我が国における急速な少子化の進行等を踏まえ、次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、かつ、育成される環境の整備を図るため、次世代育成支援対策について、基本理念を定めるとともに、国による行動計画策定指針並びに地方公共団体及び事業主による行動計画の策定等の次世代育成支援対策を迅速かつ重点的に推進するために必要な措置を講ずる。
1 概要
(1) 目的、国・地方公共団体・事業主・国民の責務 等
(2) 基本理念
次世代育成支援対策は、保護者が子育てについての第一義的な責任を有するという基本理念の下に、家庭その他の場において、子育ての意義についての理解が深められ、かつ、子育てに伴う喜びが実感されるように配慮して行われなければならないこととする。
(3) 行動計画
@ 行動計画策定指針
主務大臣は、基本理念にのっとり、地方公共団体及び事業主が行動計画を策定するに当たって拠るべき指針を策定すること。
A 地方公共団体の行動計画
市町村及び都道府県は、@の行動計画策定指針に即して、地域における子育て支援、親子の健康の確保、教育環境の整備、子育て家庭に適した居住環境の確保、仕事と家庭の両立等について、目標、目標達成のために講ずる措置の内容等を記載した行動計画を策定すること。
B 事業主の行動計画
ア 一般事業主行動計画
・ 事業主は、従業員の仕事と家庭の両立等に関し、@の行動計画策定指針に即して、目標、目標達成のために事業主が講じる措置の内容等を記載した行動計画を策定すること。
・ 事業主からの申請に基づき、行動計画に記載された目標を達成したこと等の基準に適合する一般事業主を認定すること。
・ 厚生労働大臣の承認を受けた中小事業主団体がその構成員からの委託を受けて労働者の募集に従事する場合の職業安定法の特例を定めること。
イ 特定事業主行動計画
国及び地方公共団体の機関は、職員の仕事と家庭の両立等に関し、@の行動計画策定指針に即して、目標、目標達成のために講じる措置の内容等を記載した行動計画を策定・公表すること。
(4) 次世代育成支援対策推進センター
事業主の団体を「次世代育成支援対策推進センター」として指定し、行動計画の策定・実施を支援すること。
(5) 次世代育成支援対策地域協議会
地方公共団体、事業主、住民その他の次世代育成支援対策の推進を図るための活動を行う者は、次世代育成支援対策地域協議会を組織することができること。
2 施行期日等
公布の日から施行。ただし、1の(3)@の行動計画策定指針の策定は、公布の日から6月以内の政令で定める日から、1の(3)Aの地方公共団体の行動計画及び1の(3)Bの事業主の行動計画の策定は平成17年4月1日から施行。なお、本法案は、平成27年3月31日までの時限立法である。
(厚生労働省作成ペーパーより)
目次
第一章 総則(第一条―第六条)
第二章 行動計画
第一節 行動計画策定指針(第七条)
第二節 市町村行動計画及び都道府県行動計画(第八条―第十一条)
第三節 一般事業主行動計画(第十二条―第十八条)
第四節 特定事業主行動計画(第十九条)
第五節 次世代育成支援対策推進センター(第二十条)
第三章 次世代育成支援対策地域協議会(第二十一条)
第四章 雑則(第二十二条・第二十三条)
第五章 罰則(第二十四条―第二十七条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、我が国における急速な少子化の進行並びに家庭及び地域を取り巻く環境の変化にかんがみ、次世代育成支援対策に関し、基本理念を定め、並びに国、地方公共団体、事業主及び国民の責務を明らかにするとともに、行動計画策定指針並びに地方公共団体及び事業主の行動計画の策定その他の次世代育成支援対策を推進するために必要な事項を定めることにより、次世代育成支援対策を迅速かつ重点的に推進し、もって次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、かつ、育成される社会の形成に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「次世代育成支援対策」とは、次代の社会を担う子どもを育成し、又は育成しようとする家庭に対する支援その他の次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、かつ、育成される環境の整備のための国若しくは地方公共団体が講ずる施策又は事業主が行う雇用環境の整備その他の取組をいう。
(基本理念)
第三条 次世代育成支援対策は、父母その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本的認識の下に、家庭その他の場において、子育ての意義についての理解が深められ、かつ、子育てに伴う喜びが実感されるように配慮して行われなければならない。
(国及び地方公共団体の責務)
