From: "辺野古命を守る会" <henoko@f5.dion.ne.jp>
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Date: Sat, 11 Dec 2004 22:30:39 +0900

Subject: [keystone 10010] 阻止行動日誌235日目。富田晋。今日も男性が負傷!!1ポイント以外のすべてで作業を完全に阻止!!
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12月9日(木)
・防衛施設局による違法な強行調査に対して阻止行動を行ないました。

午前7時まで漁港のゲートが開きません。いつもは朝早くに漁に出る人がいるために
あいています。阻止船を降ろす。
午前7時30分、辺野古漁港が急に慌しくなります。作業船が10隻以上同時に出て
行く。何か、いつもと違う。とにかく急いでカヌー隊、阻止船が出港。
海上座り込みの配置に着くために船が急ぐ。5分後、すぐに作業船が後を追ってきま
す。一番の西のポイントには作業船がポイントに着く2分前に私の船がギリギリで間
に合います。
いつもよりも出る時間帯が早い、明らかに奇襲をかけてきました。私達は間に合いま
したが、すぐ後に作業船からダイバー、作業員達が乗り込んでくる。
作業員は単管足場に係留している私の船のロープを外しにかかってくる。
海上座り込みをしているメンバーがロープを外させまいとロープを死守する。一人に
対して3人のダイバーが襲い掛かり、はがいじめにし、どかそうとする。一人のダイ
バーが私の船に乗り込み私に襲い掛かる。
単管足場でロープを外すのを止めようとする人に対して殴る蹴るの暴行が行なわれて
いる。「やめろぉー暴力行為は許されない!!」メンバーが単管足場から落ちそうにな
る私は私を押さえつけている作業員を振り切ってそのメンバーの足を掴む。海に落ち
れば何があるか分からない。
「落とすつもりなのか!!前回女性が落とされたことに何も感じていないのか!!」と
私。
「自業自得だ!」と作業員。
「何を言っているんだ!!一人の人の生命が危険にさらされたんだ!!そんなことをして
良いという権限がどこにある!!謝罪もないのか!!」と私。絶対に許されない。女性は
頭からまっさかさまに落とされたんだ。自業自得というのはどういう意味だ!!こんな
作業がなければ、防衛施設局がこんなことをさせなければ女性が死に掛けることなど
なかった!!絶対に許されない!!必死になって係留ロープを死守する。
流石に作業員もあきらめ、その場から離れる。係留ロープを守っていた男性が「腰が
痛い・・」と悲鳴を上げました。「立てますか?」と私。「立てない・・ちょっと
待ってくれ。」その場からまったく動けない。
すぐに周りに知らせる。「男性が一人負傷しました。至急助けに来てください!」そ
の間も作業船から足場板が降ろされ、上では作業が進められている。
不意打ちという卑怯な手を使った上に負傷者まで出した。理不尽だ!!しかし、足場板
以外の資材、機材は午前、午後共にまったく上げさせませんでした。私もこの攻防の
中で眼鏡を破壊され、ロープを掴んでいた腕を蹴り上げられたので左腕にはアザが
残っています。

今日の奇襲攻撃の結果、一番東のポイントは作業船によって固められ、阻止行動をと
ることが出来ませんでした。東のポイントは今日の段階で完全なやぐらを建設されて
しまいました。
私のいた一番西のポイントには東に行けなかった阻止船も合わせて3隻が集結し、午
後の時点では作業船を近づかせない状況を作り出しました。
負傷した男性は他の阻止船に乗せてもらい陸にあがってもらいました。
他のポイントも完全に死守し、東の1ポイント以外ではまったく作業をさせていませ
ん。午後3時30分、他の作業船が引き上げ、1ポイントに集中されたため、私達阻
止船も全隻が東のポイントへと集合しました。

ポイントに着くと「作業は終了」とのこと。作業船、阻止船共に引き揚げます。長い
一日がやっと終わりました。
体のすべて、自分のすべてを使ってとめています。体中が筋肉痛のアザだらけです。
作業員が「あんたたち金持ちだろう」なんということを口走っていました。ここには
「金持ち」なんという人は一人もいない。全員が生活や仕事に犠牲を抱えながらもふ
んばっているのです。ましてや給料をもらっているひとなど一人もいない。
作業員達が「仕事」というのであればこんな仕事を与えた国に私達と共に抗議しなけ
ればなりません。土曜日も仕事をさせられ、仕事と生活を人質に差別と暴力を強要さ
れる。それは戦争の論理そのものです。人を差別し、人を陥れ、生命を奪うようなこ
の仕事を国の差別を許されないものとして受け取っています。
この基地建設を否定することはこの国のあり方を変えようとすること。仕事はそこに
必ず生まれるもの。人は場を変えようとする時に勇気と決断が必要とされます。
基地建設をボーリング調査を止めるこの行動は確実に次の世界を作り始めているので
す。今のこの国という場を一度なくし、新しい場をこの辺野古から作り出しましょ
う。
今の私達にはそれが出来る力があります。それは一人一人の思いの力なのだと信じて
やみません。

今日負傷した男性は病院に行き治療を受けています。立てるのですが、座ることが出
来ず大変です。
7日に単管足場から突き落とされた女性は生命に別状はなかったものの、頭に負傷し
たということもあり、安静にしてもらっています。