From: "辺野古命を守る会" <henoko@f5.dion.ne.jp>
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Date: Fri, 26 Nov 2004 22:12:08 +0900

Subject: [keystone 9914] 阻止行動日誌222日。富田晋。
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・阻止行動日誌の日にちに間違いがありました。今日で阻止行動222日目です。

11月26日(金)
・防衛施設局による違法な強行調査に対して阻止行動を行ないました。

昨日那覇防衛施設局による定期記者懇談会が行なわれています。その中で西局長は記
者からスパット台船の足場によるサンゴ礁の破壊について指摘され、「サンゴ礁とサ
ンゴは違う。それに破壊されたサンゴというのは死んでいたサンゴだった。」と言い
ました。「サンゴ礁とサンゴが違う」???サンゴ礁はサンゴによって形成されている
ものです。ちんぷんかんぷんな答弁です。それに「破壊されたサンゴはすでに死んで
いた」と言っていますが、破壊されたサンゴを拾ってきて見た所、まだ生きていまし
た。
スパット台船がくい打ちをしようとしている場所は今、サンゴが再生を始めている場
所です。沖縄各地でサンゴの保全が訴えられる中でとてもとても貴重な場所です。人
工によるサンゴの再生ではなく、自然の力によってサンゴ礁が再生していることに関
しては研究が必要なはずです。
西防衛施設局局長は「環境アセスメント法」の中での「岩礁破砕」に当たることを認
めたくない余りにこのようなでたらめなコメントを残しています。
記者懇談会ではかなり焦っている様子が伺え、私達の阻止行動によって現段階の調査
が今年度中に終わりそうにない、阻止されることに強い危惧をしていました。

このスパット台船による岩礁破砕、サンゴ礁の破壊については県内で大きな問題と
なっています。県民会議からも「今すぐボーリング調査を止めるように」と要請行動
があり、護憲県議会委員のメンバーもボーリング調査の強行に対して強い怒りを示
し、訴えを県に対して行なっています。

沖縄に来ている山崎拓総理補佐官は「辺野古移設では遅すぎる。辺野古に固執する必
要はない。日米SACO合意がありますが、現在の米軍再編成の枠組みの中で移設作業に
関しても進めていきたい。」との意向を示しました。
「沖縄への負担の軽減」などと言うことを何か良いことのように掲げている日本政府
ですが、沖縄へ良いことをしたいとは毛頭思っていません。山崎拓補佐官の発言は信
用するもなにも辺野古以外でも考えているという本当に許せない回答だと受け取って
います。
この発言から現在の辺野古の状況下を日本政府が危惧していることが伺えます。阻止
行動によって阻止されている状況は日本政府への大きな打撃となっています。日米両
政府の高官の中でも意見の食い違いが出ているのは間違いがないようです。

・今日の状況

午前7時には私の船と他1隻でもってカヌー隊を引っ張り海上に建てられている建設
途中のやぐら5ポイントでの座り込みを開始しました。
波が高いせいもあり辺野古漁港の作業船は午前9時頃まで動こうとはしていませんで
した。沖合いのスパット台船での作業は中断されていました。
午前9時30分、作業船が海上へと出てきます。
沖合いに大型船が2隻、リーフ内に小型船が8隻出てきました。
海上座り込みの警戒と緊張が高まります。
キャンプシュワブからの資材積み出しは今までもやっていましたが、今日はいつもと
違う場所(辺野古の浜辺側)から公然と積み出しをしました。新聞紙面でも「基地の共
同使用浮き彫り」の見出しで載っています。米政府がこの基地建設に主体的に関わっ
ていることが確認されました。
キャンプシュワブ辺野古の浜側からボーリングのための発電機やパイプなどを多数積
みこみ出港。小型船舶8隻には40人にもなる作業員がが乗り込み圧力をかけてきま
す。

3人しかいなかった平島のすぐ近くのポイントにまず乗り込みやぐらを建設しようと
してきました。3人が精一杯の力で鉄パイプを押し返します。2段目あたりまでやぐ
らの組み立てをされてしまいましたがそれ以上はさせていません。
午前11時頃になると航路のすぐ近くにほぼ建設が完了されたやぐらに8隻全てで
もって突っ込んできました。やぐらには6名のカヌー隊が海上座り込みをしていまし
た。

・作業員がカヌー隊に暴行!!
6人に対して18人もの作業員達が群がり建設の強行のために登ってきます。
その中でカヌー隊の女性が作業員達がカヌー隊を取り押さえているのを写真に納めよ
うとしたところを男性の作業員がカメラと顔ごと蹴りとばすということをしました。
明らかな暴力です。絶対に許せるものではありません。さらにカヌー隊の男性を取り
押さえ頭の上に乗っかりました。作業員がカヌー隊の男性に体重をかけたため男性の
口の中が切れ、血が出ていました。そして鉄パイプの搬入を阻止しようと試みたカ
ヌー隊の男性を作業員数名がロープで簀巻きにしようとしました。
こんなことが海上でまかり通っています。どんな権限があってこのような暴行行為を
防衛施設局はさせているのか!!防衛施設局が「この行為はしてはならない。」といえ
ば聞くはずです。それをしていないということは防衛施設局の指示の元で作業員が暴
行行為をしていることに他なりません!!
この理不尽で不当な調査に対して正当な阻止行動としてカヌー隊はやぐらの上で止め
に入っています。その人達に対してなんということを!!こんなことは絶対に耐えられ
ない!!私は絶対に許さない!!
海上保安庁もそれを見て動かざるを得なくなり「双方がこのやぐらを降りて欲しい。
陸上で事情聴取をさせていただきたい。」ということとなりました。
防衛施設局は今日の作業をそれを持って中断しました。
午後1時30分には私達も陸上に引き上げ、弁護士を交えて事情聴取が行なわれまし
た。事情聴取は受けたものの何事もなく、一日も終えました。

海上での暴行に関しては全国で抗議として訴えて欲しいと思っています。こんな行為
は許さないという声を上げない限りエスカレートした行為が海上で起こる可能性があ
ります。多くの人達にこのことを訴え広げていきましょう。