第四条 国及び地方公共団体は、前条の基本理念(次条及び第七条第一項において「基本理念」という。)にのっとり、次世代育成支援対策を総合的かつ効果的に推進するよう努めなければならない。
(事業主の責務)
第五条 事業主は、基本理念にのっとり、その雇用する労働者に係る多様な労働条件の整備その他の労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために必要な雇用環境の整備を行うことにより自ら次世代育成支援対策を実施するよう努めるとともに、国又は地方公共団体が講ずる次世代育成支援対策に協力しなければならない。
(国民の責務)
第六条 国民は、次世代育成支援対策の重要性に対する関心と理解を深めるとともに、国又は地方公共団体が講ずる次世代育成支援対策に協力しなければならない。
第二章 行動計画
第一節 行動計画策定指針
第七条 主務大臣は、次世代育成支援対策の総合的かつ効果的な推進を図るため、基本理念にのっとり、次条第一項の市町村行動計画及び第九条第一項の都道府県行動計画並びに第十二条第一項の一般事業主行動計画及び第十九条第一項の特定事業主行動計画(次項において「市町村行動計画等」という。)の策定に関する指針(以下「行動計画策定指針」という。)を定めなければならない。
2 行動計画策定指針においては、次に掲げる事項につき、市町村行動計画等の指針となるべきものを定めるものとする。
一 次世代育成支援対策の実施に関する基本的な事項
二 次世代育成支援対策の内容に関する事項
三 その他次世代育成支援対策の実施に関する重要事項
3 主務大臣は、少子化の動向、子どもを取り巻く環境の変化その他の事情を勘案して必要があると認めるときは、速やかに行動計画策定指針を変更するものとする。
4 主務大臣は、行動計画策定指針を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、次条第一項の市町村行動計画及び第九条第一項の都道府県行動計画に係る部分について、総務大臣に協議しなければならない。
5 主務大臣は、行動計画策定指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
第二節 市町村行動計画及び都道府県行動計画
(市町村行動計画)
第八条 市町村は、行動計画策定指針に即して、五年ごとに、当該市町村の事務及び事業に関し、五年を一期として、地域における子育ての支援、母性並びに乳児及び幼児の健康の確保及び増進、子どもの心身の健やかな成長に資する教育環境の整備、子どもを育成する家庭に適した良質な住宅及び良好な居住環境の確保、職業生活と家庭生活との両立の推進その他の次世代育成支援対策の実施に関する計画(以下「市町村行動計画」という。)を策定するものとする。
2 市町村行動計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 次世代育成支援対策の実施により達成しようとする目標
二 実施しようとする次世代育成支援対策の内容及びその実施時期
3 市町村は、市町村行動計画を策定し、又は変更しようとするときは、あらかじめ、住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。
4 市町村は、市町村行動計画を策定し、又は変更したときは、遅滞なく、これを公表するとともに、都道府県に提出しなければならない。
5 市町村は、毎年少なくとも一回、市町村行動計画に基づく措置の実施の状況を公表しなければならない。
6 市町村は、市町村行動計画の策定及び市町村行動計画に基づく措置の実施に関して特に必要があると認めるときは、事業主その他の関係者に対して調査を実施するため必要な協力を求めることができる。
(都道府県行動計画)
第九条 都道府県は、行動計画策定指針に即して、五年ごとに、当該都道府県の事務及び事業に関し、五年を一期として、地域における子育ての支援、母性並びに乳児及び幼児の健康の確保及び増進、子どもの心身の健やかな成長に資する教育環境の整備、子どもを育成する家庭に適した良質な住宅及び良好な居住環境の確保、職業生活と家庭生活との両立の推進その他の次世代育成支援対策の実施に関する計画(以下「都道府県行動計画」という。)を策定するものとする。
2 都道府県行動計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 次世代育成支援対策の実施により達成しようとする目標
二 実施しようとする次世代育成支援対策の内容及びその実施時期
三 次世代育成支援対策を実施する市町村を支援するための措置の内容及びその実施時期
3 都道府県は、都道府県行動計画を策定し、又は変更しようとするときは、あらかじめ、住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。
4 都道府県は、都道府県行動計画を策定し、又は変更したときは、遅滞なく、これを公表するとともに、主務大臣に提出しなければならない。
