密室取引:農水省跡地利用計画

個人税収日本一「文化人都市」を舞台の「民主主義」猿芝居

酒気帯び運転事故で検挙された予算委員長の下で
財政難の親(食糧庁)が子(武蔵野市)に
不用土地を「時価で買え」と迫る餓鬼地獄


1. 酔っ払い運転事故の予算委員長 1998.4.10

定例議会本会議、沈黙の開会遅延
 1998年3月27日は、武蔵野市の年度予算を決定する定例議会本会議の最終日に当たっていたのだが、定刻の午前10時前に傍聴に詰め掛けた市民有志は、何らの公式発表も受けないままに、午後1時半まで待たされた。
 非公式情報によると、議事運営をめぐる代表者会議が密かに行われているとのことであったが、その議題と想定される「予算特別委員会委員長の酒気帯び運転事故」に関してはすでに、次々と複製されて文字が薄れた新聞記事コピーが、市役所中に多数出回っていた。⇒全文を読む

2. 酔っ払い運転事故記事全文 1998.3.27

毎日新聞・武蔵野版 (98.3.27) 武蔵野市議が酒気帯び運転
読売新聞・武蔵野版 (98.3.27) 武蔵野市議 酒気帯び運転 議会会期中に自損事故
武蔵野市議会報(1998.5.3) ???ゼロ???

酔っ払い運転発覚は2度目
泥酔運転常習犯で酒癖の悪さも評判のセクハラ無頼漢
 地元吉祥寺の情報通市民によると、酔っ払い運転で警察の厄介になったのは、これで2度目。この点は議会事務局で確認済み。
 「反省なんかする奴じゃない」。「吉祥寺の飲み屋では有名なセクハラ男」。「議員になるのは正業に付けない奴という世間の風評通り」。
 しかし、問題は、この他にも多数、土屋市長の陣笠、議場内でさえも女性議員に露骨なセクハラ発言を繰り返し、「市長支援」のゴロツキ風唸り野次を連発する…… ⇒全文を読む

3. 親の国が子の地方自治体に「借金して時価で買え」? 1998.4.11

 同跡地は、中央線武蔵境駅の南口に道路一つ隔てた駅前一等地で、隣接の既買収地を合わせると約5千平米になる。1971年(昭46)には「駅周辺開発計画」の目玉として指定されながら、以来27年間、草茫々の空き地のまま放置されていた。
 ところが1997年秋にわかに、市長提案で武蔵野市議会が「農水省跡地利用計画検討特別委員会」を設置した。設置提案の理由について土屋市長は、食糧庁から「取得見通しなき場合は、競争入札で処分する旨の通告があった」(『武蔵野市議会報』97・11・16)と説明していた。
…… 通達ではむしろ、「特に、国有地は国民共有の貴重な資産であり、[中略]残り少なくなっている[中略]状況に鑑み、公共用優先の原則を更に徹底」と強調している。前述の市長の説明は完全な嘘である。⇒全文を読む

4. 既成政党が全く頼りにならない典型的事例 1998.3.21

 ことは「国有地」の払い下げであるにも拘らず、武蔵野市議会の与党はもとより、野党議員の一人として、「国有地」に関する法令・通達・行政指導を何一つ調べずに、「農水省跡地利用計画検討特別委員会」に臨み、結果として、土屋市長のそれほど巧妙とは言えない手練手管に翻弄され尽くし、多数決で当該土地、約80億円とか約70億円とかの購入計画を可決されてしまったのである。
 最大の問題点は、当然、払い下げ価格である。
 裁量の権限を一手に握る食糧庁の幹部と武蔵野市の幹部とが、 557億円もの借金を抱えた武蔵野市が土地取得の際に融資をする指定金融機関、武蔵野市の場合には東京三菱銀行の幹部の取り持ちで、「ざぶん」だの「どぼん」だのに走りかねない公務員汚職の根源ではないだろうか。⇒全文を読む

◆『亜空間通信』215号(2002/04/04)
「完全雇用」約束を要求する画期的「21世紀日本再生ニューディール」再度発表

(「食糧倉庫跡地」の値段の問題は、木村愛二の追及で取得価格大幅に下がった。)

 略述すると、武蔵野市議会の本会議は、1998.3.27.武蔵境駅前の食糧倉庫跡地を、「米が売れなくて懐がさみしい」農水省から、「時価約73億円」[註](実勢は約30億円)で買う計画を決定した。初年度予算は10億円だが、残りは、武蔵野市土地開発公社が東京三菱銀行から借金して購入する。
 国有財産法によれば、地方自治体は、国有地を無償で譲与、貸与、減額などの優遇措置で獲得または使用することができるのだが、市長は、「そういう制度がなくなり」「時価」「原則」と議会で説明した。それに疑問を呈する議員の質問の声は、市長支持派議員の怒号でかき消された。農水省との交渉経過の文字記録はない。
 以上のように、バブル崩壊に慌てふためき、国家予算よりも大きく、しかもこれまで公共事業でゼネコンを潤してきた地方財政の水源を、吸血鬼のごとく土地バブル買い支えに横取りして独占し、「塩付け土地」の借金で事実上閉鎖し、地方財源を「死に金」にしてしまった二重三重の愚行の解明と反省が必要だが、この責任追及は当面、棚上げとする。 ⇒全文を読む