出港した大型船
が3隻。こちらはさくら丸、ナイワイ丸の2隻。
作業台船はまるで化け物です。大きさはさくら丸の100倍ほどあり、縦約100
メートル、横約40メートルもある「浮き島」です。それがこちらに向かってスピー
ドを出して進んでくる。
私達は前回11月13日にも2隻で止めに入りました。作業台船は私達に激突し、私
達は「死」をも覚悟するほどでした。
死線を越えると恐怖が消えるというのか、私は武者震いはするものの恐怖はありませ
んでした。絶対に止めてやる。
作業台船の船長に訴える。
「第8龍美丸(作業台船の名前)の船長へ。第8龍美丸の船長へ。私達は辺野古の海
を守るために来た!!この作業台船を辺野古沖に入れさせるわけにはいかない!!仕
事のためだと言うことで来ているのは知っています。しかし、基地建設がされれば何
万人もの人達が殺されます。そしてこの海は死の海となる。繰り返す!!私達はこの
海を守るために来た!!今から作業台船の前に2隻の船が入ります。警戒船との見分
け方は2隻には”新基地建設反対”の黄色い旗が翻っています。お願いだ船長!!作
業台船のエンジンを止めてください!!」

阻止行動開始。
ナイワイ丸とさくら丸が交代で作業台船の前に入る。大型警戒船の妨害を振り切り、
止めに入る。その攻防が20分余り続き、作業台船第8龍美丸がエンジンが停止す
る。ここで終わる闘いではない。ここからだ!
辺野古漁港よりさらに小型船3隻が警戒のために姿を現します。私達の妨害が大型船
だけでは無理だと判断した末のことでしょう。一気に現場が緊迫する。
作業台船がエンジンを作動。今度はタグボートに作業台船がロープをくくりタグボー
トに引っ張らせようとしている。タグボートと作業台船を繋ぐロープの周りには私達
に入らせまいと丁寧にオイルフェンスまでつけられている。
タグボートの前に阻止船2隻が入る。
「2隻では太刀打ちできなくなる状況が必ず来る。応援をよこしてくれ!!!」現場
では悲鳴が上がるほどの緊迫感がある。船長はどんな過酷な状況があろうと生命を守
ることを冷静に一番に考えなければならない。
最初は私達の呼びかけに答えてくれていた作業台船も速力を落とさなくなる。私は何
度でも立ちはだかる。絶対に退けない、守るべき愛する人や海が後ろにはある。絶対
に退けない!!
「止まってくれ!!お願いだ!!」作業台船は速力を落とさずに向かってくる。前回
と一緒だ。
何度もギリギリの所で避けてはまた入る。一度、警戒船が私の船の逃げ道を完全にふ
さいでしまった、故意なのか偶然なのかは分からなかったが、かなり危険な行為で
す。タグボートとの距離がどんどん縮まってていく。50メートルが10メートル
に、10メートルが1メートルに、1メートルが50センチに。
その間警戒船に呼びかけ続ける。「どいてくれ!!殺すつもりなのか!!!」どかな
い。危ない!!バックを一気に噴かす。それを見た警戒線が離れる。死の中に生を見
出さなければ生き抜けない。「生きて必ず帰って来い!!」またおばぁ達の声が聞こ
える。
2隻では危険だ。私は宜野座の海人達に助けを求めました。
「一隻でも良い。助けてください!!お願いだ。2隻ではどうにもならない!!」
「晋!!分かった!!待ってろ、今行くぞ!!!」
なんて心強いんだ。素晴らしい答えでした。海人達は連絡をとりあって深夜の潜水を
して戻ってきた海人が一睡もせずに駆けつけてくれた。どんなにうれしかったか。ど
んなに・・。作業台船よりも大きく宜野座の船は私の目に写っていました。
国頭からも応援が駆けつけ、大浦湾からも!!阻止船は5隻に増えました。
交代交代に作業台船の前に入る。
「全ての阻止船へ。全ての阻止船へ!!1隻づつはいるのではなく、私達は一緒に行
動するべきだと考えます。これより海上デモを行なう!!ついて来られる船は私の後
ろへ!!!」5隻全てで同時に作業台船を止めに入ります。

作業台船の動きがにぶくなる。すでに辺野古沖に入っています。絶対に止める!!!