5 都道府県は、毎年少なくとも一回、都道府県行動計画に基づく措置の実施の状況を公表しなければならない。
6 都道府県は、都道府県行動計画の策定及び都道府県行動計画に基づく措置の実施に関して特に必要があると認めるときは、市町村、事業主その他の関係者に対して調査を実施するため必要な協力を求めることができる。
(都道府県の助言等)
第十条 都道府県は、市町村に対し、市町村行動計画の策定上の技術的事項について必要な助言その他の援助の実施に努めるものとする。
2 主務大臣は、都道府県に対し、都道府県行動計画の策定の手法その他都道府県行動計画の策定上重要な技術的事項について必要な助言その他の援助の実施に努めるものとする。
(市町村及び都道府県に対する国の援助)
第十一条 国は、市町村又は都道府県が、市町村行動計画又は都道府県行動計画に定められた措置を実施しようとするときは、当該措置が円滑に実施されるように必要な助言その他の援助の実施に努めるものとする。
第三節 一般事業主行動計画
(一般事業主行動計画の策定等)
第十二条 国及び地方公共団体以外の事業主(以下「一般事業主」という。)であって、常時雇用する労働者の数が三百人を超えるものは、行動計画策定指針に即して、一般事業主行動計画(一般事業主が実施する次世代育成支援対策に関する計画をいう。以下同じ。)を策定し、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣にその旨を届け出なければならない。これを変更したときも同様とする。
2 一般事業主行動計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 計画期間
二 次世代育成支援対策の実施により達成しようとする目標
三 実施しようとする次世代育成支援対策の内容及びその実施時期
3 一般事業主であって、常時雇用する労働者の数が三百人以下のもの(第十六条第一項及び第二項において「中小事業主」という。)は、行動計画策定指針に即して、一般事業主行動計画を策定し、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣にその旨を届け出るよう努めなければならない。これを変更したときも同様とする。
4 第一項に規定する一般事業主が同項の規定による届出をしない場合には、厚生労働大臣は、当該一般事業主に対し、相当の期間を定めて当該届出をすべきことを勧告することができる。
(基準に適合する一般事業主の認定)
第十三条 厚生労働大臣は、前条第一項又は第三項の規定による届出をした一般事業主からの申請に基づき、厚生労働省令で定めるところにより、当該事業主について、雇用環境の整備に関し、行動計画策定指針に照らし適切な一般事業主行動計画を策定したこと、当該一般事業主行動計画を実施し、当該一般事業主行動計画に定めた目標を達成したことその他の厚生労働省令で定める基準に適合するものである旨の認定を行うことができる。
(表示等)
第十四条 前条の規定による認定を受けた一般事業主(以下「認定一般事業主」という。)は、商品又は役務、その広告又は取引に用いる書類若しくは通信その他の厚生労働省令で定めるもの(次項において「広告等」という。)に厚生労働大臣の定める表示を付することができる。
2 何人も、前項の規定による場合を除くほか、広告等に同項の表示又はこれと紛らわしい表示を付してはならない。
(認定の取消し)
第十五条 厚生労働大臣は、認定一般事業主が第十三条に規定する基準に適合しなくなったと認めるとき、この法律又はこの法律に基づく命令に違反したとき、その他認定一般事業主として適当でなくなったと認めるときは、同条の認定を取り消すことができる。
(委託募集の特例等)
第十六条 承認中小事業主団体の構成員である中小事業主が、当該承認中小事業主団体をして次世代育成支援対策を推進するための措置の実施に関し必要な労働者の募集を行わせようとする場合において、当該承認中小事業主団体が当該募集に従事しようとするときは、職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第三十六条第一項及び第三項の規定は、当該構成員である中小事業主については、適用しない。
2 この条及び次条において「承認中小事業主団体」とは、事業協同組合、協同組合連合会その他の特別の法律により設立された組合若しくはその連合会であって厚生労働省令で定めるもの又は民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の規定により設立された社団法人で中小事業主を直接又は間接の構成員とするもの(厚生労働省令で定める要件に該当するものに限る。以下この項において「事業協同組合等」という。)であって、その構成員である中小事業主に対し、次世代育成支援対策を推進するための人材確保に関する相談及び援助を行うものとして、当該事業協同組合等の申請に基づき厚生労働大臣がその定める基準により適当であると承認したものをいう。
