From: "辺野古命を守る会" <henoko@f5.dion.ne.jp>
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Date: Fri, 15 Oct 2004 21:17:32 +0900

Subject: [keystone 9668] 阻止行動180日目。辺野古海上から全国へ。富田晋。
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10月15日(金)
・防衛施設局による違法な強行調査に対して阻止行動を行ないました。

午前8時、辺野古漁港より調査船(大型船4隻、小型船7隻)が出港。続いてカヌー
隊、阻止船が出港しました。
台風23号が発生して沖縄に向かってゆっくり進んでいるので波はじょじょに高く
なっているようでした。夏芽さんがダイバー用の気圧計を持っていたので時間ごとに
気圧が変化して波の高さも呼応するように変化していることがわかりました。

リーフ内で白波が立つという状況は白波が立たないのとでは波の質が変わります。白
波はカヌーにかぶさるように海をうねってきます。
この間は一日中白波が立っていることが多くなっています。

8時に出港した調査船はキャンプシュワブ(大浦湾側の海域)で資材を積むために航行
し、私達が東側のポイントで待機していた午前9時ごろから動きがありました。
午前9時に外洋に出る大型船舶がシュワブ海域から離れ外洋へと動き出す。私達もア
ンカーを上げて待機。午前9時30分リーフ内で作業すると思われる調査船が3隻こ
ちらに向かって走ってくる。かなりのスピードでした。
3隻の船の上には4人のダイバーが乗り込んでいました。まだ4隻がシュワブ側にい
る。待機を続けました。
40分ごろに4隻が調査海域に侵入。すぐさまカヌー隊を曳航して向かう。
ダイバー一人を乗せた調査船1隻がアンカーを海底に打ち、ダイバーをすぐさま飛び
込ませた。辺野古の海底には昔のもずく養殖用の鉄筋がいまだに残っていて突然飛び
込むのはかなり危険を伴う。
阻止行動に入ろうとする私達の進路を警戒船が阻もうとする。阻止船はカヌー隊を曳
航しているため小回りが利かずかなり危険である。「進路妨害を止めなさい!」と何
度か警戒船に声をかける。警戒船はかなり近づいてきた所で離れた。
風上に船を配置し、カヌー隊の曳航を解く、そしてこちらのダイバーを降ろす。海上
での阻止行動が始まる。波が高いため私はかなり緊張していた。
20分で終わるはずの調査は1時間に渡って続けられた。昼になり調査船は長島の付
近で高波を避けて待機し始めました。
私達も午前は波も高くなってきていたためこれで引き上げて、漁港に戻りました。

座り込みに戻ってお昼ごはんを食べました。カヌー隊は波の高い中で過酷な運動をさ
せられている。しばしのお休みです。
座り込みには全体で50人余りが座り込んでいました。

午後1時30分、カヌー隊及び阻止船が出港。長島の付近で待機していた調査船が動
き出し、午前と同じポイントでアンカーを降ろしていた。しかし、船上には防衛施設
局もダイバーも乗っていない。完全なダミーでした。
マナヌ岩付近で3隻の調査船が潜水をしているため、そちらから突き放すための撹乱
だったと思われます。
調査船は午後3時過ぎには引き上げ始めました。

これまで確認されているだけで防衛施設局側は9月24日までに60ポイントの潜水
作業を終わらせなければならない中でこれまでに40ポイントの潜水作業しか終わら
せられていない。今日、分かったことで防衛施設局は昨日の時点までこの調査、作業
になんと840億円もの税金を使っている。作業の遅れに伴い莫大なお金が使われ、
焦っていることが伺える。作業は完全に追い込まれている。
阻止行動は日々一歩一歩前に進んでいる。この違いがこの国を追い込んでいる。「辺
野古を岩国に」という話しまでもが持ち上がるほどに。

(私、個人の考えしとして。)
米軍の再編、トランスフォーメーションに伴い全国的に大きなうねりが起き始めてい
ます。
韓国の方が言われたように、トランスフォーメーションによって「自衛隊と米軍の組
織的な統合」と「韓国軍と米軍の統合」それに伴って「東京首都圏の統合本部の設
置」が考えられています。座間や横須賀、呉、日出生台、北富士、長崎といった米軍
と自衛隊の強化がその動きを表しています。韓国の人達は現在の状況の中でアジアで
戦争が迫っていることを切実に訴えています。
私はだからといって、現在の状況が私達を追い込んでいるのかといったらそうではな
いと考えます。危機的な状況は国が危機的な状況に追い込まれていることを意味して
います。この国は経済的にも壊れそうです。借金は600兆円とも言われています。
普通に考えてもう国が潰れているはずです。韓国の方の訴えに耳を傾けるなら、「こ
の借金を戦争によってチャラにしよう」と考えていてもおかしくはない状況です。こ
の国の変わり目が辺野古の阻止行動によってかいま見えるようです。
戦争によってチャラにするのではなく、私達が私達の手によってこの国を変えていか
なければなりません。その大きなうねりが辺野古から始まり、沖縄から始まっていま
す。
辺野古の行動は全国的なものになりつつあります。そこに大きな希望があります。
「辺野古で着々と調査、基地建設は進められている」といった新聞紙面の書き方はお
かしなものです。辺野古の行動が全国的になりつつあることによって焦って調査を強
行した国ですが、そのことによってさらに自分達を追い込んでいます。
全国の方々にいっそうの協力をお願いします。辺野古の行動に伴い生まれた全国の行
動が個々バラバラに動くのではなく一つの大きな行動として、「全国ぐるみ」となる
ために繋がりあうことを強く望みます。
この国を逆に包囲する状況を全国からも作っていきましょう。
差別をなくすために、戦争をとめるために。