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From: "辺野古命を守る会" <henoko@f5.dion.ne.jp>
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Date: Fri, 16 Jul 2004 16:11:16 +0900

Subject: [keystone 8981] 阻止行動88日目。7月15日。
X-BeenThere: keystone@list.jca.apc.org

7月15日(水)
・防衛施設局は来ませんでした。

伊波宜野湾市長が訪米したことで、状況は一気に動き出しました。
米政府が日米の協議の際に「SACO見直し」(実質、基地建設見直し)を含めた論議を持
つとのこと。しかし、1966年から計画された米政府の基地建設でありながら「日
本政府が建設し、米軍に提供するもの。見直しかどうかは日本次第だ」としている。
これをどうみるのか。

命を守る会の8年にわたる闘いと現在の座り込みは日米の世論への影響を大きく持ち
ました。
沖縄参議院選での「基地建設反対」を掲げた糸数慶子さんの勝利。圧倒的、保守地盤
である名護、金武町で「基地建設反対票」が上回るという快挙。
4年前基地建設賛成は「47%」だったのが現在では「7%」となった。反対する意
思を持った人は沖縄で「84%」となっている。
伊波市長の訪米によって明らかになった、アメリカ世論による今回の状況。全米で3
位の信徒を持つ教会組織(信徒900万人)による「在沖米軍基地の撤去、決議」。こ
の教会にはブッシュ大統領やチェイニー副大統領も信徒となっている。在沖米軍への
関心の高さを伺わせました。

そういうことを背景にアメリカ政府が「SACO合意見直し」を言わざるおえなくなった
ことは必然的といえます。そしてこの「SACO合意見直し」という言葉はこの8年間の
間に幾度かの報道があったということも認識しておきたいものです。
しかしながら、この「SACO合意見直し」論議が今回の世論を背景に信憑性を持ってい
ると同時にこれが米政府の「外交カード」となっていることも確かです。
簡単に言うと「辺野古で基地建設をしねぇっつんだったら、日本全国の港湾施設、飛
行場を米軍が使えるようにしろ」というもの。有事法制の成立でそれは可能なものと
なりました。
しかし、米政府はとっても欲張りです。そして日本政府にはこの日米同盟の矛盾を沖
縄だけに押し付けておきたいという思いがあります。
日本政府が「SACO合意の見直しはさせない」ということに執着している理由は沖縄に
日米同盟の矛盾を押し付けることによって自国防衛の、自衛隊軍隊化の具体化をする
ためだと感じています。
戦争とは自国資本の利益だけを追求していくものです。それを行うために、日本はど
うしてもアメリカに好き勝手させたくはない。
そして、沖縄で、沖縄を完全な要塞に仕立て上げるためには辺野古米軍基地建設を利
用して平和を思う人々の行動を、気持ちを殺さなければならない。アメリカは沖縄を
自国の軍隊の要塞にしたいという意味では沖縄の平和を思う、行動する人々を潰すこ
とに、日本と利害が一致しています。

結論を言うと、今回の伊波市長の訪米によって辺野古基地建設はなくなるか、推進す
ると決定し、機動隊の導入があるのか日米の結論が出るということです。
辺野古基地建設がなくなることを心から願います。今の私達の行動に全てがかかって
いると言っても過言ではありません。希望を持って立ち向かいましょう。


座り込みが無事に終了し、夜。この2ヶ月間ずっと裏方として手伝ってくれていたあ
きちゃんの送別会を那覇でしました。
辺野古が緊迫し、座り込みが開始され、色々な苦痛を、色々な苦労を共に共有してき
たあきちゃんがこの場から離れるということに少しさびしさを感じています。
自分の地元に帰り、辺野古で基地建設を止めるために生きた意味を、辺野古で学んだ
ことを生かして生きてほしい。
この辺野古から人が育ち、基地建設を止めるために帰っていくこと。そこにとても希
望を感じます。