3 厚生労働大臣は、承認中小事業主団体が前項の相談及び援助を行うものとして適当でなくなったと認めるときは、同項の承認を取り消すことができる。
4 承認中小事業主団体は、当該募集に従事しようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、募集時期、募集人員、募集地域その他の労働者の募集に関する事項で厚生労働省令で定めるものを厚生労働大臣に届け出なければならない。
5 職業安定法第三十七条第二項の規定は前項の規定による届出があった場合について、同法第五条の三第一項及び第三項、第五条の四、第三十九条、第四十一条第二項、第四十八条の三、第四十八条の四、第五十条第一項及び第二項並びに第五十一条の二の規定は前項の規定による届出をして労働者の募集に従事する者について、同法第四十条の規定は同項の規定による届出をして労働者の募集に従事する者に対する報酬の供与について、同法第五十条第三項及び第四項の規定はこの項において準用する同条第二項に規定する職権を行う場合について準用する。この場合において、同法第三十七条第二項中「労働者の募集を行おうとする者」とあるのは「次世代育成支援対策推進法(平成十五年法律第▼▼▼号)第十六条第四項の規定による届出をして労働者の募集に従事しようとする者」と、同法第四十一条第二項中「当該労働者の募集の業務の廃止を命じ、又は期間」とあるのは「期間」と読み替えるものとする。
6 職業安定法第三十六条第二項及び第四十二条の二の規定の適用については、同法第三十六条第二項中「前項の」とあるのは「被用者以外の者をして労働者の募集に従事させようとする者がその被用者以外の者に与えようとする」と、同法第四十二条の二中「第三十九条に規定する募集受託者」とあるのは「次世代育成支援対策推進法第十六条第四項の規定による届出をして労働者の募集に従事する者」とする。
7 厚生労働大臣は、承認中小事業主団体に対し、第二項の相談及び援助の実施状況について報告を求めることができる。
第十七条 公共職業安定所は、前条第四項の規定による届出をして労働者の募集に従事する承認中小事業主団体に対して、雇用情報及び職業に関する調査研究の成果を提供し、かつ、これらに基づき当該募集の内容又は方法について指導することにより、当該募集の効果的かつ適切な実施の促進に努めなければならない。
(一般事業主に対する国の援助)
第十八条 国は、第十二条第一項又は第三項の規定により一般事業主行動計画を策定する一般事業主又はこれらの規定による届出をした一般事業主に対して、一般事業主行動計画の策定又は当該一般事業主行動計画に基づく措置が円滑に実施されるように必要な助言、指導その他の援助の実施に努めるものとする。
第四節 特定事業主行動計画
第十九条 国及び地方公共団体の機関、それらの長又はそれらの職員で政令で定めるもの(以下「特定事業主」という。)は、政令で定めるところにより、行動計画策定指針に即して、特定事業主行動計画(特定事業主が実施する次世代育成支援対策に関する計画をいう。以下この条において同じ。)を策定するものとする。
2 特定事業主行動計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 計画期間
二 次世代育成支援対策の実施により達成しようとする目標
三 実施しようとする次世代育成支援対策の内容及びその実施時期
3 特定事業主は、特定事業主行動計画を策定し、又は変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
4 特定事業主は、特定事業主行動計画に基づく措置を実施するとともに、特定事業主行動計画に定められた目標を達成するよう努めなければならない。
第五節 次世代育成支援対策推進センター
第二十条 厚生労働大臣は、一般事業主の団体又はその連合団体(法人でない団体又は連合団体であって代表者の定めがないものを除く。)であって、次項に規定する業務を適正かつ確実に行うことができると認めるものを、その申請により、次世代育成支援対策推進センターとして指定することができる。
2 次世代育成支援対策推進センターは、一般事業主行動計画の策定及び実施に関し、一般事業主その他の関係者に対し、雇用環境の整備に関する相談その他の援助の業務を行うものとする。
3 厚生労働大臣は、次世代育成支援対策推進センターの財産の状況又はその業務の運営に関し改善が必要であると認めるときは、次世代育成支援対策推進センターに対し、その改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
4 厚生労働大臣は、次世代育成支援対策推進センターが前項の規定による命令に違反したときは、第一項の指定を取り消すことができる。
5 次世代育成支援対策推進センターの役員若しくは職員又はこれらの職にあった者は、第二項に規定する業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
