ドブガイは絶滅?
近藤 高貴
深泥池にはかってドブガイが多数生息していましたが,最近は全く見かけません。 ドブガイの幼生は魚に寄生して変態します。1個体の雌が数万の幼生を放出しますの
で,この幼生が魚に寄生しているかどうかを調べる方が,親貝を探すより簡単にドブ ガイがまだ生息しているかどうかを確認できます。そこで,森川陽平さんと土居秀幸
さん(大阪府大・総合科学部・3回生)にお願いして,1998年7月15日にヨシノボリを 採集していただきました。その結果は残念ながら,ドブガイ幼生の寄生は全く見られ
ませんでした。この時期の他の場所での調査では,ドブガイ幼生はヨシノボリに高率 で寄生しています(表1)。59個体という数を調べても寄生が見られないことから,
ドブガイは絶滅している可能性が高いと考えざるを得ません。ただ,今回の採集は深 泥池全体で行ったものではなく,限定された範囲で行ったものですので,池のどこか
片隅でドブガイが生き残っている可能性はまだ残っています。
表1. ドブガイ幼生のヨシノボリに対する寄生状況
調査場所 採 集 日 調査数 体長(mm) 寄生率
深泥池 1998年7月15日 59 16.1〜26.8 0%
琵琶湖 1997年8月 1日 7 18.4〜21.6 42.9%
桃ヶ池 1985年7月21日 21 16.8〜26.6 85.7%
桃ヶ池 1986年7月17日 26 17.8〜28.9 88.5%
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