6 第一項の指定の手続その他次世代育成支援対策推進センターに関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
第三章 次世代育成支援対策地域協議会
第二十一条 地方公共団体、事業主、住民その他の次世代育成支援対策の推進を図るための活動を行う者は、地域における次世代育成支援対策の推進に関し必要となるべき措置について協議するため、次世代育成支援対策地域協議会(以下「地域協議会」という。)を組織することができる。
2 前項の協議を行うための会議において協議が調った事項については、地域協議会の構成員は、その協議の結果を尊重しなければならない。
3 前二項に定めるもののほか、地域協議会の運営に関し必要な事項は、地域協議会が定める。
第四章 雑則
(主務大臣)
第二十二条 第七条第一項及び第三項から第五項までにおける主務大臣は、行動計画策定指針のうち、市町村行動計画及び都道府県行動計画に係る部分並びに一般事業主行動計画に係る部分(雇用環境の整備に関する部分を除く。)については厚生労働大臣、国家公安委員会、文部科学大臣、農林水産大臣、経済産業大臣、国土交通大臣及び環境大臣とし、その他の部分については厚生労働大臣とする。
2 第九条第四項及び第十条第二項における主務大臣は、厚生労働大臣、国家公安委員会、文部科学大臣、農林水産大臣、経済産業大臣、国土交通大臣及び環境大臣とする。
(権限の委任)
第二十三条 第十二条から第十六条までに規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、その一部を都道府県労働局長に委任することができる。
第五章 罰則
第二十四条 第十六条第五項において準用する職業安定法第四十一条第二項の規定による業務の停止の命令に違反して、労働者の募集に従事した者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第二十五条 次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
一 第十六条第四項の規定による届出をしないで、労働者の募集に従事した者
二 第十六条第五項において準用する職業安定法第三十七条第二項の規定による指示に従わなかった者
三 第十六条第五項において準用する職業安定法第三十九条又は第四十条の規定に違反した者
第二十六条 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第十四条第二項の規定に違反した者
二 第十六条第五項において準用する職業安定法第五十条第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
三 第十六条第五項において準用する職業安定法第五十条第二項の規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の陳述をした者
四 第二十条第五項の規定に違反した者
第二十七条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第二十四条、第二十五条又は前条第一号から第三号までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第七条及び第二十二条第一項の規定は公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から、第八条から第十九条まで、第二十二条第二項、第二十三条から第二十五条まで、第二十六条第一号から第三号まで及び第二十七条の規定は平成十七年四月一日から施行する。
(この法律の失効)
第二条 この法律は、平成二十七年三月三十一日限り、その効力を失う。
2 次世代育成支援対策推進センターの役員又は職員であった者の第二十条第二項に規定する業務に関して知り得た秘密については、同条第五項の規定(同項に係る罰則を含む。)は、前項の規定にかかわらず、同項に規定する日後も、なおその効力を有する。
3 この法律の失効前にした行為に対する罰則の適用については、この法律は、第一項の規定にかかわらず、同項に規定する日後も、なおその効力を有する。
(検討)
第三条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、この法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
理 由
我が国における急速な少子化の進行等を踏まえ、次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、かつ、育成される環境の整備を図るため、次世代育成支援対策に関し、基本理念を定め、及び関係者の責務を明らかにするとともに、行動計画策定指針並びに地方公共団体及び事業主の行動計画の策定その他の次世代育成支援対策を推進するために必要な事項を定めることにより、次世代育成支援対策を迅速かつ重点的に推進する必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。
(衆議院HPより)
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)の一部を次のように改正する。
目次中「放課後児童健全育成事業(第二十一条の二十六)」を「子育て支援事業(第二十一条の二十六―第二十一条の三十五)」に、「第五十九条の七」を「第五十九条の八」に改める。
第八条第一項中「児童、妊産婦及び知的障害者の福祉に関する」を「第七項、第二十七条第八項、第四十六条第四項及び第五十九条第五項の規定によりその権限に属させられた」に改め、同条第三項中「第一項に規定する審議会その他の合議制の機関(以下「都道府県児童福祉審議会」という。)」を「都道府県児童福祉審議会」に改め、同条第七項中「都道府県児童福祉審議会」の下に「(第一項ただし書に規定する都道府県にあつては、地方社会福祉審議会とする。第二十七条第八項、第四十六条第四項並びに第五十九条第五項及び第六項において同じ。)」を加え、同条第四項を削り、同条第一項の次に次の一項を加える。
前項に規定する審議会その他の合議制の機関(以下「都道府県児童福祉審議会」という。)は、同項に定めるもののほか、児童、妊産婦及び知的障害者の福祉に関する事項を調査審議することができる。
第二章第二節第三款の款名を次のように改める。
第三款 子育て支援事業
第二十一条の二十六中「第六条の二第七項に規定する児童の放課後児童健全育成事業の利用に関し相談に応じ、及び助言を行い、並びに」を削り、「当該児童」を「第六条の二第十二項に規定する児童」に改め、第二章第二節第三款中同条を第二十一条の二十八とし、同条の前に次の二条を加える。
第二十一条の二十六 市町村は、次条に規定する子育て支援事業に係る福祉サービスその他地域の実情に応じたきめ細かな福祉サービスが積極的に提供され、保護者が、その児童及び保護者の心身の状況、これらの者の置かれている環境その他の状況に応じて、当該児童を養育するために最も適切な支援が総合的に受けられるように、福祉サービスを提供する者又はこれに参画する者の活動の連携及び調整を図るようにすることその他の地域の実情に応じた体制の整備に努めなければならない。
第二十一条の二十七 市町村は、児童の健全な育成に資するため、その区域内において、放課後児童健全育成事業及び子育て短期支援事業並びに次に掲げる事業であつて主務省令で定めるもの(以下「子育て支援事業」という。)が着実に実施されるよう、必要な措置の実施に努めなければならない。
一 児童及びその保護者又はその他の者の居宅において保護者の児童の養育を支援する事業
二 保育所その他の施設において保護者の児童の養育を支援する事業
三 地域の児童の養育に関する各般の問題につき、保護者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行う事業
第二章第二節第三款に次の七条を加える。
第二十一条の二十九 市町村は、子育て支援事業に関し必要な情報の提供を行うとともに、保護者から求めがあつたときは、当該保護者の希望、その児童の養育に必要な支援の内容その他の事情を勘案し、当該保護者が最も適切な子育て支援事業の利用ができるよう、相談に応じ、必要な助言を行うものとする。
市町村は、前項の助言を受けた保護者から求めがあつた場合には、必要に応じて、子育て支援事業の利用についてあつせん又は調整を行うとともに、子育て支援事業を行う者に対し、当該保護者の利用の要請を行うものとする。
市町村は、第一項の情報の提供、相談及び助言並びに前項のあつせん、調整及び要請の事務を当該市町村以外の者に委託することができる。
子育て支援事業を行う者は、前二項の規定により行われるあつせん、調整及び要請に対し、できる限り協力しなければならない。
第二十一条の三十 前条第三項の規定により行われる情報の提供、相談及び助言並びにあつせん、調整及び要請の事務(次条及び第二十一条の三十二第一項において「調整等の事務」という。)に従事する者又は従事していた者は、その事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
第二十一条の三十一 市町村長は、第二十一条の二十九第三項の規定により行われる調整等の事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、その事務を受託した者に対し、当該事務に関し監督上必要な命令をすることができる。
第二十一条の三十二 市町村長は、第二十一条の二十九第三項の規定により行われる調整等の事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、その必要な限度で、その事務を受託した者に対し、報告を求め、又は当該職員に、関係者に対し質問させ、若しくは当該事務を受託した者の事務所に立ち入り、その帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
第十八条の十六第二項及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。
第二十一条の三十三 国、都道府県及び市町村以外の子育て支援事業を行う者は、厚生労働省令で定めるところにより、その事業に関する事項を市町村長に届け出ることができる。
第二十一条の三十四 国及び地方公共団体は、子育て支援事業を行う者に対して、情報の提供、相談その他の適当な援助をするように努めなければならない。
第二十一条の三十五 国及び都道府県は、子育て支援事業を行う者が行う福祉サービスの質の向上のための措置を援助するための研究その他保護者の児童の養育を支援し、児童の福祉を増進するために必要な調査研究の推進に努めなければならない。
第四十六条第四項中「(第八条第一項ただし書に規定する都道府県にあつては、地方社会福祉審議会とする。第五十九条第五項及び第六項において同じ。)」を削る。
第四十八条の二を第四十八条の三とし、第四十八条の次に次の一条を加える。
第四十八条の二 乳児院、母子生活支援施設、児童養護施設、情緒障害児短期治療施設及び児童自立支援施設の長は、当該施設の所在する地域の住民に対して、その行う児童の保護に支障がない限りにおいて、児童の養育に関する相談に応じ、及び助言を行うよう努めなければならない。
第五十六条の七の次に次の四条を加える。
第五十六条の八 保育の実施への需要が増大している市町村(厚生労働省令で定める要件に該当するものに限る。以下この条において「特定市町村」という。)は、保育の実施の事業及び主務省令で定める子育て支援事業その他児童の保育に関する事業であつて特定市町村が必要と認めるものの供給体制の確保に関する計画を定めるものとする。
特定市町村は、前項の計画(以下「市町村保育計画」という。)を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。
特定市町村は、市町村保育計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを公表するとともに、都道府県知事に提出しなければならない。
特定市町村は、毎年少なくとも一回、市町村保育計画に定められた事業の実施の状況を公表しなければならない。
特定市町村は、市町村保育計画の作成及び市町村保育計画に定められた事業の実施に関して特に必要があると認めるときは、保育所の設置者、子育て支援事業を行う者その他の関係者に対し調査を実施するため必要な協力を求めることができる。
第五十六条の九 保育の実施への需要が増大している都道府県(厚生労働省令で定める要件に該当するものに限る。以下この条において「特定都道府県」という。)は、市町村保育計画の達成その他の市町村における保育の実施の事業及び主務省令で定める子育て支援事業その他児童の保育に関する事業であつて特定都道府県が必要と認めるものの供給体制の確保に資するため、各市町村を通ずる広域的な見地から、当該供給体制の確保に関する計画を定めるものとする。
特定都道府県は、前項の計画(以下「都道府県保育計画」という。)を定め、又は変更しようとするときは、あらかじめ、住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとする。
特定都道府県は、都道府県保育計画を定め、又は変更したときは、遅滞なく、これを公表するとともに、厚生労働大臣に提出しなければならない。
厚生労働大臣は、前項の規定による都道府県保育計画の提出があつたときは、遅滞なく、これを第一項の主務省令で定める子育て支援事業を所管する他の大臣に通知しなければならない。
特定都道府県は、毎年少なくとも一回、都道府県保育計画に定められた事業の実施の状況を公表しなければならない。
特定都道府県は、都道府県保育計画の作成及び都道府県保育計画に定められた事業の実施に関して特に必要があると認めるときは、市町村長、保育所の設置者、子育て支援事業を行う者その他の関係者に対し調査を実施するため必要な協力を求めることができる。
第五十六条の十 都道府県は、市町村に対し、市町村保育計画の作成上の技術的事項について必要な助言その他の援助をするように努めなければならない。
主務大臣は、都道府県に対し、都道府県保育計画の作成の手法その他都道府県保育計画の作成上重要な技術的事項について必要な助言その他の援助をするように努めなければならない。
第五十六条の十一 国及び地方公共団体は、市町村保育計画又は都道府県保育計画の達成に資する事業を行う者に対し、当該事業の円滑な実施のために必要な援助をするように努めなければならない。
第五十九条の五第二項中「(第八条第一項ただし書に規定する都道府県にあつては、地方社会福祉審議会とする。第五十九条第五項及び第六項において同じ。)」を削る。
第五章中第五十九条の七を第五十九条の八とし、同条の前に次の一条を加える。
第五十九条の七 第五十六条の十第二項における主務大臣は、厚生労働大臣とする。ただし、同項の援助のうち他の大臣が所管する子育て支援事業(第五十六条の九第一項の主務省令で定めるものに限る。)に係るものに関する事項については、厚生労働大臣及びその事業を所管する大臣とする。
この法律における主務省令は、厚生労働省令とする。ただし、第二十一条の二十七各号に掲げる事業に該当する事業のうち厚生労働大臣以外の大臣が所管するものに関する事項については、厚生労働大臣及びその事業を所管する大臣の発する命令とする。
第六十条第一項中「これを十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する」を「十年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」に改め、同条第二項中「若しくは」を「又は」に改め、「又は同条第二項」を削り、「これを一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する」を「三年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」に改め、同条第三項中「前二項」を「前三項」に、「免かれる」を「免れる」に、「但し」を「ただし」に改め、同条第四項中「又は第二項」を「から第三項まで」に、「外」を「ほか」に、「各同項」を「当該各項」に改め、同項ただし書を削り、同条第二項の次に次の一項を加える。
第三十四条第二項の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第六十条の二から第六十条の四までを削る。
第六十一条中「六箇月」を「一年」に、「十万円」を「五十万円」に改める。
第六十一条の二を次のように改める。
第六十一条の二 第十八条の二十二の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
第六十一条の三中「二十万円」を「三十万円」に改め、同条を第六十一条の五とし、第六十一条の二の次に次の二条を加える。
第六十一条の三 第十八条の八第四項、第十八条の十二第一項又は第二十一条の三十の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第六十一条の四 第四十六条第四項又は第五十九条第五項の規定による事業の停止又は施設の閉鎖の命令に違反した者は、六月以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
第六十二条中「二十万円」を「三十万円」に改め、第三号を第六号とし、第二号を第五号とし、第一号を第四号とし、同号の前に次の三号を加える。
一 第十八条の十九第二項の規定により保育士の名称の使用の停止を命ぜられた者で、当該停止を命ぜられた期間中に、保育士の名称を使用したもの
二 第十八条の二十三の規定に違反した者
三 正当の理由がないのに、第二十一条の三十二第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、同項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、又は同項の規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十七年四月一日から施行する。ただし、第八条、第四十六条第四項及び第五十九条の五第二項の改正規定並びに附則第三条及び第四条の規定は、平成十六年四月一日から施行する。
(少年法の一部改正)
第二条 少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)の一部を次のように改正する。
第三十七条第一項第四号中「第六十二条第二号」を「第六十二条第五号」に改める。
(母子及び寡婦福祉法の一部改正)
第三条 母子及び寡婦福祉法(昭和三十九年法律第百二十九号)の一部を次のように改正する。
第七条中「第八条第三項」を「第八条第二項」に、「同条第三項」を「同条第四項」に、「ほか、同項」を「ほか、同条第二項」に、「の、同項」を「の、同条第四項」に改める。
(母子保健法の一部改正)
第四条 母子保健法(昭和四十年法律第百四十一号)の一部を次のように改正する。
第七条中「第八条第三項」を「第八条第二項」に、「同条第三項」を「同条第四項」に、「ほか、同項」を「ほか、同条第二項」に、「の、同項」を「の、同条第四項」に改める。
(児童虐待の防止等に関する法律の一部改正)
第五条 児童虐待の防止等に関する法律(平成十二年法律第八十二号)の一部を次のように改正する。
第九条第二項中「第六十二条第一号」を「第六十二条第四号」に改める。
理 由
我が国における急速な少子化の進行等を踏まえ、地域における子育て支援の強化を図るため、市町村における子育て支援事業の実施、市町村保育計画の作成等に関する規定を整備する等の必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。
(衆議院HPより)